haruichibanの読書&視聴のおと

読書メモや映画やテレビ番組視聴メモです

2015-01-01から1年間の記事一覧

手塚治虫 マグマ大使

日本初のカラー特撮テレビ番組の原作。 宇宙から襲ってくる怪物ゴアと、地球を守ろうとするアース、マグマ大使、人類の戦い。 ゴアは数々の星を滅ぼす悪魔のような存在だが、なぜか子供が大好きで、滅ぼした星の子供を大事にする、変な趣味、弱みがある。現…

楳図かずお 『漂流教室』

ホラー漫画の巨匠、楳図かずおの代表作の一つ。 ある小学校が、突然、未来にタイムスリップ。 そこは、人類、動植物が滅んだサバクの世界だった。 残された食べ物や水はごくわずか。826名の教師と生徒と1名の幼児が、その世界でどう生き延びるのか? 秩序が…

太平洋戦争「敗戦」の検証

満州事変からポツダム宣言受諾までの歴史の概略をたどりながら、16個のifを検証している。 16個のifには、「もしも満洲にアメリカ資本を参入させていれば?」「もしも日本がハル・ノートを受け入れていたら?」「もしも英蘭だけに宣戦布告していれば?」など…

鯨統一郎『邪馬台国はどこですか?』(創元推理文庫)(1998/05/24)(ネタバレ注意)

Amazon 文庫版へのリンク Amazon Kindle版へのリンク バーでの対話形式で、歴史の謎を紐解くミステリー。 視点と論の展開が面白い!軽く読めるので、歴史好きにはおすすめ! 1.悟りを開いたのはいつですか? ブッダが悟りを開かなかった、ということを仏典か…

さいとう・たかを ゴルゴ13 178巻 魑魅魍魎の井戸

■魑魅魍魎の井戸 イラク戦争後の各国による石油争し奪戦を描いた傑作。国際政治と石油利権の苛烈さがよくわかる。後方支援の方が最前線の10倍の負担になる、ということ。このタイミングで今、この巻が出たのは偶然だろうか?必然だろうか? ■アレーナ・ディ…

ブラックジャック 青き未来

『ブラックジャック』の物語からX年後。50台の彼が内戦状態の国の独裁者の手術を2億ドルで引き受ける。 ブラックジャックには手がふるえる持病があったが、年をとった彼は手術中に昏睡状態に陥る謎の病気にかかっていた。 手術後、昏睡状態に陥ったブラック…

『失われた時を求めて』(漫画で読破)

プルーストの『失われた時を求めて』は長さや、鉛筆画のようにしつこい描写のため、挫折する人が多い小説だ。 この漫画は、この小説のエッセンスをうまくまとめている。 この漫画をまとめた人は凄いと思う。 プルーストの文体は味わえないが、ストーリーや登…

三島由紀夫 仮面の告白

三島由紀夫の、自伝的小説。 男性の肉体とその身体が血に染まる夢想への欲求。それを隠し、女性に興味がある演技の仮面をかぶり続ける私。 あまり使われない漢字の熟語を多用するが、わかりやすいのが三島の文体だ。感覚や無意識までも論理的に書いているか…

新日本プロレス黄金期の真実

新日本プロレス全盛期を支えたOB達に、今の新日本プロレスを観戦してもらって、飲み屋で感想を聞いた、という安上がりに作った本。 老人がよく「昔は良かった」と言うが、そんな本。 ミスター高橋は、今の新日本は自分の本のおかげだ、とほのめかす。 新間寿…

アンドレアス・ワグナー 『進化の謎を数学で解く』

生物の進化が偶然に起こるものだろうか? 例えば、目。透明なレンズがあって、網膜があり、まぶたがあって・・・。その構造を誰かが設計せず、偶然に任せたら、1秒間に1個の遺伝子を何兆匹の生き物が試してみても、宇宙の一生を越えてしまう時間をかけてもで…

増田俊也 『七帝柔道記』

七帝柔道という一般の柔道とは違う柔道に青春を注ぐ男たちの物語。 七帝柔道は、寝技、関節技、絞め技中心の柔道で、高専柔道と呼ばれたルールだ。高専とは現在の高専ではなく現在の大学に相当する。寝技での「待て」がないため延々と寝技が続く。You-Tubeで…

永井豪・石川賢 『ゲッターロボ』

かつて地上を支配し、地中に逃げた爬虫類(恐竜)が、地上を取り返そうとして、侵略を開始する。 それに気づいた早乙女博士がゲッターロボを作り、乗組員を探す。 喧嘩空手の流 竜馬。学生運動のリーダー神 隼人。ギャグメーカーの巴 武蔵。 アニメでは放送で…

永井豪 『マジンガーZ』

ロボットに人間が乗って操作するというアイディアはマジンガーZが最初ではないだろうか? テレビアニメと連動した企画のため、ストーリー展開が中途半端になるのは仕方ない。 月刊誌の展開と、毎週ストーリーが進むテレビでは、リズムが違うからだ。 マジン…

松本零士 『クイーン・エメラルダス』

松本零士のSF代表作の一つ。 エメラルダスが探しているものとは何か?なぜクイーン・エメラルダス号はエメラルダスを選んだのか?エメラルダスの過去は?海野広は夢を実現できるのか? などなど謎が登場しては結局謎が解明されずに、ストーリーが破たんして…

鈴木 邦男 (監修) 「右翼」と「左翼」の謎がよくわかる本

右翼=国粋主義 左翼=社会主義/共産主義と漠然と考えていたが、本書を読んでそう単純ではない、とわかった。 歴史的に見ると右翼=保守=現状維持 左翼=革新=現状打破ということらしい。 そうすると、中華人民共和国のような社会主義体制の國では、右翼=…

川崎のぼる 『フットボール鷹』

日本ではマイナーなアメリカン・フットボールで、本場アメリカのNFLに挑戦する主人公の鷹の成長物語。 川崎のぼるは梶原一騎とのコンビで『巨人の星』で有名になったが、もともとは『いなかっぺ大将』などのギャグ漫画を描く作家だ。 そのため、本書でも随所…

永井豪『デビルマン』講談社漫画文庫

勧善懲悪の子供向けアニメとは一味違い、「神とは何か?」「悪魔とは何か?」「人間とは何か?」「正義とは何か?」「悪とは何か?」「生きるとは何か?」「死とは何か?」考えさせられる作品。 キリスト教的な神と悪魔が背景にあるといえるだろう。 永井豪…

永井豪 『神曲』(上)(下)

「家にあったドレによる「神曲」の絵が画業のきっかけとなり、影響を受けた」と永井豪が語っている。 それだけに、『神曲』の漫画化にかけるエネルギーは、すごいものがある。 一コマ一コマ、1ページ、1ページ、丹念に描いていて、ページを通して永井豪のエネ…