■瑞 佐富郎 (著), 泣けるプロレス制作委員会 (著)
■泣けるプロレス 心優しきレスラーたちの35のエピソード
■出版社: アスペクト (2012/1/26)
■ISBN-10: 4757220251
■ISBN-13: 978-4757220256
■発売日: 2012/1/26
力道山、ジャイアント馬場、アントニオ猪木などの日本人レジェンド達や、アンドレ・ザ・ジャイアントやリック・フレアーら外国人レスラー、闘魂三銃士世代までのレスラー達の心温まる話を集めた本だ。
身体の大きな馬場とアンドレの友情。タイトルマッチの代役なのに王者として認定された保永。レスラー引退後も花を咲かせたアニマル浜口。藤波の陰でやられ役・脇役に徹した木村健悟、ガンとわかった冬木弘道と三沢光晴のすばらしい友情などのエピソードが35編も詰まっている。O.ヘンリーの短編集を彷彿とさせる。
現代と過去が交錯していつの時代の話だろう?と思わせたり、人名を最後まで出さずにいったい誰なのだろう?と思わせる文体は、好悪が別れると思う。
昨今の小説の流行に乗って、読者を泣かせるための、ちょっとクサい表現が鼻につく。が、元の話が事実に基づいた心温まる話なだけに、そういう表現をしなくても、十分、感動できる。
プロレスを全く知らない人は、読んでもよく理解できないかもしれないが、一度でもプロレスを見たことのある人は、十分、楽しむことができるだろう。