haruichibanの読書&視聴のおと

読書メモや映画やテレビ番組視聴メモです

Newton(ニュートン) 2021年12月号

2021年12月号の『Newton』の特集は、「円周率π」人類は何千年も円周率を研究してきたことがすごい。そしてそれでもわからない円周率とは凄い。

オイラーの等式は、素人ながら、美しいと思った。

 

この時期はノーベル賞受賞後なので、その速報もある。今年はやはり真鍋俊郎博士!

 

p.11 「手洗い20秒」の理由 

この記事には驚いた。手洗い20秒について、物理学的な研究が今までなかった、というのが意外だった。イグ・ノーベル賞候補だな。

 

p.12 「恐竜から鳥への進化をめぐる新たな仮説

 この記事がこの号で一番面白かった。鳥の高い運動能力を支えているのが、1)効率よいガス交換をするための気嚢。2)多数のミトコンドリア

 気嚢は知っていたがミトコンドリアが多いというのは知らなかった。そしてミトコンドリアが増えたのは鳥にインスリン耐性があったから、というのが驚きだった。インスリン耐性とは、インスリンが効かない、つまり、高血糖ということだ。インスリンは、血液中のブドウ糖をグリコーゲンに変えて血糖値を下げる機能は知られているが、ミトコンドリアを減らす機能もある、というのは初耳。鳥はインスリン耐性があるため、高血糖かつミトコンドリアが多い、ということだ。「高血糖では血管傷めて脚を切断したり失明したりするのではないか?」と思ったら、血管を傷める最終糖化産物(AGE)を作るタンパク質が少ないそうだ。「鳥は凄い!」と思った。そのDNAをヒトに適用できたら、凄いオリンピック選手を作れそうだ、と思った。

 

 p.36 SNSと「バズる」心理学

 この記事も面白かった。情報をつぶやくインフォーマーと自分の体験・感情をつぶやくミーフォーマーがいて、2:8の比率だそうだ。感染症のSIRモデル、行列に集まるバンドワゴン効果、仲間内で偏った意見が拡散するエコーチェンバー効果など。またうわさの公式「R~ixa」も興味深い。(R=うわさ ~=比例 i=重要性 a=曖昧さ)

 

 p.108 クジラー海へ戻った哺乳類

 シロナガスクジラの写真に驚いた!!シロナガスクジラってこんなに細長かったのかぁ~~!!

もっと紡錘形なのかと思ったが、楊枝にヒレがついたような形なのが驚きだった。口や目やヒレが思ったより小さくてヒレから尾ビレまでがまっすぐ長い。一日に4トンのオキアミを食べる、ということだが、オキアミはいなくならないのか余計な心配してしまった。

 

p.118 日本刀の科学

 この記事も面白かった。硬いとよく斬れるが折れやすい。柔らかいとよく斬れない。日本刀はその両者のバランスとることで、切れ味鋭いが折れなくなっているのだ。日本刀製作の工程や構造、工程ごとの結晶構造の図もあり、とてもわかりやすい。