白土三平が描いた忍者や剣客が活躍する短編集。
第3巻では、不老不死を求めて皆が探す「イシミツ」その正体はローヤルゼリーだった。
第5巻では、無敵の剣客が蟷螂に怯え丸太から落ちて死ぬ『蟷螂』が印象的だった。
前半は忍者が活躍するが、後半になると、宮本武蔵や柳生が活躍する。
第6巻収録の『六三四』では、宮本武蔵が、宮本武蔵玄信と岡本小四郎政名の二人説をとっている。
忍術の遠当ての術の説明や石砕きという剣術の技のトリック解説は面白かった。
本当かどうかはともかく・・・。
『忍法秘話』は、『カムイ伝』『忍者武芸帳ー影丸伝ー』『サスケ』『ワタリ』などの白土三平の代表作ではないが、それらにつながる短編集で、『忍法秘話』で描かれたテーマや登場人物を利用し改作しているものもある。
白土三平の作品の中で欠かすことのできない作品群の一つだと思う。