ドーベルマンのようにしつこく強くてすぐに銃をぶっ放す、凶悪犯罪専門の警視庁特別犯罪課、通称“特犯課”に所属する、加納錠治の物語。
彼は、犯罪を強く憎むが、更正しようとする元犯罪者には優しい。
刑事は女性を幸せにできない、という考えの持ち主で、女性にモテるが、拒絶して生きていこうとしている。
理解のある上司、西谷警視、大阪府警から新宿署へ来たゲタばきの暴力団担当刑事・宮武、加納と相思相愛の女刑事、三森竜子、ヤクザのオヤブンの娘で加納を慕う婦人警官の綾川沙樹、アメリカから来てやはり加納を慕うキャティ・クラサワらが、脇を固める。
『週刊少年ジャンプ』(集英社)の1975年39号から1979年48号に連載していたので、過激派による爆弾事件や成田闘争や、当時増加中だった覚醒剤犯罪や毒入りコーラ事件、沖縄での外国人犯罪などが登場する。
犯人の人権を無視した捜査手法やすぐに発砲するなど現実にはあり得ないが、弱きを助け強きをくじく姿勢、現実を超越した活躍ぶりにはスカッとする。