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川淵三郎『黙ってられるか』新潮新書(2018/08/20)


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川淵三郎氏がJリーグ開幕を宣言したとき、正直言って、「失敗するだろう。」と思った。スポンサー企業名をチーム名につけない。地域密着でJ1、J2・・・という階層的なリーグ構成。当時のサッカー界はガラガラのスタジアムが当たり前だったが、その状況からはほど遠い観客目標設定はとうてい実現不可能だろう、と思っていた。

 

それが現在は、プロ野球や大相撲やプロゴルフを超えて大盛況だ。

 

川淵三郎氏は、その後、2リーグに分裂しており、オリンピック出場が危ぶまれていたバスケットボール界の改革を成し遂げた。ある意味、サッカー界とはライバルになるバスケットボール界の改革を引き受け、外から入ってきて改革を実施したのには驚いた。

 

皆の合意を得ていたら時間がかかり、何事も成し遂げられない。日本では、川淵三郎氏は独裁者と言われるが、民主主義国でも欧米ではこのくらいのリーダーシップは当たり前だ。

 

ビジョンをぶち上げること、そのためにグイグイと引っ張っていく力は凄いと思う。きっとそのぶん敵も多いと思う。

 

東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会森喜朗会長(当時)の後任に名前があがったが、見送りになったのはそのせいではないかと私は想像している。

 

停滞している日本を元気にするには、こういうリーダーシップが必要だと思うが、敵が多くて引きずり下ろされるのかもしれない。