シロアリが作った巣が、シロアリがその巣を放棄した後、風化する。雨季になるとそこも水に沈む。そこに象が集まる。理由はシロアリの巣跡には栄養があるからだ。
象はそこで泥浴びをする。体重の重い象が地面で転がり回って泥浴びするので、地面がへこむ。へこんだ地面に水が溜まる。
水場ができるのでたくさんの動物たちが集まる。
象の足にへばりつく魚の卵。象が移動することで卵も水場を移動できるのだ。
そんな営みをシロアリや象がやっていたとは驚いた。
象が小さな生態系を形作り、多様な生物の生命をつないでいることに驚いた。
巨大な生物の保護は、象徴的なものでしかない、と思っていたが、巨大な生物を保護することでそこにつながる小さな生物たちも保護することにつながるのだ、なぁ、と思った。