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白土三平『ワタリ』小学館 (1998/08/10)


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第一部 第三の忍者の巻

 プロローグ

 第1章 二面地蔵

 第2章 二つの砦

 第3章 おきての柱

 第4章 赤目党

 第5章 6人の忍者(1)

 第6層 6人の忍者(2)

第二部 0の忍者の巻

 第1章 闇の大老

 第2章 暗影の里

 第3章 陰の影

 第4章 最後の砦

第三部 ワタリ一族の巻

 第1章 三ツ

 第2章 陽炎

 第3章 飛騨の三鬼

 第4章 大結界

 

伊賀、甲賀とは別な第三の忍者、ワタリ。

彼らは一ヶ所に留まらず、文字通り渡っていく忍者達だ。

じいと呼ばれる四貫目と少年ワタリ。並外れた忍術を持つ二人が主人公だ。

 

厳しい掟に縛られる伊賀の下忍達。

掟の内容も詳しく知らされず、殺される下忍達。その掟の秘密を探ろうとする赤目党。

藤林と百地の二人の主領は、同一人物で、互いに戦わせて、伊賀を支配していたのだ。

 

そこまで判明したときに登場したのが0(ゼロ)の忍者だ。黒い馬に乗り、鎧兜を身につけ、怪光線を目から放つ巨人だ。

突然現れてはどこかに消え、不死身な0の忍者。

催眠術で操られた忍者達のようだ。

 

四貫目とワタリは、本当は伊賀の忍者達の見方なのに、0の忍者によって疑いの目を向けられるように仕向けられる。

そして、味方や友人を失った四貫目とワタリは、伊賀を去ることにするが、多数の忍者に囲まれてしまう。彼らはここを脱出できるか?

 

誰が味方で誰が敵か全くわからなくなり疑心暗鬼に陥る。

謎が謎を呼び、とても面白い。

しかし、伏線を回収しきれず、0の忍者の謎も催眠術というのでは腹に落ちないのでフラストレーションが残る作品だった。