『キメラの動力(パワー)』(2010/05作品)(脚本協力 静夢・横溝邦彦)
■依頼1
依頼者:中国の大使館員 彭秀英
ターゲット:アルバラード司令官とパイロット2名
依頼金額:不明
狙撃場所:ボリビア ウユニ塩湖
■依頼2
依頼者:パッソーナ社 孤桐
ターゲット:東京証券取引所のファン
依頼金額:不明
狙撃場所:東京
■依頼3
依頼者:タイガ社 及川修一(?)
ターゲット:パッソーナ社リチウム電池製造工場運搬車
依頼金額:10億円(?)
狙撃場所:日本国内のどこか
殺害人数:3人
HV(ハイブリッド)車で成功したタイガ社は、次の自動車としてEV(エレクトリック・ビークル)車へシフトしようとしていた。
EV車で成功するには電池が重要だ。
タイガの開発責任者及川は、電池のパートナーとしてパッソーナ社と組むことにした。
パッソーナ社の孤桐は及川とは大学時代で同じ研究室に所属していた先輩後輩だ。
孤桐は学生時代に、資金難に苦しむ研究室にスポンサーを獲得したり、3年前には電池の技術を持つ三層電気社買収などで、及川を出し抜いていた。
今回も、孤桐は、藤山重工買収で出し抜こうとしていた。
孤桐は、ボリビアのウユニ塩湖で、ゴルゴ13に、アルバラード司令官を狙撃され、それまでとりまとめていた取引を中国に出し抜かれたことがあった。それ以来彼の考え方は大きく変わっていた。
今度は孤桐を出し抜こうとする及川は、藤山重工をTOB(Take Over Bid)で、買収しようとしていた。
そんな中、アメリカでタイガのブレーキシステムの不具合問題が発生しリコールになるかもしれない危機を迎える。
さらに東京証券取引所のファンが故障しタイガ株が大暴落に陥った。
及川は10億円の使途不明金の責任をとってクビになっていた。
及川がそんなことをするはずがないと知っている孤桐は、及川がゴルゴ13に依頼し、パッソーナ社の工場破壊を依頼した、と考える。
工場外に火事を起こし、そのドサクサに紛れて、ゴルゴ13は、パッソーナ社のリチウム電池製造工場内の運搬車を狙撃し、工場を破壊した。
狙撃のために、リチウム工場と同じ環境を作り準備するゴルゴ13。
目的の狙撃のために、最善を尽くすゴルゴ13の姿勢が光る作品だ。
『檻の国』(2009/12作品)(脚本協力 加久時丸)
■依頼1
依頼者:エジプト総合情報庁アフマド・ハーミド
ターゲット:ファタハの中心人物ナビール・アブナハラ
依頼金額:不明
狙撃場所:ガザ地区
■狙撃2
依頼者:なし
ターゲット:エジプト総合情報庁アフマド・ハーミド
依頼金額:なし
狙撃場所:エジプト カイロ
殺害人数:2人
2008年1月23日、ガザ地区の境界壁が破壊されガザ地区住民がエジプト側に脱出した。
これは、エジプト政府黙認のガス抜きだった。
この時の問題は、2億ドルのうち1000万ドル相当ニセ米ドルが出回った。
これは、現在ガザ地区を実効支配しているハマスを潰したいイスラエルがハマスに敵対する組織ファタハを通じて広めていた。
ゴルゴ13は、ナビール・アブナハラの狙撃を依頼されるが、ウェポン・カメラが設置されていることを知る。
狙撃すると、そこから即座に狙撃者の場所を特定し、無人攻撃機が攻撃するのだ。
ゴルゴ13は古井戸に穴を掘り、脱出路を確保して狙撃する。
怪我を負い、脱出路を急ぐゴルゴ13だが、案内人のサイードが裏切り、地下道に閉じ込められてしまった。
ゴルゴ13は、ルールを破った依頼者のエジプト総合情報庁アフマド・ハーミドを狙撃した。
脱出の難しいガザ地区で、入念な準備をして困難な狙撃を実現したゴルゴ13。
よくしゃべり種明かしをしてしまう裏切り者のサイード。
裏切り者を許さないゴルゴ13は、依頼者のアフマド・ハーミドを狙撃する。