『竜を呼ぶ』(脚本協力 ながいみちのり) (『ビッグコミック』2024/07/10号)
依頼者:不明
ターゲット:本国でとにかく”黒い噂"のある人物
依頼金額:金額不明
狙撃場所:日本
殺害人数・相手:5人(本国でとにかく”黒い噂"のある人物とその用心棒4人)
『ビッグコミック』(2024/07/10号)
日本・春・静岡
ハイキングを楽しむ盲目の箏の師匠である見背先生とその弟子達。見背先生は去年と同じウグイスかどうかわかる超人的な聴力を持っていた。ハイキング中、彼女は、銃声を聞いた。それはゴルゴ13の放った銃声だった。
ゴルゴ13は見背先生が盲目であることを確かめると車で去った。
見背先生は抜群の聴力の他に、弟子が心配事を抱えているかどうかもわかる超能力があった。
箏の演奏会が行われる場所に不釣り合いな護衛達がいた。
隣接のホテルでビンテージワインの試飲会があり、世界中からVIPが来て、本国でとにかく”黒い噂"のある人物も来ているのだ。
見背先生は弟子が着ている着物が白いことも感じていた。
弟子達の演奏を聴く見背先生の耳に銃声が聞こえた。
慌ててワインの貯蔵庫に向かった見背先生。そこには複数の人間がいることに気づいた見背先生。彼女のすぐそばが銃撃されたとき、ゴルゴ13が彼女の手をとった。
斜め前で敵が立ち上がったことを感じた見背先生の意志が手を通じてゴルゴ13に伝わった。ゴルゴ13はその相手を撃ち殺した。ゴルゴ13はさらに2人を殺した。
最期の1人は女の用心棒だった。ゴルゴ13は見背先生の手を放して、用心棒と対決しようとした。見背先生が「離したくない。この手を、このかたを・・・」と思ってゴルゴ13にしがみついた。用心棒の女は、一瞬動揺した。そのスキにゴルゴ13の放った銃弾が彼女の眉間を撃ち抜いた。
見背先生が気を失い、ゴルゴ13は去って行った。
「箏の音はね、”竜を呼ぶ”という言い伝えがあるのよ。」と言う見背先生。
刑事のもとに話しに向かった見背先生。刑事との話が終わった時、彼女の背後にはゴルゴ13がいて、現場を脱出した。
「わたくしの”琴線”をかき乱しておいて、さらに最後まで私を”利用”して・・・にくい、ホンマに憎い人やわ。」と心の中で思う見背先生だった。
[感想]
見背先生と以心伝心で意志を通じ合わせるゴルゴ13。
第638話『哀しみの予知夢』でも超能力少年のマイケルの言うことを信じていたが、ゴルゴ13にも超能力があるのだろう。
最後にゴルゴ13に殺された女用心棒は面白い存在になると思ったが、あっさり死んでしまい残念だった。見背先生にしがみつかれたゴルゴ13は危ない場面だったが、ゴルゴ13は動揺せず、用心棒の方が動揺してスキを見せてしまった。
さすがはゴルゴ13だ。