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さいとう・たかを『ゴルゴ13 13 みな殺しの森』(リイド社)(1975/08/25)

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====もくじ=====

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第55話『ANGRY WAVES(アングリー ウェーブス)』(1972/02作品)

脚本協力:K・元美津

ページ数:86ページ

依頼者:FBI フラナガン長官

ターゲット:ドキシー号をシージャックした犯人

依頼金額:20万ドル

殺害場所:アメリカ フロリダ沖

殺害人数:6人

殺害相手:ドキシー号をシージャックした犯人たち

 ビンセント・ケスラー(シャドウ)

 ドキシーの機関員ウイリー

 爆撃機ジャック・バルサム

 ドキシーの2等通信士ピート

 ジョーの用心棒のルイス・アンダーソン(ルイ)

 ロバート・ボブ・カーペンタ(ボブ)

H:1人(プラザ・ホテルで抱いた娼婦)

 

Part1 囚人ビンセント・ケスラー

アメリカ・ジョージア州アトランタ連邦刑務所

囚人ビンセント・ケスラーが仮釈放になった。

Part2 出迎えた男たち

ビンセント・ケスラー(ニックネーム シャドウ)を出迎えたのは、ジョーゼフ・ガンビーノ(ウイスキー・ジョー)の部下2人だった。ジョーゼフ・ガンビーノは4万2千ドルの保釈金を払っていた。

Part3 ウイスキー・ジョー

ウイスキー・ジョーはがビンセント・ケスラーを塀の外に出したのは、船を襲うためだった。ニューヨーク港に停泊しているリベリア油送船”DOXY”だ。2万6千トンの原油を積んでいる。4日後にリバプールに向けた出港予定だ。ビンセント・ケスラーへの報酬は保釈金とは別に5万ドルだ。

仲間は6人。ドキシーの機関員ウイリー、爆撃機バルサム、ドキシーの2等通信士ピート、ジョーの用心棒のルイとボブ。ビンセント・ケスラー(シャドウ)の役割は、メインマストに仕掛けた爆薬をモーターボートから撃つことだ。キューバのフィデル・カストロがオイルを欲しがっているので、奪ったドキシー号を売りつけるのだ。

ビンセント・ケスラーの射撃の腕は3年8か月の懲役期間でも全然落ちていなかった。

Part4 落雷

エバとビンセント・ケスラーはヨットでドキシー号に接近した。ビンセント・ケスラーは見事にドキシー号のメインマスト上の爆薬を見事に破壊した。

それを見たエバはビンセント・ケスラーにまた刑務所に戻りたいのか、と詰め寄る。怒ったビンセント・ケスラーはついエバを射殺してしまった。

二人が乗ったヨットはドキシー号に衝突し、ビンセント・ケスラーは海に投げ出され、ヨットは遠くへ去ってしまった。

Part5 時間と場所から出た答えは!?

FBIロードアイランド州ニューポート支局

ビンセント・ケスラーとエバが乗って行ったボートが海岸に乗り上げた。

ジム・ホーキングと名乗った男にヨットを貸したと貸しボート屋のトーマス・オーウェンが証言した。フラナガン長官にデイビッド・ジャクソンが報告した。

そしてドキシー号にジム・ホーキンズが乗り込んだと見られ、ポーツマス沖で発見された。

ドキシーを追っていたヘリコプターがドキシー号から狙撃され、撃墜された。ヘリコプターに乗っていたクラークとボーランは救助されたが重体だった。

Part6 荒波の中から

フラナガン長官とデイビッド・ジャクソンがゴルゴ13との待ち合わせ場所に行くと、ゴルゴ13は荒波の中からヨットで現れた。フラナガン長官はゴルゴ13に20万ドルでシージャック犯の射殺を依頼した。

Part7 ドキシーに近づくな!!

ゴルゴ13は、ドキシー号に近づき、ビンセント・ケスラーを目視した。

Part8 虎と狼

ゴルゴ13は、ビンセント・ケスラーが持っている銃がわかるか、と質問した。

Part9 乗っ取り(シー・ジャック)

ビンセント・ケスラー達は船員約40名を船倉に閉じ込めた。ドキシー号の近くに駆逐艦がやって来た。

Part10 絞首刑(ネクタイ・パーティー)

捕まると電気椅子が確定しているビンセント・ケスラーは、船長の首に縄をかけ、船から吊るす。人質全員を吊るすつもりだ。

Part11 ひとりの男に・・・

FBIの捜査で、シージャック犯は、ビンセント・ケスラー。カナダ・トロント生まれ。31歳。バイアスロンの兵士だったが、狙撃兵として海兵隊に入り、ベトナム戦争に従軍。1966年には銀星賞を受けている。除隊後4度も刑務所に入り、一週間前にアトランタの刑務所を出所したばかりだった。使用している銃はデンマーク製のラーセン・モデル65、口径35-06だ。その他にポーランド系アメリカ人、ジャック・バルザム33歳。通称爆撃機(ボンバー)。他に、マフィアのルイス・アンダーソン、ロバート・ボブ・カーペンターも乗っている。そして船長のベルナルド・コルマンが殺害され、船べりに吊るされていることも報告された。

Part12 準備(プレパレイション)
プラザ・ホテルでゴルゴ13は、女を抱く。

ゴルゴ13は、デイビッド・ジャクソンからの電話でドキシー号の位置と速度を聞き、工場に向かった。工場では、水中速力9ノットまで上げた水中バイクが完成していた。

Part13 虎の行動

ゴルゴ13はモーターボートでドキシー号に近づき、水中バイクでドキシー号に向かう。

スクリューにロープを絡ませ、ドキシー号の船足を止めた。

Part14 船は停止した!

沿岸警備隊のキンメルは、PIPIというスターライトスコープを装備した腕利きの射撃の名手10名を選出し犯人を射殺しようと計画した。フラナガン長官はキンメルの作戦を止めようとする。そこにドキシー号の機関音とスクリュー音が止まったと報告が入った。

Part15 ドキシーは棺桶(コフィン)
ドキシー号上では、船が動かなくなったことで、シージャック犯の間で意見が割れていた。ビンセント・ケスラーは、人質を次々と殺して逃走用の船を要求しようとする。

船長の死体が吊るされているロープを伝って、ゴルゴ13が船内に侵入した。

 

沿岸警備隊の船がドキシー号に近づき、投降を促す。逃走用のランチを要求するビンセント・ケスラー。そこへ、マストの上から甲板へ降りながらゴルゴ13が撃ってきてシージャック犯を全滅させた。

射撃で一番難しいのが下へ向かって落ちる標的で、銃口を振り上げた瞬間に降りてきたので狙いが追いつかない狙撃屋の一番の盲点をゴルゴ13は突いたのだった。

ビンセント・ケスラーに「(自分は)狙撃屋だ」と言い「(名前は)ゴルゴ13!」と名乗るゴルゴ13。

 

[感想]

射撃で一番難しいのが下へ向かって落ちる標的だというのは、この話しで初めて知った。

ゴルゴ13のミラクル・ショットの一つだ。

初期の頃は、ゴルゴ13が名乗ることが多いのはあらためて読むと驚きだ。

この話しでは、何度か描かれる荒れ狂う海とドキシー号の絵に迫力がある。

 

第56話『みな殺しの森』(1972/03作品)

脚本協力:岩沢克

ページ数:86ページ

依頼者:ニュールンベルクC級戦犯だったハンス・ルドイッヒ伍長の娘で高級娼婦マレーネ

ターゲット:カティンの森の財宝を狙うウエストクリフ

依頼金額:不明

殺害場所:ソ連 スモレンスク郊外 カティンの森

殺害人数:7人

殺害相手:宿を襲ったウエストクリフの部下達6人

     ウエストクリフ

H:1人(KGBの女)

 

カティンの森で、ソ連軍によって捕らえられたポーランド軍将校数千名の遺体が、発見された。

Part1 パーティーの女

ロンドン北方ウッドストックで仮面パーティーが開かれていた。

ある女がゴルゴ13を誘う。女はこれまでにゴルゴ13と三度会っており、一度目がニュークック卿主催のパーティーで、プールで銀行家のブランドが殺されていた。

二度目は深い霧の夜に眉間を撃たれて死んだ男を彼女が目撃したときだった。

そしてBARでゴルゴ13に会った女は、「(ゴルゴ13は)わたしのために現れた男なんだと思った」

Part2 高級娼婦マレーネ

女の父はニュールンベルクC級戦犯だったハンス・ルドイッヒ伍長だった。検察官とケッペル中尉はグルで、ハンス・ルドイッヒ伍長は、ケッペル中尉の罪を着せられ、極刑に処せられたのだ。

女はその後、娼婦になり、イギリスに渡った。

女の名前はマレーネ。ターゲットは、ケッペル中尉とグルだったウエストクリフだった。

ウエストクリフは、カティンの森の財宝を狙っていた。

マレーネに惚れて身を持ち崩した男ロバートが入ってきて、マレーネを殺し、自殺した。

ゴルゴ13は断末魔のマレーネの依頼を請けた。

Part3 男がやって来た

ソビエト スモレンスク近郊にゴルゴ13がやって来た。彼が泊まった宿には2人しか泊まり客がいなくてゴルゴ13が3人目だった。

Part4 村は静かに・・・

宿泊客の一人マルコフの所に4人の男がやって来た。

Part5 五人の仲間

マルコフは、ユーリイ・マルコフ党国家統制委員で、KGBに追われていた。4人はマルコフの身の安全のためにやって来たのだ。カティンの森の財宝は5等分することになった。

Part6 食事の前に・・・

宿の盲目の老婆がゴルゴ13を食事に呼びに来た。食堂には、宿泊客の女とマルコフと3人がいた。ジェフスキーというもう一人の男はいなかったが、銃声がして胸を撃ち抜かれて死んだ。

宿泊伽の女が誰が食事の準備をするのか、と聞くと、老婆の娘のラフナが食事の準備をするといって現れ、死体を見て驚いていた。

Part7 ウエストクリフはどこに!?

ゴルゴ13は夜の散歩をして宿に帰ってきた。ウエストクリフがどこにもぐりこんだのか見つけられずにいた。

Part8 真夜中の轟音

真夜中、ゴルゴ13は、謎の男達に手榴弾を投げ込まれて襲われた。三人を撃ち殺した。

Part9 二つの情事

宿では、老婆とラフナが情事をしていた。老婆がウエストクリフだった!

ジェフスキーを撃ったのはウエストクリフだった。ゴルゴ13を部下に襲わせたのもウエストクリフだった。ウエストクリフは宝のありかを知らず、マルコフに教えてもらう必要があったのだ。

 

宿泊客の女がゴルゴ13の部屋に忍んできた。女は、KGBの者で、ユーリイ・マルコフ党国家統制委員を抹殺しKGBに報告する義務があった。彼女はゴルゴ13に手を組まないかと誘う。そして情事に進む。

Part10 "挨拶(あいさつ)された"女

ゴルゴ13との情事が終わった女が自分の部屋に戻ると、マルコフと3人の男達が待っていた。

彼女が持っている武器や毒ガスが見つかり、マルコフ殺害後「町で知人に会って挨拶をした」という隠語を使うのだろうな、と男達に言われた。

Part11 掘った穴は誰のため

マルコフと3人の男達がカティンの森で地面を掘る。すぐそばにはKGBの女の死体が裸にされて木に吊るされていた。

マルコフらが木箱を掘り当てた時、ウエストクリフと8人の部下が現れ、射撃戦になった。

射撃戦が終わった後、ゴルゴ13が現れ、ウエストクリフの部下3名を射殺した。

ウエストクリフは財宝は山分けでいい、と言ったが、木箱の中は多数の小銃だった。ゴルゴ13は、ウエストクリフを射殺した。

 

[感想]

カティンの森事件をこの物語で私は初めて知った。

ウエストクリフがどこにどうやって隠れているのか、ミステリーのような謎解きを楽しめる物語だ。少し謎解きが早すぎたのが私にとっては残念だ。

 

第57話『キャサワリー』(1972/04作品)

脚本協力:K・元美津

ページ数:83ページ

依頼者:なし

ターゲット:なし

依頼金額:なし

殺害場所:マルタ島の海岸

殺害人数:1人

殺害相手:殺し屋火食い鳥(キャサワリー)(ヒルデガート・アイヒマン)

H:0人

 

Part1 マフィア委員会

ニューヨーク

マフィアのロスアンゼルス支部を牛耳るトニー・ミランダが、遅れてマフィア委員会に出席した。デトロイトのカルロス・ポンツァ、ボストンのチャーリイ・先生(ドクター)・ガリヤーノ、ニューヨークのビッグ・ジョー・コステロ、クリーブランドのフランク・三本指(スリーフィンガー)・ボランノ、シカゴのピート・マンガーノ、ニューオーリンズの軍曹(サージ)・サルバトーレ・カーゴ、マイアミのウイリー・”野獣(アニマル)"・ベンダー、カンザスシティーのニッキー・ブルーノらが出席していた。

議題はゴルゴ13抹殺だ。

ゴルゴ13はここ2か月間、仕事から遠ざかりマルタ島に滞在していた。

ゴルゴ13に右手が麻痺する病気が再発しているので、殺し屋を送ることにした。

火食い鳥(キャサワリー)と呼ばれるレズビアンの女の殺し屋だった。

Part2 火食い鳥(キャサワリー)と呼ばれる女

キャサワリーは女と寝ていた。女はキャサワリーをヒルダと呼んだ。

Part3 ”雄(おす)”を刺す!!

キャサワリーはマルタにやってきた。しつこく彼女に言い寄る男がいた。彼はキャサワリーによって首元を刺されて殺された。

Part4 "マルタの恋"は死

キャサワリーはホテル・ビクトリアに向かった。ヒルデガート・アイヒマンと名乗り宿泊する。

そこにはゴルゴ13も宿泊していた。

ハンカチを落としたがゴルゴ13は拾わなかった。

Part5 502号室にて

キャサワリーはゴルゴ13が止まっている501号室の隣だった。

Part6 万年筆は落ちた!!

ゴルゴ13は病院に行った。煙草を箱から取り出せないほどしびれがひどかった。医師はギランバレー症候群を疑っているが、発熱をともなうものなので、原因不明と言う。ゴルゴ13に万年筆を持たせると、彼は落としてしまった。

Part7 すみません、火を・・・

キャサワリーはゴルゴ13の前に現れ、煙草に火をつけてもらう。ゴルゴ13は左手でライターを持ち火をつけた。

Part8 完治の見通しなく・・・

ゴルゴ13の通っていた病院に向かったキャサワリーは看護師のリンダを射殺し、医師から症状を聞き、医師も射殺した。完治の見通しなく、原因不明と情報を得た。

Part9 ベランダにて・・・

ホテルの室内でトレーニングするゴルゴ13。ベランダに出るとキャサワリーがいて、自分の部屋に誘うが、ゴルゴ13は断った。

Part10 海岸にて・・・

海岸で左手で拳銃を抜き空き缶を撃つトレーニングをするゴルゴ13。

その様子を遠くから見るキャサワリー。

左手でも拳銃を抜く速さは速い。キャサワリーが引き揚げた後、ゴルゴ13は銃弾を拳銃に入れようとして右手の震えによって弾丸を落としてしまった。

車に乗って走り去るゴルゴ13。

Part11 そして”火食い鳥(キャサワリー)”は行動に出た!

車でホテルに戻ろうとするゴルゴ13の眼前にキャサワリーがいた。車がエンコしたのだ。

ゴルゴ13は助手席に彼女を乗せた。ゴルゴ13の左手が彼女のお尻に触れた瞬間の嫌悪の表情をゴルゴ13は見逃さなかった。

車を走らせるゴルゴ13の前に老犬が現れた。ゴルゴ13は犬を追ってスピードを上げた。やめて、というキャサワリーだが、彼女の目は獲物を追うハンターの目だった。

キャサワリーは拳銃を抜いてゴルゴ13を脅す。ゴルゴ13は今自分を殺したら車がどうなるかわかるだろう、と言って意に介さない。そして崖から車が落ちた!!

キャサワリーの自動拳銃は海水によって作動しなくなった。

彼女は岸に泳ぎ着いた。キャサワリーの拳銃は弾丸を送り込めなかった。ゴルゴ13は全裸になって彼女に襲いかかる。キャサワリーは髪の毛に隠したアイスピックのような武器でゴルゴ13に戦いを挑む。彼女のアイスピックはゴルゴ13の右腕に突き刺さった。ゴルゴ13はキャサワリーを溺死させた。

感覚がにぶかったゴルゴ13の右腕にあざやかな痛みが戻ってきていた。

 

[感想]

ゴルゴ13を襲う相手を逆襲する物語だ。

キャサワリーのアイスピックのような武器が刺さったことで、謎の右腕のしびれがなくなっていた。

鍼のような効果があったのだろう。

瞬間的にレズビアンかどうか、殺し屋であることを見抜いたゴルゴ13の慧眼は凄い。

 

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