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第63話 モスクワ人形(ドール)(1972/10-1972/11作品)
脚本協力:K・元美津
ページ数:121ページ
依頼者:不明(CIAか?)
ターゲット:不明
依頼金額:不明
殺害場所:1)ソ連
2)KGB訓練所
3)フィンランド、ヘルシンキ
殺害人数:1)4人
2)5人
3)1人
殺害相手:1)KGB C組補充員ボリス・スタシンスキーと2名とドードロフ少佐
2)KGB A組訓練員 ニコライ、イワン・ブルジューコフ、アレグサンダー・ロベル、ユージン・アンドロポフ、アナスタス・マリーニン
3)ミーナ・ソロコフ
H:0人
MOSCOW・DOLL
42ページ
Part1 12ルーブルあれば・・・
ミーナ・ソロコフは、ソ連のモスクワで国家衣料品点で働いていた。上司のグーゼンコは先に帰宅しようとした。
ミーナは12ルーブル(約4000円)現金が多いことに気づいていた。それを母のために隠し持って帰宅しようとした。グーゼンコが金を確認し、12ルーブルの特別収入がなくなっていると指摘し、彼女がブラジャーに隠し持っていたのを発見する。そして彼女を犯した。
Part2 呼び止めたKGB
国家保安委員会(KGB)の2人の男に呼び止められたミーナ・ソロコフ。
Part3 ミーナ・ソロコフ・21歳
ミーナ・ソロコフは12ルーブル盗んだ罪を免除される代わりにKGBのために給料3倍で働くことになった。
尋問した男はウラジミール・セルゲイ少佐と名乗った。
Part4 雪原の養成所
ミーナ・ソロコフは雪原のKGBの養成所に入ってトレーニングを受けることになった。
Part5 カモメは南へ・・・
この養成所では合言葉があり、一週間毎に変更される。今日の合図は「グレゴールおじさんのにがしたトリはどこへ行きましたか?」に対して「カモメは南へ帰りましたよ」だった。
Part6 一本の"アンテナ"
アメリカのアパートと同じように作られた部屋に案内されたミーナ・ソロコフ。そこにはシモノスキー大佐とスージイという女がいた。ミーナ・ソロコフの任務は、アメリカ戦略空軍参謀次官ウォーカー中将付き2等秘書官アンジェラ・カーターに、なりすますことだった。
Part7 名前はアンジー
アメリカ製の服に着替え、アメリカ文化に囲まれた部屋で、早速、ミーナ・ソロコフの訓練が始まった。
Part8 吹雪の中からやって来た男
ゴルゴ13が、雪の中を歩いてやってきて養成所に入り込んだ。
ゴルゴ13を部屋から見かけたミーナ・ソロコフは、12ルーブルが自分を罠にかけるために仕組まれたものだと考えていた。
HELL・DIVER(ヘルダイバー)
42ページ
Part1 KGBスパイ養成所
養成所で格闘技の訓練が行われていた。ゴルゴ13はナイフを持った相手を素手でやっつけた。ゴルゴ13は、ウクライナのドネツク炭田にいた、ボリス・スタシンスキーと名乗った。ナイフを持ったイワノフを倒したため、C組を卒業し、B組を素通りし、A組入りがガルキン少佐によって認められた。
Part2 A組訓練生の死
A組訓練生で優秀だったニコライが首を吊って自死した。
ミーナ・ソロコフはテニスの訓練を受けていた。彼女の前をゴルゴ13が歩いて行く。
Part3 きずあと
シャワールームでゴルゴ13と会ったミーナ・ソロコフは、ゴルゴ13のからだにある多数の傷跡を見て、グーゼンコに犯された記憶が甦り、からだの傷はいつかはいえるが・・・と心で思いながら、シャワーをあびる。
Part4 さようなら同志
養成所の他の3人とコントラクト・ブリッジをしているところにシモノスキー大佐がやってきて、シュレービン大佐から新しい指令が伝えられ、マイクとウオルトがその任務に就くことが伝えられ、2人はシュレービン大佐とともに出て行った。
Part5 ”伝説”
一次試験の結果を知らされたミーナ・ソロコフは、モスクワで5日間、アメリカ人旅行客として行動する二次試験を受けることを本部が要求している、とシモノスキー大佐が話した。
二次試験のためにアンジェラ・カーターの略歴を質問するシモノスキー大佐に、ミーナ・ソロコフはスラスラと答えた。
そして、アンジェラ・カーターの写真を見せられたミーナ・ソロコフは自分がなぜKGBに選ばれたのか、任務が何なのかを悟った。
Part6 死亡4名
ミーナ・ソロコフとスージイとともに養成所を去った。
その時、手榴弾の暴発でA組生4人が即死したとの報告が入った。
Part7 アメリカ人旅行者
スージイとモスクワの観光地を回ったアンジェラ・カーターことミーナ・ソロコフは一人になってタクシーに乗った。
Part8 2次試験合格
2人の尾行をまき、ミーナ・ソロコフはグーゼンコの家に入った。グーゼンコは店長のイスを追われ飲んだくれていた。尾行者2人が、グーゼンコの家に行くと、グーゼンコはカミソリで首を切って死んでいた。ミーナ・ソロコフは尾行をまき殺人までやってのけたので2次試験合格だ。
SHADOW・HUNTER(シャドウ・ハンター)
39ページ
Part1 発見された4名
KGBの養成所では手榴弾暴発事件について会議していた。
死者は4名で重軽傷者は7名。
通常5秒後に爆発するはずが、手榴弾の引き金を抜いた瞬間、暴発を起こした。
A組12人中、無傷で生き残ったのは、筋肉調整中だったボリス・スタシンスキーただ一人だった。
その時、所長のオルロフ大佐に電話があり、C組補充員3名とドードロフ少佐の死体が見つかった、と連絡が入った。遺体の中にはボリス・スタシンスキーが含まれているとのことだった。
Part2 検討を祈る!!
KGBの養成所で訓練しているミーナ・ソロコフの所に、KGB職員達が入ってきて、ボリス・スタシンスキーを見なかったか、ときいた。
ミーナ・ソロコフには、フィンランド旅行中のアンジェラ・カーターとすり替わるという命令が下った。
Part3 "奴"は消えていた
ボリス・スタシンスキーに化けたゴルゴ13は、訓練所内のどこにもいなかった。
これだけ多くのイリーガルス(非合法工作員)を失ったKGBはカンボジアにおけるプロジェクトHAWK(ホーク)(タカ計画)を無期延期せざるを得なかった。
メジンスキー大佐のもとに、ボリス・スタシンスキーがゴルゴ13だったことが告げられた。
それでメジンスキー大佐はゴルゴ13がタカ計画阻止のためにCIAが派遣したと確信した。
Part4 ー網(ドラグネット)ー
フィンランド・ヘルシンキ
本物のアンジェラ・カーターの様子をうかがっていたKGB達。ホテルから出てきたところを、スージーが車に誘い、スージーの夫と名乗るハロルドも車に乗った。
Part5 小鳥は静かに・・・
身ぐるみ剥がされた、本物のアンジェラ・カーターの死体が森の中で埋められていた。
Part6 人形計画(プロジェクト・ドール)
アンジェラ・カーターの服を着たミーナ・ソロコフは、アンジェラ・カーターとしての休日を楽しむことになった。
Part7 枯れ葉舞う下で・・・
アンジェラ・カーターに成り変わったミーナ・ソロコフは、街でゴルゴ13を見かけた。そして尾行を開始する。階段を上るゴルゴ13。その後を尾行するミーナ・ソロコフは階段の途中で拳銃に弾が入っていることを確認した。階段の上にはゴルゴ13がいて、拳銃でミーナ・ソロコフを撃った。
自分の尾行がまずかったのか、ときくミーナ・ソロコフに、尾行途中で弾倉を調べるな、と答えたゴルゴ13。
死にゆく意識の中で、ミーナ・ソロコフは、ゴルゴ13が自分達を送った車のトランクに隠れて、訓練所を脱出したのだと推理し、「おかあさん・・・」と言ってこときれた。
Part8 A地点にて・・・
待ち合わせ場所のA地点で、ミーナ・ソロコフを待つKGB要員たちは、いつまで待っても来ないミーナ・ソロコフにいらだっていた。
[感想]
これも、哀しい女シリーズの一作といえる。
たったの12ルーブルのために処女を奪われ、KGBの訓練所に送られ、いよいよ任務に就こうという時に、ゴルゴ13によって殺されてしまった。
明確にゴルゴ13が殺したのは、ミーナ・ソロコフだけだが、ボリス・スタシンスキーに成り変わってKGB訓練所に侵入したから、C組補充員ボリス・スタシンスキーと2名とドードロフ少佐を殺したのはゴルゴ13で間違いないだろう。
手榴弾暴発事件の後、ミーナ・ソロコフを乗せた車で脱出したから、手榴弾暴発事件もゴルゴ13が仕組んだものだろう。首を吊ったニコライもゴルゴ13の仕業とみて間違いないだろう。
それでも、5人を殺して7人は怪我で任務を終了した謎は残る。
成績のいい方5人を殺せ、という依頼だったのか?
狙撃ではない殺害方法がゴルゴ13らしくない異色の作品だ。
第72話『残光』(1973/07作品)
脚本協力:北鏡太
ページ数:44ページ
依頼者:不明
ターゲット:シカゴの大物マフィア
依頼金額:不明
殺害場所:1)ハワイ ワイキキ海岸
2)ハワイ
殺害人数:1)1人
2)1人
殺害相手:1)シカゴの大物マフィア
2)6年前にサンフランシスコでゴルゴ13を捜査し左遷されてハワイに来た老刑事
H:0人
Part1 太陽の下の死
ワイキキ海岸の浜辺でくつろいでいた一人の男が眉間を撃ち抜かれて即死した。
ビルの屋上の太陽の下でゴルゴ13がM16を右手に葉巻を吸っていた。
Part2 刑事部屋
刑事達が取り調べをしていた。
Part3 温いスープの味
殺されたのはシカゴの大物マフィアだと新聞に載っていた。
老刑事とその妻が夕食を食べていた。
Part4 早朝の体育館にて
翌朝、老刑事が出勤する。
体育館でバスケットボールを楽しんでいた男達5人のボールがゴルゴ13の背後に転がった。
男達がゴルゴ13に喧嘩をしかける。
Part5 私を忘れはしまい
老刑事が体育館に着いたとき、ゴルゴ13と5人の男達の喧嘩が続いていた。
老刑事はFBIの身分証明書を出して喧嘩を仲裁した。
老刑事はサンフランシスコの事件以来だ、と言った。
Part6 平和を乱す者
老刑事はサンフランシスコでゴルゴ13を逮捕し、証拠を集めていた時に国防省が、ゴルゴ13を連れて行ってしまった。老刑事は左遷されてハワイに来たのだった。
老刑事は、大物マフィア殺害がゴルゴ13の仕業とはなっていないが、騒ぎが起こる前にハワイを離れてほしい、とゴルゴ13に話す。
Part7 夕やけに映えて・・・
老刑事は眉間を撃たれて殺された
老刑事の帰りを待つ妻。
そのそばをゴルゴ13が運転する車が走っていく・・・
[感想]
大物マフィアの狙撃はゴルゴ13に違いないが、老刑事は誰が殺したのか、劇中では明示されていない。眉間を一発で撃ち抜いているからゴルゴ13の狙撃だろう。だが理由がわからない。ゴルゴ13のルール違反をしたところが劇中には見えない。
余韻と謎が残る作品だ。
第61話『アクシデンタル(ACCIDENTAL) 』(1972/08作品)
脚本協力:K・元美津
ページ数:84ページ
依頼者:UAR(アラブ連合共和国)情報局外事部長ワフド・タハ・コルデンと部下のダウドとベリー・ダンサーのデブラ
ターゲット:シャルム・シュトックマン
依頼金額:不明
殺害場所:0)エジプト チラン海峡
1)カイロ
2)カイロ デブラの自宅
3)カイロ 銃店の主人の自宅
殺害人数:0)0人(不発)
1)2人
2)3人
3)1人
殺害相手:シャルム・シュトックマン
1)イスラエル側と思われる2人の男達(エリックとボラン)
2)イスラエル側でデブラを犯そうとした3人の男達
3)不発弾を仕込んだ銃店の店主
H:1人(ベリー・ダンサーのデブラ)
Part1 距離220、南風、風力1
エジプトシナイ半島とサウジアラビアの間のアカバ湾チラン海峡
スウェットスーツを着たゴルゴ13が海から上がり船に乗り込みボートに乗った男を狙撃しようと引き金を引いた。しかし、銃弾はミスファイア(不発)だった。
Part 1 一発の不発弾が意味するものは!?
エジプト カイロ・シティ ラムゼス広場
依頼人に会ったゴルゴ13は、依頼の延期またはキャンセルを通達した。
理由は不発弾だ。その理由を調べないうちには依頼を遂行できないからだ。
Part2 ベリー・ダンサーデブラ
ベリー・ダンサーのデブラのもとにゴルゴ13が帰ってきた。
さっそくデブラを抱くゴルゴ13。
Part3 UAR情報局
デブラが仕事に行った後のベッドで回想するゴルゴ13。
UAR(アラブ連合共和国)情報局外事部長ワフド・タハ・コルデンと部下のダウドとベリー・ダンサーのデブラからの依頼を請けたゴルゴ13だったがM16が届くまで時間がかかるので、依頼を断ろうとした。
Part4 武器は当地で
しかしワフド・タハ・コルデン部長は、カイロで武器を調達することで依頼を受けてもらおうとした。
Part5 FN・FAL小銃(ライフル)
ワフド・タハ・コルデン部長が紹介した店でFN・FAL小銃と弾丸を入手したゴルゴ13。
Part6 路地は血にぬれた
銃の店を出たゴルゴ13はイスラエル側と思われる2人の男に襲われたが、ゴルゴ13は格闘とナイフで2人を返り討ちにした。
不発弾を手にして回想を終えたゴルゴ13。
Part7 アジア人ではひとり!!
街で2人の男(エリックとボラン)を殺されたイスラエル側は、ゴルゴ13の試射の標的を入手し、2人を殺したのがゴルゴ13だと確信した。
Part8 濃硫酸の恐怖
イスラエル側がデブラを捕まえ、濃硫酸で脅して、ゴルゴ13の居場所を聞き出した。
Part9 そして部屋には・・・
デブラの部屋に入ったイスラエルの5人とデブラ。しかし中には誰もいなかった。
イスラエルの隊長ともう一人が出て行き、3人がデブラを犯してゴルゴ13の目的を聞き出そうとする。盗聴器で中の様子を探っていたゴルゴ13は、不発弾との関係がなさそうだ、とわかると、部屋に戻り、2人の男を拳銃で殺した。デブラを盾にする男だが、デブラが自ら男の身体にぶつかって首を切られて死んだ。ゴルゴ13は男に3発の銃弾を撃ち込んだ。
Part10 その男に関する資料(ファイル)
イスラエルのメルビル隊長が、空港で隠し撮りしたゴルゴ13の姿を、暗殺者の専門家ドクター・サリンジャーに、見せる。
ゴルゴ13の試射について、サリンジャーが語る。100発の中からランダムに80発の銃弾を抜いて、試射する。全てが発射されれば残りの20発に不発弾がないものとして、使用する。80発のうちに1発でも不発弾があれば、残った弾丸は全て投棄され、新しい100発を選ぶのだった。
そこにデブラのところにいた3人が射殺された報告が入ってきた。
Part11 契約(コンタクト)を阻止しろ!!
イスラエル側はゴルゴ13を、サリンジャーのもとに案内する。サリンジャーはアラブ側の契約をキャンセルしてほしい、と話すが、ゴルゴ13は断る。
ゴルゴ13を5人の銃を持った男が囲む。ゴルゴ13はライターに仕込んだ爆弾を爆破させる、と言って、その危機を乗り越える。
ゴルゴ13は明日カイロを離れる、理由は仕事がキャンセルになった、と言って、去った。
Part12 好奇心の代償
ゴルゴ13は、銃店の店主の家に侵入した。
店主は元プロで、片手を失っているが、未練があり、プロのゴルゴ13が不発弾に対してどう反応するか好奇心で、不発弾を仕込んだのだった。それを白状させたゴルゴ13は、命乞いする店主を容赦なく射殺した。
[感想]
この物語では、珍しく、2つの誤字がある。
一つはPart1 距離220、南風、風力1とPart 1 一発の不発弾が意味するものは!?と、Part1が2つあることだ。
もう一つは契約のふりがながコンタクトになっていることだ。正しくはコントラクトだろう。
ワフド・タハ・コルデン部長は結局仕事キャンセルしたようだ。
標的のシャルム・シュトックマンの素性や殺害依頼理由は不明だ。
印象に残るのは、デブラを盾にした男に3発の銃弾を撃ち込んだことだ。1発目は胸に、2発目は眉間に、3発目は背中にだ。いつもなら最低限の銃弾しか撃たないゴルゴ13にしては珍しい。よほど怒っていたのだろう。ゴルゴ13が感情的になったシーンは珍しい。
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