表紙
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もくじ
SPコミックスコンパクトは、文庫サイズで、中に含まれる話は、SPコミックス版と異なり、最初のうちは、発表順となっている。
SPコミックス版にはない、SPコミックスコンパクト独自として、杉森昌武氏の解説が入っている。杉森昌武氏は、ゴルゴ13研究家兼デューク東郷研究所所長、『THEゴルゴ学』(小学館)編集総監督だ。
解説だけでない。
SPコミックス版にはない、構成、脚本、構図、作画、担当者それぞれのスタッフの名前がきちんと入っている。
なお、それぞれの話の内容は、SPコミックス版を参照するようリンクだけを貼っておく。
第17話『スタジアムに血を流して』(1969/11作品)
第18話『白の死線(デッドライン)』(1969/11作品)
第19話『ベイルートVIA(経由)』(1969/11作品)
第20話『最後の間諜ー虫(インセクト)ー』(1969/12作品)
第21話『ラブはナイフ』(1970/01作品)
第22話『Dr・V・ワルター』(1970/01作品)
第23話『内陸地帯』(1970/02作品)
解説:杉森昌武
漫画には主人公に対するライバルが登場するが、『ゴルゴ13』にはそういったライバルが登場しない。ゴルゴ13には師もなく、友もなく、家族も恋人もいない。孤高の男だ。それでも『ゴルゴ13』は読者にある種の感動を与え続けている。不可思議な魅力を持った作品だ。
杉森昌武氏が上記のように書いているが、まさにそのとおりだ。
第17話は、ゴルゴ13を仕留められたのに仕留めなかった射撃の天才デイブの甘さが命取りになった。杉森昌武氏は、アンジェラの死体をトランクに詰めて送り返したのは、いたずらに相手の憎悪をあおるので問題だ、と指摘する。
第18話は、杉森昌武氏がゴルゴ13のミスを、いくつも指摘している。遠距離狙撃が可能なのにスキーで滑降しながら至近距離から狙撃して反撃を食らった、仕事が終わった後、近くのホテルに滞在し依頼人と連絡とったり、装備も無く雪山に入ったりしたことを指摘している。杉森昌武氏によると中級ファンの間で酷評に近い評価だそうだが、氏は逆に愛着を感じているそうだ。
第19話は、CIAフーバー、KGBキニスキー、MI6ヒューム、フランス情報部のオマイリイの4人がそろい踏みの作品だ。マザーヨシュアの存在感が凄いが、虫(インセクト)は何者か?物語は完結しない。
第20話は、ゴルゴ13がいつになく熱いセリフを吐く。映画仕掛けのトリックが秀逸な作品だ。
第21話では、殺し屋ベンのナイフがゴルゴ13を襲うが、ゴルゴ13はまったく気づいていなかった。たまたま構えた銃にナイフが当たり命拾いする。ゴルゴ13の偽物が登場するということは、裏社会でゴルゴ13の名前がかなりメジャーになった証拠だ。
第22話では、ゴルゴ13に心を寄せる依頼人オルガ。仲間がゴルゴ13と撃ち合う中、ただ立ち尽くすオルガ。印象的なコマ割りだ、と杉森昌武氏が書く。
第23話では、依頼主に会った時の「ボリビアでは、人にものを頼むとき、なぐるのかと思ったぜ・・・」という皮肉たっぷりのセリフがいい。
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