表紙
もくじ

SPコミックスコンパクトは、文庫サイズで、中に含まれる話は、SPコミックス版と異なり、最初のうちは、発表順となっている。
SPコミックス版にはない、SPコミックスコンパクト独自として、杉森昌武氏の解説が入っている。杉森昌武氏は、ゴルゴ13研究家兼デューク東郷研究所所長、『THEゴルゴ学』(小学館)編集総監督だ。
解説だけでない。
SPコミックス版にはない、構成、脚本、構図、作画、担当者それぞれのスタッフの名前がきちんと入っている。
なお、それぞれの話の内容は、SPコミックス版を参照するようリンクだけを貼っておく。
第50話『ROOM・No(ルーム・ナンバー)・909』(1971/10作品)
増刊3話『国際ダイヤモンド保安機構(インターナショナル・ダイヤモンド・セキュリティー・オーガニゼーション)』(1971/11作品)
第51話『潜入ルート”G3”』(1971/11作品)
第52話『国境線の5人』(1971/11作品)
第53話『ナポリの女』(1971/12作品)
第54話『死の収穫』(1972/01作品)
解説:杉森昌武
あり得ない話だが、ゴルゴ13が家庭を持ったら、どんな夫、父親になるか、杉森昌武氏が想像している。無口で無愛想で、何を考えているのかさっぱりわからないが、心の奥底には深い愛情を秘めていて、いざとなったら命を張って家族を守る夫(父)になるのではないか、と想像している。この意見には全面的に同意する。
第50話では、ゴルゴ13が空薬莢を落としてしまう。ゴルゴ13の病的な警戒心ゆえだ。
増刊3話に、『THE ゴルゴ学』によると、全依頼件数は四百数十件だが、実際にはその15~6倍、35年間にわたって二日に1件の仕事をしていると推定しているそうだ。ゴルゴ13に娘を殺されたカザリアンの復讐作戦は、クリューガー兄弟にゴルゴ13を襲わせたり、偽の依頼人を影武者にするという二段構えだったが、失敗に終わった。
第51話では、米中ソ三国の緊張関係がこの作品ではよく浮き彫りにされている。ゴルゴ13が医者に化けて「どうもすみません・・・」と二度も誤っているシーンはお宝ものだ。
第52話は、不法出国の請負業者を殺すゴルゴ13。仕事が済んだことを律儀に電話連絡する姿は珍しい。
第53話では、ゴルゴ13は子どもに好かれる。自分で守れもしないお仕着せの倫理観を子どもに押しつけるような大人の対極にいるのがゴルゴ13だ。だから子どもに好かれるのだ、と杉森昌武氏が書いている。
確かにその通りだと思った。
増刊第3話第47話では、トニー・マーカスが二重工作員ではなく三重スパイだったことがわかる。ゴルゴ13とネオ・ナチの戦いが始まる。
第48話では、マイア・モーニカに敵がしたのと同じように、ヒルカを捨てて、まるでマイア・モーニカの弔い合戦のようだ。防弾ガラスに無駄弾を二発も撃ち込んだり、体当たりするなどいつになく向きになっているゴルゴ13。
第49話では、アラスカから始まった長い物語が大団円を迎える。ラスト・シーンはなんとも形容しがたい余韻を与える。
第54話の解説は次巻だ。
haruichiban0707-books.hatenadiary.com
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