表紙

もくじ

SPコミックスコンパクトは、文庫サイズで、中に含まれる話は、SPコミックス版と異なり、最初のうちは、発表順となっている。
SPコミックス版にはない、SPコミックスコンパクト独自として、杉森昌武氏の解説が入っている。杉森昌武氏は、ゴルゴ13研究家兼デューク東郷研究所所長、『THEゴルゴ学』(小学館)編集総監督だ。
解説だけでない。
SPコミックス版にはない、構成、脚本、構図、作画、担当者それぞれのスタッフの名前がきちんと入っている。
なお、それぞれの話の内容は、SPコミックス版を参照するようリンクだけを貼っておく。
第126話 ピリオドの向こう(1977/10作品)
第129話 鬼畜の宴(1978/01作品)
第130話 セクシー・タイガー(1978/02作品)
第131話 陽気な狙撃者(スナイパー)(1978/03作品)
第132話 死の翼ふれるべし(1978/04作品)
解説:杉森昌武
一流と超一流の違いは何だろう?
王貞治、イチロー、大山康晴十五世名人、羽生善治らを例に挙げる杉森昌武氏。
多くのタイトルを取って第一人者になっても彼らはみな現状に満足せず、さらに高いレベルを目指してあくなき求道を続けたことが超一流になった最大の理由だと、杉森昌武氏は指摘する。もちろん、ゴルゴ13自身が不断の求道者である。
第126話では、ゴルゴ13は、ゴルゴ13のルールでは、ビル・コンラッド警部は明かな「有罪」なのに殺さなかった。また、冤罪を晴らすためにコンラッド警部のイヤリングを狙撃したのは見事だ。私ならそんなまだるっこしいことせずに、とっとと逃走するが、こういう点がゴルゴ13が超一流であるゆえんだろう。
第129話では、『THEゴルゴ学』(小学館)でゴルゴ13のライバルNo.1に選ばれたのがスパルタカスだ。互いに6発ずつ撃ち合ってゴルゴ13に負傷を負わせとどめを刺させなかったのだから、スパルタカスは見事だった。なお、スパルタカスという名は、紀元前1世紀、古代ローマに連れてこられたギリシア出身の鉱山採掘奴隷で、剣闘士として見世物にされた男だ。彼は仲間を率いて反乱を起こすが鎮圧されてアッピア街道で十字架に掛けられた。1960年にスタンリー・キューブリック監督、主演カーク・ダグラスで『スパルタカス』という映画も作られた。
第130話は、標的アダム・レオ・キンブルの女ミレーヌを殺したゴルゴ13のセリフ「この世界は、病的な用心深さと、それ以上の臆病さを持ちあわせている奴だけが生き残れる資格を持っているのだ・・・」がまさに明言だ。
店で注文した酒にゴキブリが入っていた時のジョークがあるそうだ。イギリス人は穏便に店員に話して代わりの酒をもらい二杯分の代金を払う。ドイツ人はゴキブリは捨てるが酒は飲む。アルコール消毒されているから大丈夫ということだ。ロシア人は散々文句を言って代わりを持って来させて二杯とも飲み、金は払わない。日本人は上司に報告して指示を仰ぐのだそうだ。
第131話は、1973年3月に発表された作品だが、1973年12月に「ダグラス・グラマン事件」が起こった。まさに時代を先取りした作品だった。
第132話は、盗掘屋に中から鍵をかけさせて殺害して封印するという凄い手品をやってのける。p.296の、ゴルゴ13が書いたと思われるピラミッド図面が日本語で書いてあることを杉森昌武氏が指摘している。ゴルゴ13が普段頭の中で考えているのが日本語だということが証明された。う~ん、やはり彼は日本人なのかもしれない。
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