第651話『十字架の夜』
脚本協力:加久時丸
ページ数:158ページ
依頼者:女優のシンシア
ターゲット:プロデューサーのマット・ウェイン
依頼金額:不明
殺害場所:アメリカ カリフォルニア州の山奥の教会
殺害人数:1人
殺害相手:プロデューサーのマット・ウェイン
H:0人
Part1 B級プロデューサー
メキシコ・アカプルコ海岸でイサベルがヨガの配信をしていた。
ロサンゼルス・ハリウッド近郊で、その映像を見ながらヨガをするプロデューサーのウェインだった。イサベル・ディアスは、ウェインとアシスタントのライリーが5年前、ハイスクール・ドラマのオーディションに来たメキシコ娘だった。オーディションで落として、別の役をエサに体を求めるウェインだったが、イサベルはその時に裸同然の水着は嫌だと言って断ったのだ。その時、ウェインは、女優になりたいという執念と、自分が最高という傲慢さが重要で、イサベルに女優よりスポーツ選手が向いている、と言った。
ウェインは女と女優は別物で、牛に例えると、男や女は"キャトル"=生命で、女優や男優は"ビーフ"=商品だと豪語する。
ウェインはイサベラがいる所がどこかライリーに尋ねた。ライリーは特定マニアに調べさせると答えた。
Part2 暗黒の国
かつてのアカプルコは世界的な観光地だったが、今は麻薬カルテルがのさばり、メキシコは暗黒の国になっていた。
Part3 オールド・ニューズ
主演女優賞に輝いたシンシアが、ハリウッドの投資家達と食事をしている所にマット・ウェインがいた。ウェインがシンシアに挨拶する。過去をネタに強請るつもりなら覚悟しろ、と言うシンシアに、今はオールド・ニューズ(耳にタコができる)とウェインは答え、シンシアと握手した。
ライリーがそのやりとりを隠し撮りしていたい。
Part4 不法滞在通報
ライリーがイサベラがいる所はアカプルコだとウェインに言った。イサベラは不法滞在だったのでウェインが移民局へ通報したため、彼女は帰国したのだった
Part5 Mr.シカリオ
シンシアがスペシャル・ゲストを招いた、と席で話した。するとゴルゴ13が現れ、スーツの左胸から銃を取り出す仕草をした。シンシアはゴルゴ13をMr.シカリオと呼んだ。スペイン語で殺し屋という意味だ。ゴルゴ13はすぐに席を離れた。
Part6 アカプルコへ
ウェインはロケハンと称してアカプルコに向かう。『アカプルコ-散華の夜(ファイアー・ワーク)』をリメイクしようと思っていた。
その作品は、小説家・船戸与一が外浦吾郎名義で脚本協力した作品だ。
SPコミックス第41巻
SPコミックスコンパクト第35巻
増刊第10話 アカプルコ-散華の夜(ファイアー・ワーク)(1978/08作品)
マット・ウェインは、隠し撮りした映像を元にシンシアに協力してもらうつもりだった。
【感想】
シンシアが投資家達の前でゴルゴ13を紹介したが、ゴルゴ13にどんな依頼をしたのだろうか?
この後どんな物語が展開するのか楽しみだ。
Part1 罪滅ぼし
イサベルの元にハリウッドの映画人としてお詫びをしにウェインがやって来た。
そして脚本を見せ、女優のシンシア・グレイバーも来る、と話す。
Part2 散華の夜(ファイヤー・ワーク)
ウェインがイサベルのカメラテストをする。
Part3 極秘プロジェクト
シンシア・グレイバーがゴルゴ13を連れてきてボードメンバーに見せた。生成AIで創り出した"最恐の殺し屋"で、通称"シカリオ"で、姿形はゴルゴ13そっくりだが、ゴルゴ13本人ではないようだ。得意技は狙撃で、背後に近づく者には殴りかかるところはゴルゴ13そっくりだ。
その頃、シンシア・グレイバーがレイプの共犯者だという記事がSNSにあがっていた。
Part4 計画的犯行
3日前、アカプルコで、ウェインがイサベルを誘い、薬を飲ませ眠らせてSEXした。
目覚めたイサベルは自分が罠にはまったことを悟った。外に出たイサベルを娼婦が助けた。娼婦はSNSでその映画プロデューサーをつるし上げろ、とけしかけた。
Part5 炎上VS.時代錯誤
イサベルがウェインにレイプされた、という記事が上がり、SNSで炎上していた。
ウェインは弁解も謝罪もせず、"真理の追究"をする、と不敵な笑みをする。
【感想】
炎上したウェインがこの後どうなるのか、どうするつもりなのか、気になる。そこにゴルゴ13がどうからむのか、ゴルゴ13の偽物である通称"シカリオ"をゴルゴ13がどうするのか、今後が楽しみだ。
Part1 抗議の電話
ウェインは映画の脚本の科白を切り取りイサベルを攻撃する。
イサベルはシンシア・グレイバーとウェインのツーショット画像に騙された、と主張する。
シンシア・グレイバーがウェインに抗議するが、ウェインはシンシアにイサベルが嘘つきで売名行為をしていると主張する。
Part2 バッシング開始
シンシア・グレイバーは法律の専門家と対策を講じる。
フェミニズムの第一人者ケイト・ジェニングス博士を味方にし本人は沈黙してカリブに避難する。
ケイト・ジェニングス博士は、フェミサイド(性差別に基づく、男性による女性の殺害と、1976年ダイアナ・ラッセルが提唱した考え)という文脈で攻撃することにした。
Part3 フェミサイド
イサベルはアリシアの家にいるが、祖父が何となくイサベルを遠ざけていることから孤独感を感じていた。ケイト・ジェニングスからイサベルに連絡が入りフェミサイドとして訴えることにする。
Part4 VS.フェミサイド
ウェインは、フェミサイドについて調査し、メキシコでは女性が3倍以上亡くなっているが、同時期に男性も3倍以上殺害されている事実から、フェミサイドではなく国民全体へのジェノサイドだ、と主張する。
ケイト・ジェニングスは、「これはまずい!!(中略)我々の裏庭に踏み込んできた・・・」と言う。全ての人間は、その裏庭には人間たる深意識があり、人間としての共有性を毀損(きそん)すると、いかなる人権活動も自壊し始める・・・とケイト・ジェニングスが学生達に言う。
Part5 制裁の標的
アリシアの商売を仕切っている組織の上の大きな組織が"麻薬戦争で死ぬ男はクズだ"と言った女に、制裁を加える、と言ったとアリシアがイサベルに言い、イサベルを祖父の家に帰す。
Part6 恐い夢
シカリオの拳銃の腕がますます上がってきた。シカリオを褒めたシンシアは休暇に入る。
アリシアはイサベルを帰したことを後悔し彼女の家に向かう。イサベルは祖父が首を吊る悪夢を見ていた。
祖父のミゲルが帰ってきたがギターを壊され顔に傷があった。
絶望する二人に、アリシアが「この世で救われないとき、人はどこで希望を手に入れるのか、イサベルは考えたことある?その答えはさっきあんたがくれた。」とイサベルに言った。
Part7 投稿された動画
イサベルはマット・ウェインに責任をとらせたかっただけだ、と話す動画を投稿した。ケイト・ジェニングスはそれを見て最悪だと思う。その動画の背景で、ミゲルが首を吊っていた。そしてイサベルも・・・
マット・ウェインはその様子を静かに鑑賞していた。
【感想】
イサベルの投降が炎上し徐々に方向性を変えていった。そしてとうとう首吊り自殺者が出る。ウェインがこの後どうするもりなのか、気になる。そこにゴルゴ13がどうからむのか、ゴルゴ13の偽物である通称"シカリオ"をゴルゴ13がどうするのか、次号も楽しみだ。
Part1 禍々(まがまが)しき営み
マット・ウェインはイサベルと彼女の祖父の自殺を見ても、シンシアのせいで、この苦悩を背負ったシンシアは役者としてより深くなっていく、とうそぶく。役者は自分以外の何者かを演じること自体が自分以外の何者火への冒涜(ハラスメント)で、それは禍々しい営みで、それをつかさどるプロデューサーはいわば司祭で、司祭に対して訴えるようなことは低脳の極みだと断言する。
Part2 天使の仕業
カリブ海のヨットで、シンシアはイサベルに謝罪し、ゴルゴ13に依頼する。
ゴルゴ13は、”シカリオ”の映画化をするなら、依頼の話はない、と言う。
シンシアは企画を葬ることを約束し、マット・ウェインを殺すよう依頼した。依頼条件は、自分が殺されたことも知らずに一瞬で昇天する理想の狙撃"天使の仕業"の真逆の”悪魔の仕業”で殺すことだった。
Part3 大女優の居場所
カリフォルニアの山奥の教会にシンシアが居ることを知ったマット・ウェインは、そこに向かう。
Part4 生き地獄
その教会は荒れ果てていた。そこに居たのはゴルゴ13だった。ゴルゴ13はマット・ウェインの背中に十字架を突き刺した。助けを求めるマット・ウェインにゴルゴ13はリボルバーの拳銃を向ける。そして拳銃をマット・ウェインのそばに置く。それで自殺をはかろうとするマット・ウェインだが、銃弾は入っていなかった。
Part5 運命の変転
マット・ウェインの死体が発見されテレビで放映されていた。十字架が戦果に刺さり、拳銃の台尻で自分の頭をたたき割って死んでいた。背中の十字架は背骨の右側-第七と第八胸椎の間に突き刺さっていて、刺さってから10時間の地獄を味わっていた。
シンシアは『最恐の殺し屋』の断念を記者会見で発表する予定だった。シカリオは整形を元に戻した。
そこへイサベル・ディアスと祖父のミゲルとアリシアがやって来た。
アリシアのアイデアでフェイク動画を配信したのだった。シンシアはイサベル・ディアスを抱擁する。しかしゴルゴ13に嘘を言ったことになることを心配した。彼女は記者会見で、自分が天使の仕業にまみえることがあるのなら、それは、自分が運命の神に近づこうと努めたからで、後悔はない、と話して涙を流した。
ゴルゴ13はそれを見て、シンシアが自分を騙していないことを確信し立ち去った。
【感想】
一気にドラマが展開していった。悪党のマット・ウェインがやはり殺されて、シンシアやイサベルらが助かって、ホッとした。
次は第652話『運命の地震』だ。東日本大震災や2024年1月1日をテーマにした物語のようだ。日本が舞台のようで楽しみだ。
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