
第608話 ジグソー・コード(2021/04作品)
脚本協力:加久時丸
ページ数:140ページ
依頼者:
1)不明
2)インド・グジャラート州アーメダバードの地方検察局副検事のスニル・デサイ
ターゲット:
1)インド・ジャグラーと州で5本の指に入る大地主
2)運び屋アンガディアのゴモラン・パレルが持っているジグソー・パズルのピース
依頼金額:
1)不明
2)不明
狙撃場所:
1)インド・グジャラート州・ズーラッタ村近郊の路上
2)インドの駅
殺害人数:
1)1人
2)0人
狙撃対象:
1)インド・ジャグラーと州で5本の指に入る大地主
2)運び屋アンガディアのゴモラン・パレルが持っているジグソー・パズルのピースが入った袋
H:0人
Part1 あるべきピース
2019年、カナダ・トロント、ピアソン国際空港、税関職員控室で、サミュエル検査官はジグソー・パズルで遊んでいた。
X線検査の時にジグソー・パズルを見つけたサミュエルは、通常はあるべきピースがない、と言って、持ち主を拘束する。
Codeと書かれたピースの隣のピースに何が書かれているのか、わからない。
また、麻薬探知犬は、麻薬に反応した。
Part2 特筆すべき事件
1か月前、インド・グジャラート州で、地主が畑の様子を見ながら、ズーラッタ村の収穫が少なかったらそのぶん村の娘を売って埋め合わせしろ、と言う。
地主がゴルゴ13によって狙撃され殺された。
Part3 G案件として
グジャラート州アーメダバードの地方検察局で、アサッド・シン検事のもとに副検事のスニル・デサイが現れた。
アサッド・シン検事は、グジャラート州の大地主狙撃について、G案件であり、被疑者不在のまま送検し、証拠不十分で不起訴とする、と言った。
G案件は不可侵領域だ、とアサッド・シン検事は言う。
スニル・デサイ副検事の叔父ラジーブは高名な薬理学者だが末期の肺がんだった。
Part4 高名な叔父
アーメダバード近郊の叔父のもとをスニル・デサイ副検事が訪れた。
叔父は、カナダに永住したマヘシュ・ナブデが突然帰郷するので寝てる場合ではない、と言う。
マヘシュ・ナブデは大麻の売人で、スニル・デサイは嫌っているが、叔父には大切な幼なじみだった。
訪問看護師のアーシャとスニル・デサイが叔父に付き添って、マヘシュ・ナブデの元に向かう。
Part5 再会
グジャラート州の屋根のない壊れた建物を見つめながらでマヘシュ・ナブデが泣いていた。
家はもう少しで完成したのだが、施行半ばで放棄したのだった。
マヘシュ・ナブデは、去年、カナダで大麻が合法化された途端、闇市場が崩壊し、マヘシュ・ナブデの利益が吹っ飛んだ。
彼が見ていた建物は、4つ目の校舎の予定だった。
マヘシュ・ナブデがカナダで大麻で稼ぎ、インドへ地下送金し、それをラジーブの知り合いが洗浄(ロンダリング)して建設費に充てていたのだった。
Part6 経緯(いきさつ)
60年前、5歳のラジーブは13歳用の方程式を難なく解いた。
マヘシュはラジーブの代わりに1キロ先の井戸まで水をくみに行った。
マヘシュ・ナブデはラジーブの学費のために殺人以外の悪事を行ってきた。マヘシュ・ナブデはカースト制の枠外の最下層民のダリットだった。
マヘシュ・ナブデは、2016年11月にインドが実施した高額紙幣の廃止や2018年3月の現金取引禁止によって、非合法の金をグジャラート州に投じることが難しくなる、と言った。
ラジーブは「万人に無害の合成麻薬」を作ろうとしていたがどうなった、とマヘシュ・ナブデが質問した。
ラジーブは答えない。
Part7 本当の別れ
アーメダバード空港の出発ロビーで、ラジーブとマヘシュ・ナブデは別れた。
スニル・デサイは、善も見方によれば悪、悪も見方によれば善、と思った。
Part8 Gに迫る
スニル・デサイ副検事はアサッド・シン検事にGに関する資料を読ませてほしいとお願いした。
その資料には、第315話『メデジンカルテル』、第199話『死闘ダイヤ・カット・ダイヤ』、第137話『軌道上狙撃』について書かれていた。
アサッド・シン検事は、Gは検察が取り沙汰する善悪をはるかに超えた存在だ、と言う。
Part9 夢の麻薬
ラジーブは夢の麻薬の化学式を頭の中に思い描いていた。それが実現すれば巨大なマーケットになるはずだった。
しかし、体内酵素の関係から拒絶反応を起こすケースが稀にあり、その原因を突き止め完璧な夢の麻薬実現には時間がなかった。
子ども達のために一校でも多くの学校を作りたいラジーブはスニル・デサイを呼び、ジグソー・パズルが欲しいと言った。
スニル・デサイはジグソー・パズルを買いに走った。
Part10 夢の化学式
化学式をジグソー・パズルに書いたラジーブは、運び屋のアンガディアの名門パレル家に手紙を託すよう、アーシャに頼んだ。
Part11 伝説的運び屋
パレル家の男はアーシャの手紙を読むと優秀な5人を選び、ラジーブの家に向かった。
Part12 究極の暗号(コード)
ラジーブは、パレル家の男達に、5個の袋に分けたジグソー・パズルを渡した。、
Part13 決意
急に容態が悪化したラジーブは、スニル・デサイに夢の薬に致死的有害性がある、自分がとんでもない過ちを犯したのではないか、あの化学式を何とかせねば、と話した。
スニル・デサイは、なんとかする、と答えた。そしてアーシャと結婚する、とラジーブに伝えた。
ラジーブは息を引き取った。
3日後、スニル・デサイはゴルゴ13に会っていた。
スニル・デサイは叔父の遺産を急きょ現金化しゴルゴ13への報酬にあてたのだ。
スニル・デサイは、叔父の夢の薬が、極めて低い確率とはいえ人を死に陥れる麻薬だ、と話し、アンガディア一族に運ぶのを中止するよう頼んだ。
しかしアンガディアの掟では依頼主以外の求めには応じられなかった。
マヘシュ・ナブデは夢の薬を密造・密売する決意をし、スニル・デサイの求めを拒否した。
スニル・デサイの最優先事項は新たな麻薬が拡散しないことで、そのためにマヘシュ・ナブデを殺すことをゴルゴ13に依頼した。
アンガディアの1人、ゴモラン・パレルが、空港チェックで不審人物として拘禁され本国送還となった。
なぜゴモラン・パレルが拘禁されたか、と言うと、5組に分けたジグソー・パズルのうち、5組目は外周部分だったのだ。
4組には直線ピースがなかった代わりに、1組には直線ピースばかりになったのだ。
スニル・デサイはゴルゴ13にゴモラン・パレルを殺さずに化学式を葬ることを依頼する。
Part14 準備
ゴルゴ13は、子どもに、パズルのピースをゴモラン・パレルから奪うことを依頼した。
Part15 Gの奇跡
ゴモラン・パレルの胸元をゴルゴ13の銃弾がかすめた。
そこからジグソー・パズルのピースがこぼれ落ちた。子ども達が集まってピースを奪っていった。
そのピースをゴルゴ13は1個5000ルピーで79個39万5千ルピーで買い、ピースを燃やした。
スニル・デサイは、マヘシュ・ナブデに電話をかけた。
法廷で無実に逃れた悪徳富豪や政治家達を法廷外で強請って資金を得るのでインドへ戻って自分の仕事を手伝わないか、と誘った。
【感想】
善悪について考えさせられる作品だ。
単なる運び屋のアンガディアのゴモラン・パレルを殺すのは良心の呵責があって依頼できなかったスニル・デサイだった。
それは当然だろう。
ジグソー・パズルのトリックに気づいたサミュエル検査官、ゴルゴ13のように厳しいルールで仕事をしようとする運び屋のアンガディア、ゴモラン・パレルを殺さないで目的を達成しようとするゴルゴ13。
偽善者が多い世の中で、悪なのに善を行う男達を描き、悪人の地主だけが死ぬアイデアが秀逸な作品だ。
本作品が掲載された『ビッグコミック』2021年4月25日号は200巻記念号で、表紙はゴルゴ13で、作者のさいとう・たかをと『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の秋本治の対談が掲載されている。
また、SPコミックス(リイド社刊)200巻突破記念付録「200巻コミックス着せ替えカバー&シオリ」がついている。

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