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さいとう・たかを原作 さいとう・プロ作品『ゴルゴ13』第614話 最終ウイルス(2022/01作品)






 

第614話 『最終ウイルス(2022/01作品)

 

脚本協力:テーラー平良
ページ数:156ページ
依頼者:

  1)不明

  2)なし

  3)なし
ターゲット:

  1)アフガニスタンの麻薬を一手に捌いている麻薬王テルミンベック

  2)なし

  3)ウイグル人を抹殺するためのウイルスを作っていた超とその部下の墨ら11名
依頼金額:不明
殺害場所:

  1)中国とカザフスタンの国境にある阿拉山口駅に到着した列車内

  2)新疆ウイグル自治区・ウルムチ

  3)西安咸陽国際空港
殺害人数:

  1)4人

  2)2人

  3)12人

殺害相手:

  1)アフガニスタンの麻薬を一手に捌いている麻薬王テルミンベックと部下3人

  2)東トルクメニスタン再建デモを取り締まっていた官憲

  3)ウイグル人を抹殺するためのウイルスを作っていた超とその部下の墨ら11名
H:0人

 

Part1 囚われの人

 2013年、中国新疆(しんきょう)ウイグルのイスラム教徒は中国共産党総書記によるとイスラム過激主義は"ウイルス"と同じで痛みを伴う積極的な治療でしか治せないと考えていた。100万人もが収容所に投獄されていた。

 収容所では、テギンという元医師の老人が反抗的な態度をとっていた。

 

Part2 邂逅(かいこう)

 中国とカザフスタンの国境にある阿拉山口駅でアフガニスタンの麻薬を一手に捌いている麻薬王テルミンベックを逮捕するために中国公安九局の男達が到着した。しかし既にテルミンベックとその部下は殺されていた。最後尾の車両に向かった公安九局の男達だが、そこには北京大学医学部教授のアリムド・テギンとケリーという女性が防護服を着用し新型肺炎の可能性がある遺体とともにいた。

 公安九局の男達を追い返したアリムド・テギンの助手のケリーが死体袋にもう大丈夫と言うと、負傷したゴルゴ13が出てきた。テギンはゴルゴ13の手当をした。テギンはゴルゴ13の無事を獄中で祈った。

 

Part3 軍閥の支配

 公安九局の男達は、超たちではなく、煮え湯を飲まされたゴルゴ13を捕らえたい、と叫んでいた。党からこの地の行政のトップに据えた陳は、軍閥の超の言いなりだった。

 公安九局の男達は、超たちが処刑したウイグル人達の臓器売買をしていた。豚肉を食べないイスラム教徒の臓器は、アラブの金持ちに高く売れるのだった。超の父親は第二次大戦の後に数十万もの兵士と家族を連れてこの地を開拓した生産建設兵団の長で軍閥だった。袁部長は超もゴルゴ13も捕まえるつもりだった。

 

Part4 超の企(たくら)み

 砂漠でウイグル人の若者の死体がまた見つかった。今月に入って20人目だった。党の衛生局化学生物テロ対応班が出張ってきて死体を調査していた。その時、公安九局の男達はテギン教授も超に捕まったことを知った。

 超が調査レポートを読んで満足げに笑った。

 

Part5 ウイルス研究所

 公安九局の男達がウイグルを車で走る。年間1000万トン者採掘量を誇る石油採掘施設が道路の周囲にあった。チャイナ7の一人洪永世(コウエイセイ)も娘と超の結婚を認めたのだった。

 超の施設に公安九局がやって来た。その中には超の知り合いの李もいた。

 施設を調査した公安九局の男達は引き揚げていった。

 

Part6 危険思想

 李は超の研究発表にぞっとした、と言って思い出話をする。超がコマユバチに関する発表した。ウイルスの影響でエサとなるミノムシを利用できるようになったのだ。動揺に哺乳類もウイルスから逆転写された遺伝子が8%以上もあり、哺乳類の母親が胎児を異物として攻撃しないのはウイルスの遺伝子のおかげだった。超は、ウイルスの性質を民族にも利用し、漢民族を活かすために異民族を利用する、と言った。袁部長はサーズウイルスが流行したとき、ある町医者を抑えようとしたがその町医者は、いくら共産党でも新型ウイルスを封印できない、早く公開し、国民・世界の民のために人間の叡智を結集して戦え、と言って、死んだ。それ以来、袁部長は公安九局も民のためにあろう、と誓った。

 

Part7 デモ

 新疆ウイグル自治区・ウルムチで、東トルクメニスタン再建のための激しいデモが起こっていた。東トルクメニスタンは1933年と1944年に建国したが漢人によって滅ぼされた。クリー先生と呼ばれた女を助けようとした男が官憲に殴られた。そこへゴルゴ13が現れ、2人の官憲を殺した。

 

Part8 最強ウイルス

 ゴルゴ13の手当をするクリー。ウイグルを漢民族が暴力で支配し始めると自分のアイデンティティに気づき民族服を着たりヒゲを伸ばしたりし始めた。

 超はシベリアに向かいスペイン風邪で亡くなった遺体を掘り返した。超はそこから史上最強のウイルスを作ろうとしていた。ゴルゴ13はクリーから話を聞いて陝西省に向かう。

 

Part9 バイオ地雷

 公安九局は、スペイン風邪によく似たウイルスが更に強毒化されていることをつきとめた。そのウイルスは人体のどこにでも感染し、ワザと発病を遅らせていることもわかった。袁部長は、テギン教授とゴルゴ13が何らかの取引をして超を狙っているかもしれない、と推理した。

 

Part10 洗脳と拷問

 テギン教授は同じウイグル人で共産党に寝返った若者に拷問される。しかしテギン教授はその若者を逆に洗脳する。そこへ超が現れ、若者を始末するよう命じる。そして感染した物をどうすればいいか、教えてくれたのはテギン教授の教え子だ、とうそぶき、宗教という悪いウイルスに感染しているウイグル人を、ウイルスに感染した家畜同様に処分する、とほざく。テギン教授は正気の沙汰ではない、誰かこの男を止めてくれ、とつぶやく。

 

Part11 ある計画

 陝西省国際空港にゴルゴ13がやって来た。ゴルゴ13は空港の外で天才ハッカーのショーン・鍛冶屋に依頼して、官制のILS(着陸誘導システム)に侵入させる。そして指定した便の座席表を送らせる。

 

Part12 大仕掛け

 デイブ・マッカートニーがメタルストーム(金属の嵐)と名付けた兵器を準備させた。それはバレルが36本あり0.01秒間に180発、1分あたり百万発の射撃が可能だった。ヒントはインクジェットプリンターだった。試射は成功した。ロジャーは旧型飛行機の試験飛行に成功した。

 

Part13 悲しい愚痴

 公安九局の男達がテギン教授に面会した。テギン教授は拷問でボロボロになっていた。ゴルゴ13に会ったが、依頼はしていない、ただ愚痴を聞いてもらっただけだ、と言った。一番期待した教え子が道を踏み外したという悲しい話をしたのだ。そしてA型のゴルゴ13に自分の血液とクリーのO型の血を輸血した。

 

Part14 駆け引き

 公安九局の男達は、ゴルゴ13が超を狙っている、と言って、超が何をやっているか聞き出そうとしたが超は言わなかった。仕上げを陝西省にある妻の会社でやることにし、ウイルスから生き残った唯一の人間から血漿を取り出すよう指示した。

 超は陝西省に移動する。その際、古株の看守達に風土病の薬と言ってカプセルを飲ませるよう指示した。

 

Part15 非常事態に備えて

 鄭州(ていしゅう)新国際空港 陝西の隣の国際空港にロジャーと飛行機がいた。ウルムチ空港から超たちが移動しようとしていた。公安九局は厳重に調べていた。西安咸陽国際空港を公安九局は厳重に警備していた。

 

Part16 空からの矢

 西安咸陽国際空港に超の妻がやって来て、袁部長を脅す。袁部長が超の乗った旅客機をミサイルで撃ち落とそうとした時、民間貨物機が突然侵入してきた。乗っているのはゴルゴ13だった。ゴルゴ13は超達が座っている席を確認した。

 超達が乗った航空機の真上からメタルストームの弾丸を発射した。

 公安九局は、超が12人にウイルスを分けてカプセルを飲ませて運んだ、と推理した。その12人をゴルゴ13が殺したので今回は救われたのだ。

 

Part17 希望

 テギン教授を拷問した男がテギン教授の脱出を助けた。クリーが車で二人を助けた。

 
【感想】
 新型コロナウイルスのパンデミックでウイルスを扱った話が、絵空事でないことを目の当たりにした。本作品もまさにそんなストーリーだ。

 ゴルゴ13がデイブ・マッカートニーやショーン・鍛冶屋やロジャーらとチームを作って世界を救った。まるで『ミッション:インポッシブル』か『007』シリーズのようで痛快なアクション劇画になっている。

 インクジェットプリンターの原理を使ったメタルストーム(金属の嵐)という新兵器はアイデアが凄いしその効果も凄いが、一方でこれが実際に戦場で使われると恐ろしい。『ゴルゴ13』の話の中だけにしてほしい。

 

 

 

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