第619話 超絶技巧ツィガーヌ(2022/06作品)
脚本協力:夏緑
ページ数:117ページ
依頼者:トルコの駐フランス大使ナスル
ターゲット:ナスル大使を暗殺しようとしていた実行犯のレイモン・ピレとナスル大使のスケジュールをカザン重工のツナ副社長一派に流したタンチ秘書官
依頼金額:不明
殺害場所:
1)フランス サンフォニー・ド・パリから100m離れたサン・ラツィエル教会の時計塔
2)フランス カフェ
殺害人数:2人
殺害相手:ナスル大使を暗殺しようとしていた実行犯のレイモン・ピレとナスル大使のスケジュールをカザン重工のツナ副社長一派に流したタンチ秘書官
H:0人
Part1 猟犬(リミエ)
フランス・パリ
3人の男達(ファビアン・ブサール、ダルトワ、ギドン)が金庫を漁っていた。
パリ復興の名士が集まったサロン"銀のマキザール"メンバー18人が先月次々に狙撃された。
ロニョン元内務大臣、ブネ元消防旅団長、ブーダン元国立図書館長、ソルボン大学メルメ名誉教授などだ。
ファビアン・ブサール警部は、警察上層部が隠匿した証拠を探していたのだ。
ビルの合間を縫って最大362mの超遠距離で狙撃したこともあった。
銃の名手ダルトワは悪魔の業だと言った・
Part2 鋭い目の猫
10年前、フランス西部のオルネーで、ブサール警部の父、ユベール・ブサールは上司から殺人の証拠を微塵も掴ませず万全の包囲網から抜け出した男に手を出すなと言われ、警察に辞表を出した。
ユベール・ブサールは、悪魔の業としか思えない不可能かつ不可解な事件に会ったら、あるいは捜査線上にカミソリのような目をした東洋人が浮かび上がったら、36(トロワトシス:バスティオン通り36番地にある司法警察本部)にある警察庁極秘ファイル#106を見ろ、と言われた。
しかも資料保管庫のダイヤル番号のメモまで渡された。
Part3 #106(ニュメロ・アンゼロシス)
ファビアン・ブサールはゴルゴ13のファイルを発見した。
次にフランスに来た時に逮捕できるよう、情報を集めよう、と3人は話した。
ダルトワは、ゴルゴ13と同じ目をした女の子を思い出した。
Part4 スランプ
週末、フォンテンブローの森で開催されている射撃競技大会で、ファネット・ゴベールが的を外した。
ソルボン大学射撃部エースのレイモン・ピレが、慰める。
自分が出場するトラップ競技を見に来るように誘う。
Part5 粘土の鳩(ピジョン・ダルジル)
2発の弾を銃にこめられるのに、レイモン・ピレは1発しかこめないが、すばらしい射撃をしていた。
一発必中がレイモン・ピレの射撃スタイルなのだ。
サロモン神父がファネット・ゴベールに解説した。
弾が外れるのは銃のせいではなく心の乱れだ、とサロモン神父は言い、ファネット・ゴベールはそのとおりだと思った。
Part6 神をあざむく覚悟
サロモン神父の正体はファビアン・ブサールだった。
ファビアン・ブサールは、ファネット・ゴベールを追えばゴルゴ13に辿り着くと考えた。
Part7 こけら落としの代役
月曜日、私立サン・リュカ中学、パリ学教地区で、ファネット・ゴベールに、教師がこの機会に銃をバイオリンに持ち替えてはどうか、と持ちかける。
ファネット・ゴベールなら一週間で"ツィガーヌ"を弾きこなせる、と言った・
ファネット・ゴベールより一学年上のシャルロット・セローを教師は紹介し、もうすぐサンフォニー・ド・パリが開館するが、そのこけら落としサン・リュカ中学音楽部がオーケストラ公演を行う。
そこでトルコのナスル大使の希望で"ツィガーヌ(欧州の移動民族ロマの呼称)"を演目に入れることになった。ツィガーヌは、さまよえるジタンの民(欧州の移動民族ロマの呼称)の音楽だった。
シャルロット・セローは人前が苦手なのでファネット・ゴベールに代役をお願いしたのだ。
ファネット・ゴベールは引き受けた。
Part8 サンフォニー・ド・パリ
サンフォニー・ド・パリの近くでこけら落とし反対のデモが行われていた。
その様子をじっと見ているゴルゴ13。
ダフ屋のゴーシュはゴルゴ13に頼まれてこけら落としのチケットを手に入れようとしていたが、公演のプログラムは入手したがチケットは警戒厳重で入手できなかった・
ゴルゴ13はプログラムを見て、ゴーシュに手間賃を渡した。
Part9 G線上のツィガーヌ
私立サン・リュカ中学校の礼拝堂で、ファネット・ゴベールがバイオリンの練習をする。
曲の魂が表現されていない、と教師に指摘されたファゴット・ゴベールは、この曲がG線だけの旋律であることから、たった1人の孤高なるG線であるゴルゴ13を思い出し、弾き直した。
それは魂のこもった演奏だった。
Part10 三日月のような目
ダフ屋のゴーシュがストリップ劇場でギドン刑事に問い詰められ、ゴルゴ13にチケットを頼まれたが入手できなかったと話した。
Part11 ターゲットは誰だ?
ファビアン・ブサールとダルトワとギドンはゴルゴ13のターゲットが誰か、推理する。
トルコのナスル大使、反対運動を無視して大使を招待した観光局長マリー・ボーヌとその裏にいる商工会議所会頭ジョン・マクランらを候補に挙げたが絞りきれない。
そこで観光局長のマリー・ボーヌを訪ねた。
ツィガーヌの前後の休憩時間が長い理由を、ファビアン・ブサールが尋ねた。
ツィガーヌ1曲だけ聞きに来るトルコ大使の出入りのためだった。
マリー・ボーヌは昨年、サンフォニー・ド・パリが着工したばかりのときのことを話し始めた。
Part12 聴くのは一曲だけ
コーカサス地方の山岳地帯(ナゴルノ)カラバフをめぐってアゼルバイジャンとアルメニアが争った。
トルコはアゼルバイジャンを支持した。ロシアはアルメニアを支持した。フランスもアルメニアを支持した。
結局、アゼルバイジャンが勝ったが、トルコはフランス製品をボイコットしており、フランスはトルコに反対運動をしていた。
しかしナスル大使は、ツィガーヌ1曲を聴くためにサンフォニー・ド・パリに行くことを約束した。
Part13 賽(さい)は投げられた!
ファビアン・ブサールは、ゴルゴ13のターゲットがナスル大使だと推理した。
ファビアン・ブサールはナスル大使に連絡せずエサになってもらい、ゴルゴ13を逮捕することにした。
Part14 不安な予感
ジャン・ミッシェル・ゴベール病院で、移民患者の通訳ボランティアをsいていたファネット・ゴベールだったが寒気がして一人で帰宅した。
Part15 プログラムに無い名前
サンフォニー・ド・パリのこけら落とし当日、プログラムに名前のなかったファネット・ゴベールを見つけたファビアン・ブサールは、彼女に声をかけた。
ファネット・ゴベールはサロモン神父の目と同じ事に気づいた。
そこへマリー・ボーヌ観光局長が現れ、女教師と言い争いになり、ファビアン・ブサールは立ち去った。
Part16 ステンドグラスのミューズ
シャルロット・セローがステンドグラスの音楽の女神ミューズに祈ると気を失った。
ファゴット・ゴベールがやって来て、近くにニトログリセリンを固めたゲル爆薬が入った箱らしきものを発見した。
ファゴット・ゴベールが何者かに消音拳銃で撃たれた。
Part17 襲撃者の正体
ファゴット・ゴベールはシャルロット・セローを励まし、演奏するように言った。
ファゴット・ゴベールが襲撃者を床に倒すと、襲撃者はソルボン大学のジャド・テリアン選手だった。
マリー・ボーヌ観光局長は搬入ボランティアに名乗りを上げたレイモン・ピレ選手を断った。それで代わりにジャド・テリアン選手がゲル爆薬を持ち込んだのだ。
しかも彼女は爆発を止められない。ファゴット・ゴベールは、100m先のサン・ラツィエル教会の時計塔から狙撃する、と推理した。
そこを見ると、レイモン・ピレ選手の姿が見えた。
Part18 セローの独奏
シャルロット・セローが独奏する。
Part19 対峙する二人
ジャド・テリアン選手から奪った拳銃でレイモン・ピレ選手と戦おうとするファゴット・ゴベール。
ファゴット・ゴベールが拳銃を撃ったが外れた。
レイモン・ピレ選手はファゴット・ゴベールがジャド・テリアン選手の拳銃を持っていることに気づいた。
拳銃でもう一発撃ったファゴット・ゴベール。銃弾はレイモン・ピレ選手の頭上の鐘を鳴らした。
Part20 誘う女
一ヶ月前、ソルボン大学射撃場で、レイモン・ピレはスポンサーのクレマンを殺してしまった。
クレマンの会社に就職する予定だったレイモン・ピレだったが、銃規制ムードが高まっているので射撃選手はイメージが悪いと、クレマンは約束を反故にしたことに、レイモン・ピレが怒った凶行だった。
ジャド・テリアンが反トルコ派学生サロンに招待した。
Part21 終わり(ラ・ファン)
ジャド・テリアンはアルメニア系住民だった。トルコ大使を暗殺してフランスとトルコが軍事衝突することを狙っていた。
ファゴット・ゴベールの銃弾がレイモン・ピレの背後の鐘に当たった。
ファゴット・ゴベールの銃弾は250m秒で100m進む。レイモン・ピレは発射炎が見えた後、60mまで弾道を読み確実に回避できる。
レイモン・ピレのライフル弾は50m秒で到達するので、ファゴット・ゴベールの自動装填は2発目は間に合わない。
「終わり(ラ・ファン)だ・・・ゴベール嬢。」と言ったレイモン・ピレが銃を構えた。
その時、銃声が聞こえ、レイモン・ピレの眉間に銃弾が当たり、塔から落ちた。
その銃声を聞きつけた警察がファゴット・ゴベールとジャド・テリアンのもとにやって来た。
ジャド・テリアンは連行された。
ファゴット・ゴベールは、そばにある箱がゲル爆薬だから演奏会を中止にして観客を避難させてほしい、と言った。
Part22 彼女は"クロ"
ファビアン・ブサールはファゴット・ゴベールを事情聴取しようとする。
Part23 4発目の弾丸
ファビアン・ブサールに、時計塔の壁から4発目の弾丸が見つかったので、ファネット・ゴベールを即刻釈放しろ、と命令が出た。
ファネット・ゴベールが撃った拳銃弾とは別の5.56mmのオープンチップ・ライフル弾だった。
死角から狙撃するために、弾頭の開放穴は空気抵抗で飛翔中につぶれるようになっており、額をかすると破片の軌道が変わって頭を貫くように綿密に設計されていた。
まさに超絶技巧、不可能狙撃だった。
Part24 依頼人は誰だ
ファビアン・ブサール達は誰が依頼人か想像する。
ナスル大使の可能性もあるが、確かめると、彼らがゴルゴ13を追っていることが先方に知られてしまうのでやめておくことにした。
Part25 ゴルバチョフの落とし物
ナスル大使はデザートを食べる。
同行しているタンチ秘書官は不満げだ。
ナスル大使は、カラバフ紛争がゴルバチョフが派兵したソ連軍が売った兵器のせいで30年もくすぶった、ゴルバチョフの落とし物だと言った。
タンチ秘書官に、カザン重工にいくらもらってナスル大使のスケジュールを流したのか、とナスル大使はきいた。
カザン重工のツナ副社長一派が考えたということは調べがついていた。
タンチ秘書官の眉間に銃弾が命中した。
2022年2月24日、ロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始した。
【感想】
ゴルゴ13のスーパーショットの一つだ。
ゴルゴ13が誰を狙っているのか、ファゴット・ゴベールがどんな活躍をするのか、誰が黒幕か、スリルとサスペンスが入り混じった傑作だ。
ゴルゴ13は、カザン重工のツナ副社長一派も殺したのだろうか?
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