第315話 メデジンカルテル(1992/11作品)
脚本協力:横溝邦彦
ページ数:122ページ
依頼者:コロンビア ガビリア大統領
ターゲット:メデジンカルテルのボス・エステバロ
依頼金額:不明
殺害場所:
1)コロンビア ジャングル内にあるコカイン精製工場近くのゴルゴ13が泊まった小屋
2)コロンビア ジャングル内にあるコカイン精製工場
3)コロンビア メデジン スクレ・ホテル最上階から屋上
4)コロンビア メデジン スクレ・ホテル8階VIPルーム
殺害人数:
1)1人
2)7人
3)5人
4)1人
殺害相手:
1)メデジンカルテルのエステバロの手下
2)メデジンカルテルのエステバロの手下
3)メデジンカルテルのエステバロの手下
4)メデジンカルテルのボスであるドン・ファビエ
H:1人(メデジンカルテルのボスであるエステバロの愛人リヴェラ)
ヘリコプターから特殊部隊が降下しエステバロを捕らえようとしていた。しかしエステバロは刑務所まで自分の別荘のように掌握しており、秘密のトンネルを通って逃走していた。
Part1 大統領と並ぶ男
南米コロンビア第二の都市メデジン市は、コロンビアコーヒーと美人の産地として有名だった。一方、世界最大のコカイン密輸拠点でもあった。この巨大な麻薬組織をメデジンカルテルと呼ぶ。
メデジンの大富豪ファビエ氏がサッカー場と200戸の住宅をプレゼントした。ファビエはコカイン密輸を行っているという噂があった。ガビリア大統領と和解し握手した。
ガビリア大統領は、コカイン組織の大物エステバロが刑務所から脱獄したことをスピーチしカルテルの解体とエステバロの出頭を訴えた。
Part2 脱獄者エステバロ
脱獄したエステバロは部下のカマチョを使って、政府要人の9割を押さえ、判事とDEA(米国麻薬取締局)には若干、押さえられていない者がいた。カマチョにまかせる、ハデにやれ、とエステバロは指示した。ドン・ファビエが戦争をやめて政府との和解を進めているとカマチョが言うと、エステバロは、ドン・ファビエがコカインから手を引くのはポーズで、彼とは子どもの頃からのつきあいだから心配ない、と断言し、全面戦争を宣言した。
エステバロはリヴェラが浮気していないかカマチョにきいた。リヴェラは奥地の精製工場から一歩も出ていない、と答えた。
Part3 ジャングルの中のコカイン精製所
ジャングルの飛行場に小型機が降りて来た。周りをエステバロの手下達が囲んだ。中からゴルゴ13が出てきた。ラミレスの紹介で来た、とゴルゴ13が言った。
Part4 ボスの情婦リヴェラ
ゴルゴ13の眼前にリヴェラがやって来た。リヴェラはコカイン精製所を自分で案内する。1tのコカの葉からペーストはわずか10kgしか採れない。純度98%のコカインは3万ドル/kgに跳ね上がる。リヴェラはゴルゴ13にコカインを吸わせる。ゴルゴ13の吸い方を見て、リヴェラは信用する。そしてリヴェラとゴルゴ13がSEXする。
それを知った手下達はゴルゴ13を闇に葬る決意をした。
メデジン市で自動車が屋敷に突っ込んだり、バイクに乗った二人組が機関銃を乱射し警官に殺されたりビルが時限爆弾で爆破されたりした。
Part5 エステバロの哄笑
エステバロは大笑いした。エステバロの父親は仕事をしない男で、母親は10歳のエステバロを稼ぎがないと言って家から追い出した。食えないエステバロをファビエが助けてくれたのだ。
Part6 消される"男"
夜になりゴルゴ13がリヴェラの部屋を去った。手下のナイフ使いがゴルゴ13の寝込みを襲ったが返り討ちにあった。
Part7 "ドン"のパーティー
ドン・ファビエの家でパーティーが行われ、エステバロが出席した。ガビリア大統領を失脚させる、といきまくエステバロに、ドン・ファビエは今は摩擦を起こすのは困る時期だ、と答えた。エステバロを見送りながら、暴れ馬としての使い道もそろそろ終わりだな、とドン・ファビエは言い、自分に逆らうようなら潰さねばならない、と部下に言った。
エステバロは、ドン・ファビエが年とった、と考え、あくまでガビリア大統領を失脚させようと思っていた。カマチョは不安そうな表情だった。
Part8 飛び去った"男"
ゴルゴ13が乗った軽飛行機にコカイン100kgを積み、離陸した。少し経って軽飛行機が爆発した。手下達が爆弾を仕掛けたのだ。
Part9 秘密工場炎上
手下達が振り返ると秘密工場が爆破炎上していた。7人の手下が射殺されゴルゴ13が現れた。ゴルゴ13はリヴェラと軽飛行機のパイロットとともに飛び立った。
Part10 エステバロの怒り
パイロットはこっそり無線機のスイッチを押した。ゴルゴ13はそれを確認して、リヴェラを連れてファビエの牧場に向かう、と言った。それを聞いたエステバロは激しく怒った。
Part11 ファビエの戸惑い
ドン・ファビエはガビリア大統領と電話で話していた。ガビリア大統領は、ドン・ファビエと組むことで、コカイン戦争を終わらせようとしたが、エステバロを逃がす失態をおかした。ドン・ファビエはゴルゴ13がアメリカに雇われたと推測していたがガビリア大統領は何の情報もない、と答えた。ゴルゴ13は既にリヴェラをドン・ファビエに引き渡し、どこかへ去っていた。ドン・ファビエは、ゴルゴ13が仕掛けた罠だと気づいた。手下のラモスとリヴェラを連れて脱出した。
その直後屋敷が爆弾で爆破された。エステバロの仕業だ。ゴルゴ13がリヴェラをドン・ファビエの所に連れて行ったのは、ドン・ファビエがリヴェラを人質にとったと思わせて、エステバロを裏切らせたのだった。ドン・ファビエは自分に逆らったエステバロに復讐を誓った。
Part12 裏切りの果て
ドン・ファビエ抹殺に失敗したことを知ったエステバロはカマチョに灰皿を投げつける。カマチョはエステバロに脱出をすすめる。車に乗ったエステバロをカマチョが殺した。
Part13 ドン・ファビエの反撃
ドン・ファビエとカマチョとリヴェラらが地下道を通って、スクレ・ホテルのVIPルームに入った。ドン・ファビエはゴルゴ13の命を狙わせる。
Part14 死のダイビング
ゴルゴ13の部屋にドン・ファビエの手下が集まる。シャワールームの水音を確認した手下達は機関銃を乱射して部屋に突入した。ゴルゴ13はブリーフ一枚に拳銃一丁で屋上に逃走し、5人の手下を殺した。
ゴルゴ13の拳銃には残り一発の弾丸しか残っていなかった。ゴルゴ13はドン・ファビエが8階のVIPルームにいることを聞きだした。
ドン・ファビエの手下達11人が機関銃を乱射しながら屋上に出てきた。
ゴルゴ13が屋上から飛び降りた。8階でドン・ファビエを撃った。
ゴルゴ13が飛び降りた貯水槽の周囲に水が飛び散っていた。
貯水槽の水深はわずか1mだ。両手・両足が水面に当たる瞬間、一気に体を開き、体全体で水の抵抗を受け、衝撃を弱めたのだ。
Part15 ガビリア大統領の日
ガビリア大統領はドン・ファビエとエステバロが内部抗争で死んだ、と発表し、今後も麻薬戦争に全力で取り組む、と記者達に言った。心の中でゴルゴ13に感謝した。
【感想】
ドン・ファビエを殺すためにホテルの屋上から飛び降り、小さくて浅い貯水槽に飛び込んだゴルゴ13の射撃はスーパーショットの一つだ。
増刊第33話 CRAZY PARK(1993/05作品)
脚本協力:ながいみちのり
ページ数:50ページ
依頼者:なし
ターゲット:なし
依頼金額:なし
殺害場所:アメリカ ロサンゼルスのウイルキンスのテーマパーク
殺害人数:4人
殺害相手:ウイルキンス 手下のシャノンとディック ムトー
H:0人
こめかみに拳銃を向けるボス。確率は50%だ。手下のシャノンは止めようとする。ボスは偶然の支配する勝負に全て勝ってきた、と言って、シャノンに拳銃を向け引き金を引いた。弾丸はシャノンの左の壁に当たった。死への恐怖こそ生を確認する唯一の手だてだ、とボスは言った。
Part1 新しい"世界"
ロサンゼルスで、ボスのウイルキンスにムトーがロボットを見せる。ロボットがコーヒーを入れる。またテーマパークの"街"のミニチュアを見せる。シャノンはムトーとディックに組んでもらうことにする。
Part2 ウイルキンスの世界
ウイルキンスが作ろうとしているテーマパークにウイルキンスがやって来た。ムトーとディックは、ロボットの相手が24分の4秒=つまり0.17秒であること、それがシャノンが言っていたホログラフィーのモデルだった。
Part3 西部の街への招待
ゴルゴ13がウイルキンスの街にやって来た。シャノンやムトーやディックがカメラでその様子を見ている。シャノンはゴルゴ13に会って、指定する時間・場所に、ゴルゴ13が来るように依頼していたのだ。
ウイルキンスはヘッドディスプレイをつけて座っていた。
ゴルゴ13は街の酒屋に入った。ロボットが酒を出した。ロボットがゴムの銃弾を撃った。次は実弾だった。ゴルゴ13はとっさにかわして酒場の外に逃げた。シャノンはウイルキンスにゴルゴ13のことを教えたのを後悔していた。
Part4 西部の街の死闘!!
作戦開始後45分の段階でゴルゴ13の防衛力は62%残っていた。しかし体温の上昇が著しくなっていた。ゴルゴ13はホテルの中に入った。そこにはゴルゴ13の姿をしたホログラフィーがあり、銃撃してきた。
ディックはウイルキンスのヘッドディスプレイによるマニュアル射撃を赤外線センサーのオート射撃に切り替えた。
ゴルゴ13はライターに火をつけ消化器を噴射しセンサーを惑わせた。拳銃を持ったロボットアームを破壊した。ゴルゴ13はシャノンを殺した。ウイルキンスがいる部屋に入り、ウイルキンスを殺した。その後、ディックとムトーも殺してコンピューターを破壊して街を去った。
【感想】
ゴルゴ13に挑戦するという無謀なことをしようとしたウイルキンスとその手下達だった。西部劇のテーマパークを作り、ゴルゴ13をおびき寄せてロボットアームで攻撃する、という方法だったが、しょせんはゴルゴ13の敵ではなかった。
第314話 ブラックジャイアント伝説(1992/10作品)
脚本協力:竹内とおる
ページ数:85ページ
依頼者:ロックフェラー家の重臣でコラムを書くアンソニー・ロイド=本名ヘンリー・ウェザビィ
ターゲット:セブン・シスターズの要職者を誘拐しアンソニー・ロイドに迫るグループと黒幕
依頼金額:不明
殺害場所:
1)アメリカ 西テキサスのウェザビィ牧場地下
2)エジプト カイロ モハメド・ハーンの自宅
3)東京 新宿 大銀行の頭取室
殺害人数:
1)9人
2)1人
3)1人
殺害相手:
1)イランの凄腕諜報員アリー・アフマドとシャリーフ・ボゾログと手下
2)元パーレビ・イラン国王の腹心の部下であるモハメド・ハーン
3)大銀行の頭取
H:0人
Part1 カイロのイラン人
1992年7月、エジプト、カイロでパーレビ元イラン国王とともにイランを追われた男たちが、話していると、一人の男がやって来た。ある噂の買い手を探していてたのだ。その噂とはイランの諜報員が掴んだ”米国の切り札”のことだった。その情報を売ることで大金が入ってくるのだ。スポンサーは1000万ドルを払うと言っているのだ。
米国石油担当の諜報員だったアリー・アフマドとシャリーフ・ボゾログを探すことにした。
Part2 誘拐された紳士
ニューヨークでケニスという男が拉致された。エクソム石油でケニーを経由しなかったものはない、と拉致した男達がケニーを薬を使って尋問する。1973年第一次石油危機が発生した。ケニーはその頃、エクソム石油の開発本部長になり、初めてロックフェラー家の重臣の呼び出しを受けた。重臣は「"母なる山脈"その懐に、恵みの子宮を抱きたまう」と言った。その意味はケニーにもわからなかった。ケニーに自白剤を追加して重臣の名をききだそうとするが、ケニーはL氏としか言わなかった。
Part3 誘拐はつづく・・・
アリー・アフマドとシャリーフ・ボゾログの2人は元モベール石油のホフマンを誘拐し尋問する。彼が知っていたのは「黒い巨人(ブラックジャイアント)に弟ありて、恵みの子宮に眠る」だった。ブラックジャイアントとはコロンバス・ジョイナーが1930年にテキサスで発見した大油田のことだった。埋蔵量60億バレル以上と推定される大油田だった。
Part4 完全防御の牧場
西テキサス・ウェザビィ牧場で、演習が行われていた。元セブン・シスターズの要人7人が消えたことを知ったロックフェラーの男は、警備を厳重にするように部下のガーランドに指示する。部下は自分達が何を守っているのか質問した。1911年スタンダード石油が解体されたがロックフェラー家は組織を裏から取り仕切って繁栄した。ニューヨーク商品取引所がWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエイト)原油の取引をして以来、世界の原油価格はWTI原油を基準にしてきた。そうしたロックフェラー家の活動のために重要な働きをしたものがこの地下に眠っているのだ。
ロックフェラー家の男は超一流を雇ったことをガーランドに話した。
Part5 "切り札"の全貌
ニューヨークで2人はセブン・シスターズの要職者の尋問結果を整理していた。
元エクソムのケニス 「"母なる山脈"その懐に、恵みの子宮を抱きたまう」
モベールのホフマン 「黒い巨人(ブラックジャイアント)に弟ありて、恵みの子宮に眠る」
ソーケル石油E・スチュアート 「もう一つのカールスバッドを探す時、恵みの子宮、姿を現わさん」
ガリフ石油のK・オースティン 「善意の者すべて、恵みの子宮の恩恵にあずからん」
テキスコ石油のJ・ギブソン 「恵みの子宮、平安の牧草に守られ、悪意の者の侵入を許さず」
シュール石油N・フォレスト 「弟、兄より年少にしてその力、遥かに兄を凌駕せん」
ブリティック石油S・チャールズ 「弟、目覚める時、その力の前にすべての敵、ひれ伏すべし」
"母なる山脈"はロッキーのことで、もう一つのカールスバッドは、巨大洞窟で、そこにブラックジャイアントの弟にあたる油田が眠っていてその規模は兄より遥かに大きく、油田の上は牧草地で厳重な防御体制が敷かれていて、ロックフェラーはこの油田を武器として利用する可能性がある、と二人は分析した。
ロックフェラーがかつて発汗療法(市場に石油を溢れさせて価格を下落させる作戦)と称する作戦をとってライバルの力を削いだが、その可能性があった。
二人は、ジョイナーの行動範囲を調べ、ケニスの言ったL氏を捜すことを開始した。
ロサンゼルス、マリナ・デル・レイでウェザビー牧場オーナーのアンソニー・ロイドはゴルゴ13に会って、元石油メジャーの7人を襲い、今自分に迫っているグループとその黒幕の殺しを依頼した。
Part6 アンソニー・ロイド氏
アリー・アフマドとシャリーフ・ボゾログは、ハーンに、報告していた。
1930年以後のコロンバス・ジョイナーの行動範囲内で一定規模以上の牧場が128か所あり、L氏がアンソニー・ロイドだと断定した。アンソニー・ロイドはニューヨークに事務所を持つロビイストで、石油関連業界紙に不定期でコラムを書いており、彼がコラムを載せると原油価格が変動していた。
アンソニー・ロイドが西テキサスのウェザビィ牧場にいることも把握していた。アンソニー・ロイドの本名がヘンリー・ウェザビィだった。
Part7 戦いの前の牧場
西テキサス、ウェザビィ牧場をアリー・アフマドとシャリーフ・ボゾログが監視する。
Part8 洞窟を知る男
西テキサス、セント・マーティンの教会にアリー・アフマドとシャリーフ・ボゾログが現れ、昔ウェザビィ牧場の西の空井戸を掘った爺さんに酒場で話を聞く。酒場のカウンターにはゴルゴ13がいた。
Part9 黒幕の動く時
アリー・アフマドとシャリーフ・ボゾログらが牧場の近くで井戸を掘って確かめようとしていた。エジプトには油田の確証を手に入れレポートできる、と報告した。
東京では何者かが資金の限り先物売りをするよう指示していた。
Part10 正面からの襲撃者
ウェザビィ牧場の正面に敵が現れ襲撃してきた。応援隊が到着する寸前にさーっと消えてしまった。
アンソニー・ロイドは敵が地下にいる、とガーランドに言った。
Part11 大洞窟の死闘
巨大な洞窟にアリー・アフマドとシャリーフ・ボゾログらがやって来た。洞窟内の施設に突入しようとした時、ゴルゴ13が現れ、あっという間に9人を斃した。
Part12 幻の"伝説"
アンソニー・ロイドはゴルゴ13に感謝の言葉をかけた。そして襲撃者達を動かした黒幕を始末してほしい、と言う。
ゴルゴ13は黒幕は元パーレビ・イラン国王の腹心の部下であるモハメド・ハーンだ、と言った。また油田がないことも見抜いていた。
アンソニー・ロイドは、大油田が眠っている、という情報で市場を操作し続けてきたのだった。
Part13 平和大国の黒幕
東京の大銀行の頭取に、エジプトのモハマド・ハーンが自宅で殺された、という情報が入った。
頭取の命が危ない、と言った部下に、都庁ができてビル風が激しくなって狙撃は難しい、と頭取が答えた。だがその直後彼の眉間をゴルゴ13の銃弾が貫いた。
【感想】
ロックフェラー家とセブン・シスターズとイランの亡命者達とブラックジャイアント伝説の謎解きに激しいアクションがからまった面白い作品だ。
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