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さいとう・たかを『ゴルゴ13 124 イングリッシュローズ』(リイド社)(2002/05/05)

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第369話 イングリッシュローズ(1997/11作品)

 

脚本協力:久留嶋直行
ページ数:81ページ
依頼者:MI6ガードナー
ターゲット:
  1)アラブの異教徒にしてエジプトの大富豪ダリル・アルムンドの息子でプリンセス・ダイアンの恋人ナディ・アルムンド
  3)高級紙ザ・ヴォイスと大衆紙ザ・サンデーズの両方の筆頭株主ヘイワード
依頼金額:
  1)150万ポンド
  3)不明
殺害場所:
  1)2)フランス・パリ
  3)イギリス・ロンドン
殺害人数:

  1)1人
  2)2人

殺害対象:
  1)アラブの異教徒にしてエジプトの大富豪ダリル・アルムンドの息子でプリンセス・ダイアンの恋人ナディ・アルムンド
  2)プリンセス・ダイアンの運転手ピエールに注射しリモコンで交通事故を起こさせた謀殺計画の男
  3)高級紙ザ・ヴォイスと大衆紙ザ・サンデーズの両方の筆頭株主ヘイワード
H:0人

 

Part1 "私は統治する"
 1996年11月アメリカ・ニューヨーク、1997年1月オランダ・アムステルダム、1997年4月中国・杭州市で、王室の称号をいただくプリンセス・ダイアンの発言に、ボールドウィン卿や"ザ・ヴォイス"紙の社主ヘイワースらは怒っていた。
 3人は、男に、待機を命じた。
 
Part2 花は在るべき地に
 8月22日、午後、ロンドン郊外のプラットフォームで、MI6のガードナーが、ゴルゴ13にアラブの異教徒にしてエジプトの大富豪ダリル・アルムンドの息子ナディ・アルムンドの抹殺を今月中に海外で行うよう依頼した。
 報酬は150万ポンドだった。
 ゴルゴ13は引き受けた。
 
Part3 謀殺計画
 1997年8月27日、EU内某国のホテルで、男が注射器(インジェクター)を受け取った。
 直後の電話で、その注射器は、IG、強制投薬銃(インジェクションガン)と言って、猛獣に麻酔をうつための銃だった。
 箱の中にはリモコンも入っていて、それは50m以内の定速走行装置(クルーズ・コントローラー)の装備された車の速度を上げる機能とブレーキのオンとオフができる機能があった。
 
Part4 パパラッチ軍団
 1997年8月31日、フランス・パリで、謀殺計画の男は、ダイアンの運転手ピエールに話しかけ、注射器で薬品を注射した。
 ナディ・アルムンドとプリンセス・ダイアンを狙ったパパラッチ軍団は、囮には引っかからなかった。
 パパラッチ軍団が二人の乗った車を追跡する。背後からゴルゴ13も尾行する。
 謀殺計画の男もパパラッチ軍団の最後尾についた。
 
Part5 交錯する殺意
 パパラッチ軍団は、ナディ・アルムンドとプリンセス・ダイアンの車から引き離された。
 謀殺計画の男とゴルゴ13はパパラッチ軍団を追い抜く。
 ナディ・アルムンドとプリンセス・ダイアンの車を尾行するのは、謀殺計画の男とゴルゴ13が乗ったバイクだけだった。
 ゴルゴ13が、二人が乗った車の右隣に入り、ナディ・アルムンドを拳銃で狙おうとする。
 謀殺計画の男がブレーキをオンにした。車はスピンした。ゴルゴ13が一瞬のタイミングをつかみナディ・アルムンドを射殺した。
 車は柱に激突した。
 謀殺計画の男が車内を覗いた。ゴルゴ13も車内を観察した。プリンセス・ダイアンは、大量の気管内出血、胸部圧迫による呼吸臓器の破壊・・・持って10時間以内、と診断し、車のそばを離れた。
 パパラッチ軍団が到着しようとしていた。
 
Part6 "憂い"を残さず
 謀殺計画の男がトンネルの出口を走っている時、ゴルゴ13が男を射殺した。
 男の持ち物からIGを確認したゴルゴ13は、アルコールを注射し反応速度を遅らせ自覚のないまま酔っ払い運転させたことを知る。
 
Part7 花の去り逝く朝
 1997年9月6日、イギリス・ロンドンで、プリンセス・ダイアンの葬儀が行われた。
 ザ・ヴォイス新聞の社主ヘイワードの所に、MI6のガードナーがやって来た。ガードナーが、高級紙ザ・ヴォイスと大衆紙ザ・サンデーズの両方の筆頭株主だと指摘する。
 大衆紙での過激な王室報道合戦をしながら、高級紙でその行き過ぎに危惧を抱き、この状態で社主が代わり大衆紙にシフトすることを恐れたヘイワードは、ボールドウィン卿の相談を受け、アルムンド抹殺を思いつき、ガードナーを利用して、アルムンドを抹殺させた、とガードナーが追及する。
 謝罪するヘイワードだったが、ガードナーは手遅れだ、と言った。
 ヘイワードはゴルゴ13によって射殺された。
 沿道で、一般国民が、噂する。
 「車がぶつかったのは13番目の柱だった」と。
  
【感想】
 プリンセス・ダイアンのモデルは、ダイアナ元皇太子妃だ。ナディ・アルムンドのモデルはドディ・アルファイドでその父ダリム・アルムンドのモデルはモハメド・アルファイドだ。
 ダイアナ元皇太子妃の事故死(?)は、ニュースを聞いたた時、衝撃的だった。
 彼女がドディ・アルファイドの子を妊娠していた、結婚する計画だった、イギリスの未来の国王と異父兄弟が生まれることを快く思わなかった当局が暗殺した、などなど、どこまで事実かわからないいろいろな話が、実際に乱れ飛んだものだ。
 ゴルゴ13によるナディ・アルムンド暗殺・・・と交通事故によるプリンセス・ダイアン事故死・・・これが一番真実に近い気がする。
 

 

増刊第49話 禁じられた言葉(1996/11作品)

脚本協力:ながいみちのり
ページ数:46ページ
依頼者:ベトナム帰還兵のウイリーの妻とカッツの娘
ターゲット:
  元ベトナム戦争に従軍した軍医で、現在はセント・ジェームス陸軍病院の院長であるハンス・トラヴィスと黒幕
依頼金額:不明
殺害場所:アメリカ オレゴン州・ポートランドのセント・ジェームス陸軍記念病院
殺害人数:2人
殺害相手:
  1)元ベトナム戦争に従軍した軍医で、現在はセント・ジェームス陸軍病院の院長であるハンス・トラヴィス
  2)1968年6月24日当時小隊長で現在は准将のアーウィン
H:0人

 ベトナム戦争帰還兵のウィリーはまたもベトナム時代の悪夢を見た。
 USA、オレゴン州・ポートランドのセント・ジェームス陸軍記念病院をウィリーは訪れ、精神科医に遅れて出てきた戦争神経症か、相談した。
 自宅に帰ったウィリーのもとにトラヴィス元軍医から電話があった。
 ウィリーはトラヴィスに会った。トラヴィスはセント・ジェームス陸軍記念病院の院長をしていた。
 小隊長のアーウィン少尉(当時)は、今や准将だった。
 ウィリーは、トラヴィスによって催眠状態になった。
 第4歩兵師団第10騎兵連隊第2大隊B中隊のウィリーは、1968年6月24日のことを思い出していた・・・
 
 治療後、ウィリーはベトナム時代の同僚カッツと会った。カッツとトラヴィスは、ベトナムでのウィリーの恩人だった。二人はよく似た悪夢を見るようになっていた。
 ウィリーとカッツは屋上で会った。
 ウィリーは作戦名"ロング・バケーション2"と言葉を発した。それを聞いたカッツはウィリーを背負うと屋上から飛び降りた。
 
 トラヴィスはコロンビア渓谷でアーウィン小隊長(当時)に会って、作戦が成功した、と報告した。
 トラヴィスは、作戦名"ロング・バケーション2"というキーワードを耳にしたらカッツに再びウィリーを救うよう行動に移すよう暗示をかけたのだ。
 
 ポートランド・ワシントン公園でウィリーの妻とカッツの娘が、元ベトナム戦争に従軍した軍医で、現在はセント・ジェームス陸軍病院の院長であるハンス・トラヴィス殺害を、ゴルゴ13に依頼した。
 
 フリーのライターに扮したゴルゴ13が、ハンス・トラヴィスに電話をかけた。
 
 斥候に出したαチームが敵を後ろにつけて戻ってくるのがわかっていたウィリー曹長は、完全に誘い込むまで銃撃するな、と命じた。
 しかし漆黒の闇と密林で緊張が極限に達したアーウィン小隊長は、撃ちまくるよう命令した。
 翌朝、現場を見ると、αチームの屍が横たわっていた。
 軍人一家のアーウィン小隊長は、父や叔父に殺される、と泣く。
 トラヴィスがこのミスを消す、と言った。
 
 ゴルゴ13は、フリーのライターに扮して、トラヴィスに会った。トラヴィスが飲み物を出す。ゴルゴ13がそれを飲んだ。
 トラヴィスは、ゴルゴ13に催眠をかけ、家に帰ったら、"ロング・バケーション2"の資料を燃やすよう、暗示をかける。
 "ロング・バケーション2"という言葉を聞いたゴルゴ13は立ち上がり、飛び込んできたアーウィンを射殺し、ハンス・トラヴィス医師も射殺した。
  
【感想】
 ゴルゴ13が標的のハンス・トラヴィス医師の催眠にかかり、彼が絶対に口にするだろう言葉によって催眠が解けるようにしていたのは、流石だ。
 催眠術を使って本当に本作品中のようなことができるのかどうかは、私にはわからないが、ベトナム戦争の悲惨さの一例を描いた物語として面白い作品だと思う。

 

第366話 返還前夜(1997/07作品)

脚本協力:静夢
ページ数:128ページ
依頼者:
  1)2)3)台湾・大飛実業の陳龍邦と中国公安警察蔡
  4)台湾総統の李昇輝
ターゲット:
  1)なし
  2)3)葉将軍と"中国のグリーンベレー"と呼ばれる徐大佐
  4)台湾・大飛実業の陳龍邦
依頼金額:不明
殺害場所:
  1)中国・福建省から東北に向かう途中の駅
  2)3)北朝鮮国境付近の列車
  4)台湾・台北
殺害人数:
  1)1人
  2)3人以上
  3)2人
  4)1人
殺害対象:
  1)警備隊隊員
  2)"中国のグリーンベレー"と呼ばれる徐大佐率いる徐特務部隊の部下
  3)葉将軍と"中国のグリーンベレー"と呼ばれる徐大佐
  4)台湾・大飛実業の陳龍邦
H:0人

 

 1997年2月下旬、中国、北京の中南海で、台北の総統府に知らせようと急ぐ車がトラックがぶつかることによって炎上した。
 
Part1 巨星墜つ
 江東民総書記が病床の鄧小平の元にやってきた。二人だけで話すために蔡公安警察長官も下がった。
 鄧小平は、香港返還を見る事が叶いそうにない、と言って、江東民によろしく頼む、と言った。
 数日後、鄧小平は亡くなった。
 台湾の台北で、陳龍邦社長は、総統府の王から電話を受けた。
 
Part2 覇権
 北京東洋電機製造公司のパーティーで、葉将軍や徐大佐、黄主任らが談笑していた。
 彼らは台湾の李昇輝の鼻っ柱を折ろうとしない弱腰の江東民に不満があった。
 公安警察が黄・輸出入委員会主任を収賄容疑で逮捕した。
 蔡長官に黄主任は抗議するが、我が国では"法が人を裁く"のではなく"人が法を捌く"のだ、と言って相手にしない。
 
Part3 一国二制度
 1997年3月下旬、台湾・台北総統府の李昇輝をチベット亡命政権のダライ・ラマ14世が訪問した。
 ダライ・ラマはチベットの自治を求める、と発言した。
 李昇輝に台湾・大飛実業の陳龍邦が、とっておきのジョーカーを用意してある、と言った。
 李昇輝は香港の株式市場の動向を確認し、こちらの動きを気づかれないようにしろ、と念押しした。
 
Part4 龍虎提携
 1997年4月中旬、香港・九竜島にゴルゴ13が現れた。
 香港警察公安部をまいたゴルゴ13は、台湾・大飛実業の陳龍邦と中国公安警察の蔡に会った。
 依頼内容は、鄧小平死後、保守派が香港返還を前に混乱を狙っている節があり、その混乱の芽を摘み首謀者の始末を依頼した。
 陳龍邦にとっても、保守派が実権を握り、対台湾強硬路線が敷かれるのは望ましくなかった。
 
Part5 帰還命令
 中国・福建省で、特殊部隊による演習は順調に進んでいた。
 司令官に、徐大佐が、台湾侵攻を提言するが、司令官は拒絶する。
 徐大佐らは前線から外されることになった。徐大佐に電話をかけたサングラスの男は、自分達が江東民によって排除されつつあるので、江東民派が軍を掌握するまでに先手を打って朝鮮半島に騒乱を起こそうとしていた。
 
Part6 出発
 徐大佐の部隊が翌朝出発しようとする。
 その列車の機関士にゴルゴ13が分した。
 
Part7 思惑
 中国香港企業株のレッドチップが値上がりしていた。
 台湾・大飛実業の陳龍邦は、レッドチップ株を値上がりさせようとしていた。
 
Part8 制圧
 目的地に列車が着いた。徐大佐の部隊が駅を制圧した。
 警備隊が銃声を聞いて、ゴルゴ13が乗る機関車にやって来た。
 ゴルゴ13が一人を蹴り倒した。
 もう一人を相棒の機関士が殺した。
 そこに徐大佐がやって来て、すぐに出発だ、と言った。
 
Part9 緊迫
 台湾・大飛実業の陳龍邦に、アメリカ国防省のニックから電話が入ってきた。
 二人はハーバード大学で机を並べた仲だった。
 ニックは、中国政府が福建省ではなく東北部に貨物列車や兵力を集めていることを知っており、ゴルゴ13の居場所をきいてきた。
 陳龍邦は知らない、と答えた。
 
Part10 東北へ
 ゴルゴ13と徐大佐の部隊を乗せた列車が東北に向かっていた。
 徐大佐はゴルゴ13の身分照会を頼んだ。
 
Part11 休憩
 交代要員が来たので、機関士とゴルゴ13は徐大佐に報告後、酒をもらって休憩に入った。
 ゴルゴ13は酒を飲み込まずに捨てた。
 
Part12 完全包囲
 徐大佐はゴルゴ13が列車に乗っていることを知り、3人の部下に殺すよう命じた。
 3人の男がゴルゴ13を襲った。ゴルゴ13がナイフを向けた男1人の首をかっさばいた。
 ゴルゴ13を突き刺そうと襲ってきた男の左胸を刺し、そのナイフを抜いて拳銃を抜いた3人目の男の右手に投げつけた。
 3人目の男は逃走した。2人目の男がゴルゴ13にしがみつき、3人目の男の逃走を助けた。
 3人目の男が徐大佐に報告した。
 徐大佐らは、部下を引き連れゴルゴ13を襲ったが、ゴルゴ13はいなかった。
 屋根に上った徐部隊とゴルゴ13の間で銃撃戦が始まった。
 ゴルゴ13は鉄橋から川に飛び込んだ。
 
Part13 集結
 ゴルゴ13は合図を上げた。中国公安警察の蔡と部下がゴルゴ13と会い、ジープを貸した。
 列車は北朝鮮国境付近に到着した。
 葉将軍も到着し、いよいよ作戦が始まろうとしていた。
 ゴルゴ13がミサイルを発射し列車を次々に爆破する。
 そして葉将軍を狙撃し、次に徐大佐を射殺した。
 
Part14 新時代
 江東民に、中国公安警察の蔡が、葉将軍一味の排除に成功したことを報告した。
 作戦成功を、李昇輝総統に報告している陳龍邦だったが、李昇輝総統は、今日でお別れだ、と言う。
 その直後、陳龍邦はゴルゴ13によって射殺された。
 

  
【感想】
 江東民のモデルは江沢民だ。李昇輝のモデルは李登輝だ。江東民が見事にクーデター派を抑え、実権を掌握した舞台裏を描いた骨太の作品だ。
 Part12で、ゴルゴ13を3人の男が襲ったが、ゴルゴ13が1人を逃がしてしまったのは意外だった。
 身を挺して3人目の男を逃がした2人目の男の活躍もあるが、なかなか珍しいシーンだ。
 ラストシーンで、李昇輝が陳龍邦を殺したのはなぜだろうか?作品中では明示されていない。
 李昇輝の想定以上に株価を操作しようとしたからだろうか。
 

 

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