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さいとう・たかを『ゴルゴ13 125 人質 HOSTAGE』(リイド社)(2002/08/05)

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第365話 人質 HOSTAGE(1997/06作品)

 

脚本協力:国分康一
ページ数:84ページ
依頼者:不明
ターゲット:ロシア軍部でクーデターを計画している黒幕
依頼金額:不明
殺害場所:ロシア・モスクワの石油掘削会社"ジェイソン・モスクワ石油"本社から15kmのディナモ
殺害人数:7人以上
殺害対象:クーデターを計画しロシア・モスクワの石油掘削会社"ジェイソン・モスクワ石油"本社に立てこもった男2人と武器庫の警備兵3人とクーデター計画の首謀者アンドレイ将軍やソロコフ
H:0人

 1991年秋、スペイン、バスク地方の都市、ビルバオで、誘拐犯人との交渉にあたったスティーブ・マコーマーは、人質奪還に失敗し、人質は殺されてしまった。
 
Part1 武装グループの突入
 ロシア、モスクワで、ロシアと米国の会社が共同で設立した石油掘削会社"ジェイソン・モスクワ石油"本社に武装グループが突入した。
 
Part2 乗っ取られたジェイソン・モスクワ石油
 USA、テキサス州、ヒューストンのジェイソン石油本社の会長に、ジェイソン・モスクワ石油本社が武装グループが突入し占拠されたという報告が上がった。
 人質は社員15名、ロシア人スタッフ10名、訪問客5名の合計30名だった。訪問客は、アメリカ国籍が2名でロシア国籍が3名だった。
 石油ショックまでは世界の原油生産の80%を占めたメジャー(国際石油資本)のシェアは今や15%だった。
 
 ジェイソン・モスクワ石油本社を占拠した武装グループのリーダーは"ムジーク"と名乗った。
 同社の代表ジム・マクレインが、要求は何か、とムジークに質問するが、ムジークはそのうち明らかにする、とだけ答えた。
 人質の中にはゴルゴ13もいた。
 
Part3 目的不明
 ロシア内務省組織犯罪対策部のセルゲイ・ロストフのもとにデルタ・フォースのケリー・マクギネスがやって来た。
 二人が共同で指揮を執ることになったのだ。
 
Part4 ネゴシエーター
 スティーブ・マコーマーの所に、損保業界最大手のアメリカン・セキュリティー社のハーヴェイがやって来て、ジェイソン・モスクワ石油の事件のネゴシエーターを依頼した。
 
Part5 人質に残った男
 スティーブ・マコーマーは、食料を運ぶ赤十字の人員にまぎれて、ジェイソン・モスクワ石油本社に入り、ムジークと交渉を開始する。
 すでに10日が経過していた。
 
Part6 テロ集団の目的は?
 人質の中には、ムジークらを義士とみなす者も出てきた。
 ムジークは3回目の記者会見でも具体的な要求をしなかった。
 セルゲイ・ロストフが焦り始めてきた。
 ケリー・マクギネスは、拳銃を向けて、セルゲイ・ロストフに待て、と言う。
 
Part7 ストックホルム・シンドローム
 ハーヴェイが渡してくれた見取り図をもとに、地下室に向かうスティーブ・マコーマー。
 その背後にはゴルゴ13がいた。
 ゴルゴ13は、スティーブ・マコーマーがネゴシエーターだと見抜き、センサーより前に進まないように、彼を止めて戻ろうと言った。
 
 人質と犯人の間に奇妙な連帯感が生まれるストックホルム・シンドロームが始まった。
 
Part8 抵抗する人質あり
 テキサス州、ヒューストン、ジェイソン石油本社で、ジェイソン会長と、ハーヴェイが話している。
 状況が安定してきており、ネゴシエーターの腕次第の状況だった。
 
 人質達が犯人達に協力してバリケードを作っていた。
 しかし、ジェイソン石油関連会社のエンジニアであるダグラス・トウゴウに扮したゴルゴ13は手伝わない。
 ゴルゴ13は、ムジークらの大義が自分には無関係で、脅迫して従わせるならそれがムジークらの"正体"だ、と言い、さらにこの人数で何ができるか、カストロにでもなったつもりか、と挑発する。
 ムジークらの、人質に対する態度が硬化した。
 夜寝るとき、ゴルゴ13は、床から聞こえる音を聞いて「終わったようだな・・・」と心の中でつぶやいた。
 
Part9 警官隊突入決定!
 ネゴシエーターのスティーブ・マコーマーが、ムジークと交渉しようとしたが、ムジークは交渉は終わりだ、と言って、最後の記者会見を開く。
 ムジークは、旧共産党資金をロシア政府上層部が私的に流用しており、その全貌をつかんでいる、と言った。
 その途端、中継が打ち切られた。
 ケリー・マクギネスは、セルゲイ・ロストフに、好きにやってくれ、と言った。
 ロシアのセルゲイ・ロストフが率いる警官隊が突入した。
 ムジークら武装グループは、記者会見後、人質を一か所に集め、ゴルゴ13とスティーブ・マコーマーを連れてどこかに向かった。
 
Part10 バルダイ丘陵の軍事基地
 1950年代にスターリンが掘らせた極秘の地下鉄を武装グループとゴルゴ13とスティーブ・マコーマーが歩いていた。
 クレムリンからサドーヴァヤ環状道路を越えてディナモまで15km続いていた。
 ムジークらが占拠していた二週間の間、この地下鉄に通じる地下道を掘るために使っていた。
 ヘリコプターから降りて来たのがアンドレイ将軍だった。ムジークは敬礼する。アンドレイ将軍は答礼し「よくやった、ソロコフ」と答えた。
 アンドレイ将軍らは、軍を動かしてクーデターを起こそうとしていた。
 ゴルゴ13が武装グループの男から拳銃を奪い、2人を殺し、車を奪って逃走した。
 
Part11 呼び込んだ脅威
 ソロコフは、アンドレイ将軍からダグラス・トウゴウが、ゴルゴ13だと知らされた。
 アンドレイ将軍は、ロシア軍をもとの誇りあるロシア軍にするために立ち上がったのだ。
 ゴルゴ13が武器庫に現れ、ドラグノフ狙撃銃を奪い兵士3人を殺した。
 ソロコフは、ハインド(ミル24)でゴルゴ13を斃そうとする。
 ゴルゴ13は、ロシア軍部によるクーデター計画の阻止を依頼されたことを、思い出す。
 ゴルゴ13は、ハインドのローターを何度も射撃する。
 ハインドが墜落し、アンドレイ将軍やソロコフらが死んだ。
 ゴルゴ13は徹甲弾(アーマーピアシング)でハインドを撃墜死だ。
 
  
【感想】
 ゴルゴ13がわざと人質になりクーデター計画を阻止した。
 クーデター計画とジェイソン・モスクワ石油の占拠の関連は、よくわからなかった。
 約二週間もかけて占拠して、地下の脱出路を掘ったのはなぜだろうか?
 そんな必要あったのかよくわからない。
 ネゴシエーターのスティーブ・マコーマーは、結局、自分のネゴシエーターのキャリアを復活させることはできなかった。
 人質が全員助かったのはよかったと思う。
 

 

 

第370話 血まみれの刑務所(1997/12作品)

脚本協力:国分康一
ページ数:86ページ
依頼者:50歳前後の男性
ターゲット:ヒスパニック系犯罪組織"R"のボス
依頼金額:不明
殺害場所:アメリカ・カリフォルニア州・カリフォルニア州モハーベ刑務所は別名血まみれ刑務所(ブラディプリズン)
殺害人数:7人
殺害相手:ヒスパニック系犯罪組織"R"のメンバー・エンリケとロドリゴとガルシアと2人の手下と看守1人とモハーベ刑務所長でRのボスであるジョー・ラモス
H:0人

 

 1983年8月午前2時、USAロサンゼルス郊外で、一人の男が一軒の家に押し入った。
 
Part1 新入りの受刑者たち
 カリフォルニア州モハーベ砂漠を囚人護送車が走っている。乗っているラスティ・フランクという麻薬密売人は、ブルブル震えていた。
 テッド・トウゴウに扮したゴルゴ13は落ち着いていた。
 カリフォルニア州モハーベ刑務所は別名血まみれ刑務所(ブラディプリズン)と呼ばれ、約700名の囚人の中で東洋系はひとりだけだった。
 
Part2 独房内の恐怖
 独房に収監されたラスティ・フランクとゴルゴ13だったが、ラスティ・フランクは夜間に他の囚人に襲われ殺された。
 
Part3 潜入していた男
 レイモンド・キニーリー、ここでの名前ではジョージ・マッカラムとコンタクトをとったゴルゴ13は、ジョージ・マッカラムと話をする。
 彼はFBIの安打カバーだった。ヒスパニック系犯罪組織"R"が実質的にこの刑務所の支配者だった。
 Rは人の命をキャンディー一本の価値ほどにも感じず、賭博や麻薬ビジネスで潤っていた。
 そして裏切り者や敵対者に対しては容赦ないので、Rは栄えていた。
 
Part4 新人教育
 450ポンドのバーベルを持ち上げたリロイという元プロレスラーはエンリケの命令で新人教育をする。
 ゴルゴ13を襲ったのだ。ゴルゴ13はリロイを投げ飛ばした。
 ジョージ・マッカラムは看守に体を売り、この刑務所で生き延びていた。
 夜エンリケはゴルゴ13をナイフで襲ったが、ゴルゴ13はいなかった。
 
Part5 汚水路の二人
 ゴルゴ13とジョージ・マッカラムは、汚水路を歩いていた。
 エンリケはロドリゴに、ボスの命を狙って刺客が送り込まれた、と報告した。
 刑務所長ラモスは看守達に監房の外を固めるよう指示した。
 
Part6 姿なきボス
 ロドリゴとガルシアがボスに会う。扉の向こうでボスは、逃げ出した二人(ゴルゴ13とジョージ・マッカラム)を殺せ、刑務所長を使え、と命じた。
 ジョージ・マッカラムは2年間かけて地下の汚水路を調べていた。
 彼は復讐のために生きてきた。
 4年前の8月、妻と5歳の息子と生後4か月の娘が、Rによって殺されたからだ。冒頭の一軒の家が彼の家だったのだ。
 だが、ボスの正体はつかめていなかった。特別隔離棟で幹部達がボスと連絡を取り合っていることはわかった。
 
Part7 ボスの命令
 ロドリゴとガルシアがラモス刑務所長と会って、ボスの言葉を伝えた。
 ラモス刑務所長が動きだした。
 地下では、漂白に使うベクスライトの缶があった。エンリケら3人がゴルゴ13とジョージ・マッカラムを見つけた。
 ジョージ・マッカラムが天井で管を開けた。液体が落ちてきて2人が斃れた。エンリケがナイフでゴルゴ13に襲いかかったがゴルゴ13が右廻し蹴りで斃した。
 ベクスライトは乾燥していたララ無害だが濡れると硫酸をぶっかけられた状態になる。
 
Part8 騒乱の刑務所
 特別隔離室に到達したゴルゴ13とジョージ・マッカラム。
 ジョージ・マッカラムが通路のゲートをすべて降ろした。
 ゴルゴ13は秘密の通路を発見した。
 
Part9 要塞の所長室
 ラモス刑務所長は、ロドリゴとガルシアと2人の看守とともに所長室に立てこもる。
 連絡のしようがないのでボスは連れてこられない。
 
Part10 "ボス"確認!
 ゴルゴ13が秘密の通路からラモス刑務所長の部屋に入った。
 ゴルゴ13が看守の一人を殺した。
 ジョージ・マッカラムは、自分が体を売ってきた看守を射殺した。
 ロドリゴとガルシアはボスがラモス刑務所長だと悟り、ゴルゴ13にナイフを投げたが、ゴルゴ13に射殺された。
 ゴルゴ13はジョー・ラモス刑務所長を射殺した。

  
【感想】
 刑務所にわざと入って、仕事をして、脱出するのは、何度もやっているが、今回も、見事に仕事を果たした。
 Rのボスが誰でどこにいるのか、推理する楽しみがある。
 実はラモス刑務所長だったのは、驚きだった。
 刑務所に潜入したFBIのジョージ・マッカラムは、妻子を殺されたとはいえ、よく耐えたものだと思う。
 仇討ちができて、彼の心は解放されただろう。

 

第368話 略奪の森林(1997/10作品)

脚本協力:横溝邦彦
ページ数:81ページ
依頼者:只見菜穂子
ターゲット:ポル・サラ派ゲリラ
依頼金額:不明
殺害場所:カンボジア
殺害人数:8人以上
狙撃対象:ポル・サル派ゲリラと、フンミン派参謀長だが実はポル・サル派資金管理者のランシーと、かつて村越商事にいてヤクザと組んで儲けようとした只見
H:0人

 

Part1 木材街道の通行料
 タイトの国境沿い、カンボジア北部で、カンボジア人民を大量虐殺したポル・サルが、逮捕され裁判にかけられた。
 しかし、ポル・サル派のゲリラ達は、相変わらず、通行量を取っていた。
 
Part2 "金の成る木"
 村越商事の社長他2人は小型プロペラ機で上空からカンボジアの森林伐採の様子を見ていた。
 彼らは只見がいたら、と嘆く。
 ポル・サル派ゲリラにつかまり惨殺されたのは間違いない、と社長は言った。
 3人はタイ東部、トラット州で良質で多数の鉄刀木(タガヤサン)を見つけ、その独占を狙う。
 
Part3 リスクを背負って
 ゴルゴ13が娼婦を抱く。
 村越商事の2人がゴルゴ13の家を訪ねてきたが、ゴルゴ13が追い返した。
 ゴルゴ13は動物学者に扮していた。
 村越商事の3人は、只見の妹がもうすぐやって来るので、一緒に捜索チームを組むことにした。
 
Part4 恐怖の木材街道
 村越商事の3人は、タイ人役人に賄賂を渡し、カンボジアに入った。
 ゴルゴ13は、一人でジャングルに入った。
 
Part5 地獄のジャングル
 ジャングルを歩くゴルゴ13。
 道路を進む村越商事の3人はポル・サル派ゲリラに捕まった。
 ゴルゴ13は一行を追尾する。
 ゴルゴ13も捕まってしまった。
 
Part6 カンボジアの動向
 カンボジアのプノンペンでは内戦終結を宣言した。
 アビヌーク国王の息子ラナハットは、ポル・サル派と組み、フンミン派を逆転した。
 フンミン派は、ランシーが北部アンロンベン山岳地帯の木材を売って資金を得た。
 ランシーは、ポル・サル派を責任を持って潰す、と言った。
 
Part7 死のジャングル
 村越商事の3人とゴルゴ13は、昆虫の大好物の樹液を体に塗られ木に縛り付けられた。
 そこに、只見が現れた。
 虫たちが4人を襲いにやってきた。
 只見に、電話がかかってきた。
 
Part8 訪ねてきた"遺族"
 只見の妹である只見菜穂子がやって来た。
 彼女がいるホテルに只見が現れた。
 ゴルゴ13はカブトムシの角で綱を切り、逃走した。
 只見は、ヤクザと組んで会社を裏切って仕事をしていたのだ。
 只見の父は、木材業をしていたのだが、鬆(す)が入った木材のために破産したのだ。
 菜穂子は、兄を殺したゲリラが憎くて、CIAに友人が居る正男叔父の紹介でプロを雇ったのだ。
 只見はゴルゴ13の顔を思い出し、ゴルゴ13が菜穂子が雇った男だと推理した。
 
Part9 ジャングルの攻防
 ゴルゴ13は、ジャングルでポル・サル派ゲリラ5人を斃す。
 ゴルゴ13は、敵兵の死体を使って、死んだように見せかけた。
 
Part10 裏のリーダー
 只見は、菜穂子が雇ったプロが死んだと報告を受けた。
 謎のリーダーがヘリコプターでやって来た。
 リーダーは、フンミン首相の参謀長のランシーだった。
 フンミンは知らないが、ランシーはポル・サル派の資金管理者だった。
 ランシーは、フンミン、ラナハット、ポル・サルを争わせ一匹にし、最終的に自分がカンボジアの指導者になる野望を持っていた。
 ゴルゴ13が木材を縛っていた綱を銃弾で切断し、ランシーを殺した。
 生き残った只見も殺した!!
  
【感想】
 兄を殺したポル・サル派ゲリラを殺して兄の仇討ちをしようとした只見菜穂子だったが、兄只見は生きていた。
 そして、ポル・サル派ゲリラと組んで、儲けようとしていたのだ。
 菜穂子の依頼を正確に実行したゴルゴ13は、只見菜穂子の兄を殺した。
 カンボジアの内戦は悲惨だった。ポル・ポト派(作品中ではポル・サル派)による大量虐殺は、特に悲惨な出来事だった。
 激しい内戦が終わった直後のカンボジアでも、知らない所でゴルゴ13が活躍していた。
 当時の国際政治の状況を踏まえた好作品だ。

 

 

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