- 第372話 スフィンクスの微笑(ほほえみ)(1998/02作品)
- 第367話 ゼロ・エミッション 排ガスゼロ(1997/09作品)
- 増刊第52話 HAPPY・END(1997/08作品)
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第372話 スフィンクスの微笑(ほほえみ)(1998/02作品)
脚本協力:国分康一
ページ数:122ページ
依頼者:エジプト政府
ターゲット:テロリスト集団"真実のイスラム"リーダーのジョセル
依頼金額:不明
殺害場所:
1)エジプト ズール村
2)エジプト ギザ近く
殺害人数:
1)1人
2)7人
殺害対象:
1)ガイドでゴルゴ13を撃ったムハマド
2)テロリスト"真実のイスラム"リーダーのジョセルとその部下アジャと4名とズール村村長セシム
H:0人
エジプト ルクソール神殿でテロがあり激しい銃撃があり民衆が多数射殺された。
Part1 砂漠の二人
エジプト、サハラ砂漠で、ガイドのムハマドに案内されるゴルゴ13は、ズール村に向かう。
ムハマドが拳銃をゴルゴ13に向けて、金を奪おうとする。
ゴルゴ13は大金が入った財布を渡し、左手で拳銃を構え、ムハマドの右手と左足を撃った。
命乞いするムハマドを一人置いて、ゴルゴ13は去った。
Part2 砂漠の中の村
ズール村では、村長のセシム達が日本人との取り引きに小躍りしていた。
そこに娘のルシアが帰ってきた。ルシアは大学で考古学を学んでおり、ハトシェプト葬祭殿の発掘をしており、発掘チームのサブリーダーをしていた。
セシムは極秘情報であるギザのピラミッドの新発見を知っていて、ルシアは驚く。
セシム達は贋作作りをしていた。
ルシアの幼なじみのアジャは"真実のイスラム"の兵士になっていた。
Part3 村人の"本業"
セシムらは仲間の駱駝が行方不明なので捜索する、と言って家を出た。
しかし本当は盗掘だった。
Part4 奪われた歴史遺産
ルシアは、ギザのピラミッドの発掘調査に向かう。
セシムの元にゴルゴ13がやって来た。
ルシアは盗掘現場にいた。
大学の最新調査機材まで奪われていた。
そこには父のセシムが持っていた麻袋や"真実のイスラム"というテロリストの紋章が描かれた物が落ちていた。
Part5 生還した"男"
セシムはゴルゴ13に模造品を売ろうとするが、ゴルゴ13はすぐに見抜いた。
セシムは地下に案内した。そこにゴルゴ13が撃ったムハマドがやって来た。
ムハマドがゴルゴ13の左手と右足を撃ち左フックを放った。
Part6 死の砂漠
ゴルゴ13は砂漠に捨てられた。
Part7 養育資金
ズール村に帰ったルシアは父親のセシムを難詰する。
セシムは、ルシアに、ズール村の住人が盗掘で生計を立ててきた、と話した。
セシムがルシアを大学に進めたのは、新たな遺跡の発見の手助けをしてもらうためだった。
セシムは、大学の最新調査機材を奪ってないし、テロリストの真似などしない、と言い切った。
Part8 生きんとする者
砂漠に捨てられたゴルゴ13は、サソリを捕まえて食べ、生きるために必死だった。
Part9 "真実のイスラム"
アジャがズール村に現れた。
アジャ達"真実のイスラム"が遺跡を盗掘し最新機材を盗んだのだった。
アジャと指導者のジョセルが、秘宝の場所を教えろ、とズール村の人々に詰め寄る。
Part10 最後の最後まで
近づいてきたサバクキツネを殺して生肉を食べ生き血を吸うゴルゴ13は、杖を突いて、歩き始める。
Part11 占拠された村
ジョセルとアジャ達は、明朝、盗掘品の隠し場所に向かうことにした。
アジャはルシアを犯す。
Part12 秘宝を求めて
ジョセルとアジャ達、"真実のイスラム"の連中は、セシムやルシアらを連れて、秘宝を求めてギザに向かった。
見張りとして残ったのは足をゴルゴ13に撃たれたムハマドだった。
Part13 地獄からの男
村にゴルゴ13がやって来た。
ジョセフらの行った先を聞きだしたゴルゴ13は駱駝に乗って後を追った。
Part14 知恵と新機材
ジョセルがセシムに、どうやって遺跡を発見できるのか、ときいた。
ジョセルは、10年、20年に一度の豪雨でわかる、と答えた。
ルシアは、ジョセルらが奪った最新機材を使って地下を調査する。
Part15 地下に眠る財宝
夜になったら盗掘するつもりのジョセルらに、ルシアがダイナマイトで脅す。
ルシアからダイナマイトを奪ったジョセルら3人をゴルゴ13が殺した。
ズール村の面々が地下から出てくる。セシムの背後に銃を突きつけるアジャがいた。
セシムはルシアにダイナマイトでここを封印するよう、言った。
セシムは、絶対に他言しない村の掟を破ったからだ。
村人全員が地下から出ると、ルシアがゴルゴ13にお願い、と言って、ダイナマイトを投げた。
ゴルゴ13がダイナマイトを撃った。
大爆発が起こり、地下への入口が破壊された。
【感想】
ゴルゴ13は、ガイドのムハマドになぜわざわざ撃たれたのか、疑問だ。
別にムハマドに撃たれなくても、"真実のイスラム"に近づく手段はいくらでもあったと思う。
今回は、幸いにして、手や足を打たれたが、心臓や脳を撃たれた可能性があるし、砂漠に捨てられて死ぬ可能性がかなり高かったことを考えるともっとリスクの低い方法があったはずだ。
1997年にルクソールで合計62名が亡くなるテロ事件があった。
その事件を聞いた時にはとてもショックだった。私は1989年にルクソール神殿に行ったことがあったからだ。
どんな主義主張でも過激派は困った存在だ。
第367話 ゼロ・エミッション 排ガスゼロ(1997/09作品)
脚本協力:国分康一
ページ数:82ページ
依頼者:不明(石油メジャーまたはCIA)
ターゲット:水素エンジン搭載ニューモデル車
依頼金額:不明
殺害場所:フランス・シャンパーニュ地方
殺害人数:2人
殺害相手:水素エンジン開発者の一人乾信次郎と女カメラマンのクライトン
H:0人
スウェーデン・チルナ郊外、ラップランド地方の道端に隠れる女カメラマンが通り過ぎた車に向けてシャッターを切った。
その車が通った後には水が落ちていた。
Part1 サワダの顔色
ジャパン 東京の澤田自動車・本社ビルで、サワダ自動車のトップであるサワダ・ケイイチローが、テスト段階のニューモデル盗撮カメラマンのクライトンに小切手を渡す。
彼女が撮った車は、フランス国営会社"エミュー"が二ヶ月後に発表する最新モデルだった。
町工場の立石に立石が開発したエンジンを乗せたエミューの車が最終テストに合格した、と乾が知らせを持ってきた。
Part2 新型エンジン
澤田自動車のテストコースに、澤田がヘリコプターで突然視察のためにやって来た。
イギリスのロンドンで、女カメラマンのクライトンは、立石誠と乾信次郎が新型エンジンの開発にあたり、二年前に自主退社し、そのエンジンがエミューに採用されたことを調べていた。
新型エンジンの正体がわかった、というマイケルからの電話を受けたクライトンは、すぐに彼のもとに向かう。
澤田は新型車両に自身で運転する。
モーターを4輪各々に組み入れたホイール・イン・モーター方式のため、トランスミッション類が不要で軽量化が実現できていた。
バッテリーは、リチウムイオン電池だった。
最高速度は230km、ゼロヨン加速は13秒だ。
電気チャージは50分、走行距離は60k/h平均で200kmだった。製造コストは2000万円だった。
澤田は、立石誠と乾信次郎の名前を出した。
澤田は、吉原技術本部長の解任と取締役からの降格を、部下の西条に命じた。
Part3 MI6工作員のアルバイト
マイケルと会ったクライトンは、立石誠と乾信次郎のエンジンが水素エンジンであることを知った。
液体水素をそのまま使えば水素は爆発の危険性があるが、水素吸蔵合金を開発したことで、この合金はスポンジのように水素を吸収し、温めると水素を放出するのだ。
水素を1000分の1にして蓄えるのだ。水素を燃やすエンジンなので排出するのは"真水"だった。
マイケルはMI6に所属していた。クライトンはボーナスとしてマイケルに体を提供した。
Part4 訪れたサワダ
澤田自動車の社長・澤田が立石誠の町工場を訪ね、エミューとの契約を思い留まってほしい、と依頼した。
立石誠と乾信次郎はその申し出を断った。
澤田は、日本の自動車産業を守るために、あの男に連絡するように、と西条に言った。
Part5 自動車革命
フランス・パリ・エミュー本社ビルで、エミューのアンリ会長と白石誠、乾信次郎が会っていた。
アンリ会長は、全世界向け発表会を無事にアクシデントなく乗り切った場合、二人に発行株式の20%の上とと役員としての経営参画を約束していた。
Part6 宝の山
シャンパーニュ地方のエミュー自動車研究施設で、白石誠は、水素エンジン唯一の問題点がバックファイアだと乾信次郎に話していた。
気体水素を80気圧にして一気にシリンダー内に送り込むことでバックファイアを完全に封じ込めることに成功したのだ。
発行株式の20%の上とと役員としての経営参画の話を、乾信次郎は立石誠に事前に話していなかった。
Part7 断られた依頼
USAのニューヨークで、澤田がゴルゴ13に依頼したが、ゴルゴ13は断った。
イギリス・ロンドンで、MI6のマイケルは、クライトンに、プロのテロリストへエミューの水素エンジン搭載車開発計画阻止の依頼があった、と話した。
USAデトロイトの世界一の自動車メーカーWM(ワールド・モータース)で、澤田はWMのトップのリチャードソンに会っていた。
傍観者でいる、と言うリチャードソンに、ゴルゴ13を雇ったのではないか、と問い詰める澤田。
リチャードソンはとぼける。
クライトンは狙撃者がどこから狙うか、テスト・コースの地図を見ながら検討する。
エミュー社アンリ会長に、立石誠と乾信次郎の命が狙われている、という情報が入った。
開発が終わった以上二人を守る必要はない、だが車は守れ、とアンリ会長は言い切った。
Part8 ニューモデル発表会
エミュー社のニューモデル発表会が始まった。
走行距離は約1200km、最大出力280馬力、最高速度は260km/hだった。
運転席に乾信次郎が乗り込んだ。
ゴルゴ13が、ニューモデルをスコープに収めた。
車の底部にある水素吸収合金からシリンダーにつながる配管を狙うのだ。
ゴルゴ13が引き金を引いた。
大音響とともにニューモデルが爆発した。
ゴルゴ13の狙撃をカメラに収めようとしたクライトンはゴルゴ13によって射殺された。
Part9 立ち塞がるもの
ジャパンの東京にいる澤田のもとに、WMのリチャードソンが電話をかけてきて次のようなことを言った。
第二次世界大戦前に鉄道会社を買収し自動車社会を作ったのは、WMではなく石油会社、メジャーだった。
WMは既に10年前完全な水素エンジンを開発済だが、石油が枯渇するまであと半世紀、自動車会社に勝手なマネは許されない。
そして、ゼロ・エミッションは、石油が枯渇しない限りあり得ない、と断言した。
【感想】
子どもの頃に、石油はあと30年でなくなる、と言われていたが、あの頃から30年以上経過した今でも、石油はあと30年でなくなる、と言われつづけている。
あと数年でリニアモーターカーが走る、と言われていたが、いまだに走っていないのも含めて、この2つはあとxx年詐欺だと思っている。
ちなみに初代プリウスのプロトタイプは1995年11月で、発売されたのは1997年12月だ。
この作品を読んで、ガソリン車=>水素エンジン自動車という流れが主流で、ハイブリッド車(HV)=>電気自動車(EV)は、傍流になる、と私は思った。
現実には、2025年現在、EV車が主流になってきている。
EV車のバッテリーの廃棄が問題になってきているが、この後どうなるかはわからない。未来の車社会がどうなるか、楽しみだ。
本作品では、依頼者が誰かは明示されていない。
WMのリチャードソン会長の話から、おそらくは、石油会社(メジャー)だろう。
だが、水素エンジン車が開発されても、石油がメインであることは変わらないだろうから、メジャーが水素エンジン車を破壊するメリットがあるとは思えない。
ここはリチャードソンWM会長のように傍観でよかったのではないだろうか
増刊第52話 HAPPY・END(1997/08作品)
脚本協力:国分康一
ページ数:40ページ
依頼者:世界を股にかける破壊工作員"ゲーリー・ライトニング"を描く人気漫画家のサミュエル・スヴェンソン
ターゲット:世界を股にかける破壊工作員"ゲーリー・ライトニング"を描く人気漫画家のサミュエル・スヴェンソン
依頼金額:不明
殺害場所:アメリカ
殺害人数:0人
狙撃対象:世界を股にかける破壊工作員"ゲーリー・ライトニング"を描く人気漫画家のサミュエル・スヴェンソン
H:0人
世界を股にかける破壊工作員"ゲーリー・ライトニング"を描く人気漫画家のスヴェンソンは、エージェントのマークスと話していた。
マークスは、イタリア製の銃にしよう、と提言する。イタリアのガン・メーカーからのオファーだった。
スヴェンソンは皮肉を言い、もう"ゲーリー・ライトニング"を描くのはやめる、と言う。
スヴェンソンのもとには、10年間毎月欠かさず、"ゲーリー・ライトニング"様宛てのグリーグと署名するファンからの手紙が来ていた。
スヴェンソンはしばらく旅に出ることにした。
プールサイドで休んでいるスヴェンソンはゴルゴ13を見た。
スヴェンソンは、沖合のクルーザーで東部からやって来た不動産王が殺された事件の犯人がゴルゴ13だと確信した。
スヴェンソンは、ゴルゴ13とゴルフコースに出る。
場末のバーでグリーグが、"ゲーリー・ライトニング"が終わる、と聞いて、がっくりきていた。
年に一回のスヴェンソンと読者の交流会が行われていた。
アシスタントのパンサーはここまでしなくても、と言うが、プロデューサーのマークスは厳戒態勢を敷いていた。
スヴェンソンはセラミック入りのアーミーベストを着ていた。
マークスは安心して死ね、と言う。
スヴェンソンは、ゴルゴ13とのゴルフを思い出す。
スヴェンソンは"ゲーリー・ライトニング"を殺そうとしたが、彼は不死身で死なないし、トシさえとらない。
そこで、"ゲーリー・ライトニング"に自分を殺させることを考えた。
"ゲーリー・ライトニング"は、けっして顔は狙わない。必ず心臓を撃ち抜く。それが"ハートブレイカー"の異名をとるゆえんだった。
スヴェンソンがスピーチを始めた。グリーグが拳銃を握りしめた。
ゴルゴ13がスヴェンソンを撃った。
グリーグもスヴェンソンを撃った。
防弾ベストを着ていたスヴェンソンだったが死亡した。
一発目のごく至近距離に二発目が撃ち込まれ、一発目の衝撃でセラミックが割れてしまい次弾を防ぎきれなかったのだ。
グリーグは、"ゲーリー・ライトニング"を終わらせる権利は誰にもない、と動機を語った。
プロデューサーのマークスは計画ではうまくいくはずだった、と嘆く。
アシスタントのパンサーは、これからどうすればいいのか、と頭を抱える。
マークスは、たった今からお前がサミュエル・スヴェンソンになれ、と言う。
【感想】
サミュエル・スヴェンソンと"ゲーリー・ライトニング"とパンサーの関係が、さいとう・たかを氏と、『ゴルゴ13』とさいとうプロの関係に重なる作品だ。
不死身のスーパーマン"ゲーリー・ライトニング"を描き続けるストレスはわからないでもないが、だからといって、自らを撃たせてしまうのは、いかがなものだろう。
少し休載してまた描けばよかったのに、残念な結果だ。
さいとう・たかを氏は、こんなバカなことはせず、描き続けたので、我々ファンは、氏が亡くなった後も、こうして作品を楽しむことができる。
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