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諸星大二郎『アリスとシェエラザード』小学館(2022/04/04)

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行方不明の人を探すのが専門の霊媒アリス・ミランダと助手でファーストネームで呼ばれることが大嫌いなシェエラザード・ホブソンが活躍する。

19世紀末のイギリスを舞台にした怪奇事件を扱った物語。

手の綺麗な女性を探すように依頼したドクター・マロー。なぜ手の綺麗な女性を探すのかという謎解きが面白い「ファーストネームで呼ばないで」(「手を愛する男」改題)

真犯人を突き止めるアリスとシェエラザード。大事にしてくれた女性を殺され、殺人の疑いをかけられ人形が解決の鍵を握る「プリマの復讐」(「プリマの嘆き」改題)

眼球をえぐられた被害者の視点で犯人を追う「眼球泥棒」

マリー・セレスト号事件を扱った「海から来た男」にはコナン・ドイルが登場する。

古城に出る幽霊について調査する「首を探す幽霊」

「首を探す幽霊」の続きで古城に出る幽霊の話の続きの「紅玉の首飾りの女」

神経質でいつも怒っている母親が嫌いな少年が椅子になってしまう「椅子になった男」

女性が自転車に乗るのが御法度な時代に自転車に乗ったために脚をなくしてしまった女性が登場する「スピード大好き!」

優秀な霊媒のアリス。戦いその他のアクションができるシェエラザード。女性が虐げられていた時代に、二人ともキモが座っていて痛快だ。

どの物語も夢に出てきてほしくない奇妙で不思議な物語だが、一話完結で面白い。