haruichiban0707の読書&視聴のおと

読書メモや映画やテレビ番組視聴メモです

『草燃える』総集編を見てみた

 

U-NextでNHK大河ドラマ『草燃える』(総集編)を見た。

 

『鎌倉殿の13人』が終わり、子どもの頃に見た『草燃える』と比較してみたかったからだ。『草燃える』をリアルタイムで見ていたときは、源平合戦が終わり、御家人同士の戦いが始まるとよく理解できなかった。

大人になって見るとどうだろうか?

 

どちらも『吾妻鏡』がベースだから、ストーリーに大きな違いはない。『草燃える』では、滝田栄演じる架空の人物、伊東祐之が、義時の親友から最後は琵琶法師になる。

源頼朝は、私の中では石坂浩二がベストだと思う。何といっても『伝源頼朝像』に顔が似ている。

北条政子は、やはり岩下志麻がベストだと思う。小池栄子も頑張っていたが、肝の据わった迫力が違う。小池栄子は優しすぎる。

 

悪に染まった後の北条義時松平健の方が迫力ある。前半生の少し真面目なのんびりした次男坊という雰囲気は小栗旬だなぁ。

 

三浦義村はどちらの作品でも何を考えているかよくわからない策士ぶりがよく演じられている。

 

『鎌倉殿の13人』はストーリー展開が、わかりやすい。御家人を滅ぼすまでに、何回かに分けてストーリーを盛り上げて描いているからだ。『鎌倉殿の13人』なら子どもの私も理解できたと思う。

 

大河ドラマは戦国時代か明治維新が中心になりがちだが、10年程度の間に、同じ時代を繰り返し放送したらいいと思う。そうすることで、視聴者が自身の成長も感じることができる。

 

 

 

NHK『NHKスペシャル"中流危機"を越えて』「第1回 企業依存を抜け出せるか」(2022/09/18)

NHKスペシャル『"中流危機"を越えて』「第1回 企業依存を抜け出せるか」(2022/09/18)を見た。

 

下のグラフで日本人全体の所得の中央値が減少した、とのことだ。

団塊の世代が引退した影響ではないか?」と思った。
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その後で下のグラフを見ると、日本人の大卒正社員の生涯賃金が低下したことがわかる。

団塊の世代引退だけが原因ではないことがよくわかる。
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年功序列、生涯雇用のいわゆる「日本型雇用」(戦後の高度成長期の一時期だけだが)が成り立たなくなったことは確かだ。

 

労働者側はより自分の希望に沿った会社に移りながら収入を上げていく働き方が必要なのだろうなぁ・・・。

田河水泡『のらくろ軍曹』講談社(1984/11/24)

オリジナルは昭和9年(1934)12月発行
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雪合戦や象との戦い。

飛行機の操縦が得意なのらくろ

忠臣蔵

相撲大会では強いが銃剣は弱いのらくろの部隊。

炊事係や酒保をすると全部食べてしまうドジなのらくろ

 

のんびりしているがいざという時には活躍するのらくろの物語だ。

田河水泡『のらくろ伍長』講談社(1984/11/24)

 

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もともとは昭和8年(1933)12月発行

 

ゴリラとの戦争では猛犬連隊は大苦戦。連隊長も捕虜となる。

のらくろは大活躍をしてゴリラ軍に勝利し勲章をもらう。

軍旗を制定したり水泳演習や剣道対抗試合で活躍し軍曹に昇進する。

 

のんびりしていて、とぼけていて、ほのぼのしていていい。

田河水泡『のらくろ上等兵』講談社(1984/11/24)


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もともとは昭和7(1932)年12月発行

 

入営し斥候になり、飛行機を作ったり、猿の国や海賊と戦い、二等兵から伍長に昇進するまで。

 

入営や斥候という言葉はこの漫画で知ったものだ。

昔は学校の図書室や町の図書館にもあったが今はどうなのだろう?

 

戦争中は「こんなくだらない漫画ごときに大事な紙を供給できない。」と言われ、戦後は「戦争を賛美した」と批判された漫画だ。

 

漫画史に残る古典的名作だから残していってほしい作品だ。

燃えろ!新日本プロレス vol.18 黄金期の幕開け、82年元旦決戦を見たか!?


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1982年1月1日の試合5試合と1月28日の試合。

原点回帰、ストロング・スタイルの神髄を見せるというテーマの元旦決戦だ。

 

【1】藤原喜明 vs カール・ゴッチ 1982/01/01 後楽園ホール

当時58歳のカール・ゴッチと全盛期に近い藤原喜明の道場のスパーリングをそのままリング上で披露したような試合だった。

58歳とは思えないカール・ゴッチのコンディションの良さが光る。

フィニッシュのジャーマン・スープレックス・ホールドのブリッジは素晴らしい。

 

【2】長州力 vs アニマル浜口 1982/01/01 後楽園ホール

リキ・ラリアットを初披露した試合。

前半のグラウンドの攻防は見応えがある。

リキ・ラリアットは、将来、長州力の決め技になるような迫力も威力もなかった。

アニマル浜口は一応倒れたが、ラリアットの威力で倒れたというより、倒れてあげた、という感じだった。

打ち込んだ長州力の方が肘を痛そうにしていた。

この試合では、二人の間に相通ずるものがあったのだろう。好試合だった。

 

【3】タイガーマスク vs ダイナマイト・キッド 1982/01/01 後楽園ホール

タイガーマスクは足首の剥離骨折から復帰第一戦でいきなりのタイトルマッチだ。

足首の痛さは見えないが、試合を離れていたために試合勘が落ちている感じがする。

ダイナマイト・キッドはいつものように激しい攻撃だ。

返し技での決着。

 

【4】ボブ・バックランド vs 藤波辰巳 1982/01/01 後楽園ホール

バックランドのWWFヘビー級のベルトにヘビー級転向直後の藤波辰巳が挑戦した試合だ。うまく噛み合ったいい試合だった。それだけにラストが残念。

ローリング・クラッチ・ホールドを返そうとした藤波の両肩がついての3カウント。

勝者のバックランドが納得せず延長を要求し、ベルトを巻きたがらないという珍しい試合だった。

 

【5】アントニオ猪木 vs ローラン・ボック 1982/01/01 後楽園ホール

ヨーロッパ風に5分1ラウンドの戦いだ。

ローラン・ボックは大きな体格に組んだときのパワーが凄い。さすがは欧州の帝王という感じだ。猪木の組技には全くつき合わない。

じれた猪木がローキックを放ち、不利な状況を打開した。

これが最後の来日になったボックだが、もっと二人の戦いを見たかった。

 

【6】アントニオ猪木 vs アブドーラ・ザ・ブッチャー 1982/01/28 東京体育館

前年の1981年にブッチャーを引き抜いた新日本プロレスだが、ブッチャーを活かせず、猪木とのシングルマッチはこれが初。

ブッチャーのセコンドのバッドニュース・アレンの乱入で猪木の反則勝ち。

ブッチャーのファイトと猪木のファイトはやはり噛み合わないとあらためて思った。

磯田道史『日本史を暴く』中公新書 (2022/11/25)



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『読売新聞』連載「古今をちこち」2017年9月から2022年9月までを収録したものだ。

新聞の連載なのでとても読みやすい。

「信長は「地球は球体」をひろめた」織田信長が地球儀を持っていたのは知っていたがそれを使って子ども達にも見せていたとは驚きだ。

「水攻めを許した毛利の事情」毛利氏は裏切り者続出でとても豊臣秀吉とその背後にいる織田信長と戦える状況になかったのは驚いた。

「カブトムシの日本史」カブトムシが毒のある昆虫だと昔は認識されていたのは驚いた。そのため人気がなかったそうだ。

「日本人チョンマゲのやめ方」は小学生の疑問から始まったそうだ。月代を伸ばしてから髷を切ったのか。髷を切ってから髪の毛が伸びるのを待ったのか。小学生の豊かな発想に驚いた。

忍者の苦闘の話や災害の話など、本書に収録された歴史エッセイはどれも面白かった。