
第610話『覚悟がすべて』 (2021/08作品)
脚本協力:氷室勲
ページ数:140ページ
依頼者:英国国家主義者の主柱ウェンライト
ターゲット:英国国家主義者の主柱ウェンライトとその後継者ホイットニー
依頼金額:不明
殺害場所:政治懇談会会場のスコットランド・エディンバラ、バードルフホテル
殺害人数:2人
殺害相手:英国国家主義者の主柱ウェンライトと後継者ホイットニー
H:1人(スコットランド独立派で、ゴルゴ13に兄リチャード・エドモンズを殺された、ビアンカことアリシア・エドモンズ)
スコットランド王国は843年に成立した。
1536年イングランド王国とウェールズ公国が合同した。
1707年イングランドとスコットランドが合同してグレートブリテン王国になった。
1800年グレートブリテン王国とアイルランド王国が合同し1801年グレートブリテンおよびアイルランド連合王国が成立した。
1922年アイルランド自由国が離脱し現在のグレートブリテンおよび北アイルランド連合王国となった。
Part1 独立派の決意
2020年1月29日中米バハマの首都、ナッソーで、イギリスのEU離脱のニュースを見るシェーン・コナリーは、スコットランドは英国を離脱して独立して再びEU加盟を目指すべきだと思っていた。
シェーン・コナリーと会話する女の兄リチャード・エドモンズは2019年11月にゴルゴ13によって殺された。
依頼したのは英国の国家主義者たちで、第596話『死者の手』で描かれた。
Part2 国家主義の重鎮
2020年5月6日英国・ロンドン郊外ウェンライト家で、国家主義者グループのリーダー・ウェンライトはNo2のホイットニーが保守党の議員らとの会食の時間だと言った。
ウェンライトの妻ナディアは夫に背広を着せる。
ウェンライトの運転手は今日から交代になっており、新しい運転手はゴードンという名前だった。
Part3 会合
ウェンライトら保守党の議員達はEUからの離脱を喜んでいた。
TPP(環太平洋パートナーシップ協定)参加をちらつかせながらEUとのFTA(自由貿易協定)を結ぼうとする。
2021年5月6日のスコットランド議会総選挙では、スコットランド独立を標榜するSNP(スコットランド民族党)を阻止する構えだった。
Part4 ビアンカ
ウェンライトとホイットニーはいつものクラブに向かった。
そこには新しい女ビアンカがいた。
Part5 調査と分析
EU離脱時にイギリスは北アイルランドだけはEU圏に残留させた。
そのためアイルランドからフランスへの物流が、従来はウェールズを経由していたのが、海を経由することとなった。
そのせいでウェールズの経済が深刻な状況になってしまった。
その影響でウェールズも独立をとなえる勢力が台頭していた。
ウェンライトはいつものクラブに向かった。
Part6 接近
ビアンカはビートルズやチェコ・スロバキアやサッカー・チームやソ連やユーゴスラビアを例にあげ、イギリスの4か国が分離してもいいではないか、とウェンライトに言う。
ウェンライトはビアンカを連れてホテルに向かう。
ホイットニーはビアンカがスコットランド出身であることから心配する。
Part7 合意の上で
ウェンライトとビアンカは合意の上で寝た。
ウェンライトはビアンカに愛人になってほしい、と言うがビアンカは保留する。
Part8 明かされる真実
テレビ番組でウェンライトはスコットランドが独立したとしてもやっていけない、と発言する。
国家主義の頂点に立つウェンライトは、今までなら仮定の話でも独立については口にしなかったのに・・・。
ホイットニーは驚く。
ウェンライトはビアンカと一緒のベッドにいる。
ビアンカは自分の本名がアリシア・エドモンズで、リチャード・エドモンズの妹だと名乗った。
そして、兄の無念を晴らし遺志を継ぐためにウェンライトの前に現れ、ウェンライトがスコットランドや他地域の独立を容認するなら、兄と私の勝ちだと言った。
Part9 依頼
中米バハマの首都、ナッソーで、俳優シェーン・コナリーはゴルゴ13と会った。
シェーン・コナリーはスコットランド独立派だ。ウェンライト殺しを依頼した。
しかしゴルゴ13は断った。
それから1か月後、シェーン・コナリーが死んだ。90歳だった。
英国の統一地方選挙を一週間後に控えた2021年4月29日・・・
Part10 G、現地(スコットランド)へ
スコットランド・エディンバラ国際空港にゴルゴ13が降り立ちマクレガーホテル1313号室に入った。
Part11 選挙
2021年5月6日の選挙で、スコットランドでは、独立賛成派のSNPは単独過半数に1足りなかったが、独立賛成派が過半数を得た。
ゴルゴ13は、そのニュースを見て「依頼発動・・・」と言った。
Part12 企みと裏切り
スコットランド・エディンバラ、バードルフホテルにウェンライトとホイットニーがやって来た。
ホイットニーはマクレガーホテルの1313号室にゴルゴ13を訪ねた。
彼はかつてリチャード・エドモンズ暗殺をゴルゴ13に依頼した。
ホイットニーは、ビアンカによって腑抜けになったウェンライト殺しを依頼したが、ゴルゴ13は断った。
ホイットニーは、シェーン・コナリーかスターレン首相が依頼したのかもしれない、と推測する。
費用がかからないこととウェンライト亡き後自分がリーダーになることを考えてほくそ笑む。
Part13 遭遇
ゴルゴ13がバーで飲んでいるとビアンカがやって来て二人は寝る。
ゴルゴ13にビアンカは自分がリチャード・エドモンズの妹だと話す。
ゴルゴ13は心の中で「・・・この女は、リチャード・エドモンズの妹だったか・・・」とつぶやく。
Part14 準備
ゴルゴ13は政治懇談会の会場近くに向かう。
Part15 懇談会
スコットランド首相公邸からスコットランド首相・SNP(スコットランド民族党)党首ニコル・スターレンも政治懇談会会場に向かう。
ホイットニーは今回の政治懇談会のスピーチ原稿をウェンライトから見せてもらっていなかった。
ゴルゴ13はM16を組み立て政治懇談会会場をスコープで狙う。
ウェンライトのスピーチが始まった。
ビートルズを例えに出して、「英国は解体すべき・・・」と言ったときゴルゴ13の銃弾がウェンライトのこめかみを撃ち抜いた。
ビアンカは死んだウェンライトのもとで、スコットランド人の思いに寄り添ってくれた、と思った。
Part16 告別式
SNP(スコットランド民族党)党首ニコル・スターレンは、ウェンライトの葬儀で、今の英国の枠組みを頑なに維持するだけでは未来がなくハムレットのように変容しなければいけない、と思った。
ビアンカは、ウェンライトがエリザベス女王やジョンソン首相よりも高い目標で英国の未来を考えていて、天国でシェーン・コナリーや兄とウェンライトが和解するだろうと思った。
ホイットニーは組織を継ぐのは自分だと思った。
Part17 顛末と真相
ホイットニーが国家主義グループのリーダーの席に座ったとき、ゴルゴ13の銃弾が彼を貫いた。
2020年9月、ウェンライトは内戦を防ぐために自分の狙撃とホイットニーが硬直化した主張を継続したらホイットニーも射殺するよう、依頼したのだった。
【感想】
イギリスの複雑な歴史が学べる作品だ。
兄を殺されたビアンカが敵であるウェンライトやゴルゴ13を殺そうとするのかと思ったが、冷静だったのは意外な展開だった。
ウェンライトが内戦を防ぐために自分自身の狙撃を依頼するのも意外な展開だった。
複雑な政治情勢や歴史的背景を語る場面が多く文字数の多い作品だ。
本編に登場するシェーン・コナリーは、007を演じたショーン・コネリーだろう。
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