haruichibanの読書&視聴のおと

読書メモや映画やテレビ番組視聴メモです

新谷かおる『銀色の照星』朝日ソノラマ(1979/12/15)


f:id:Haruichiban0707:20220425213150j:image


f:id:Haruichiban0707:20220425213236j:image

新谷かおるアメリカの警察官達を主人公に描いた短編集だ。

 

愛銃がマグナムの新人警官が少女を助けてヒーローになる『マグナム・ルーキー』

田舎から大都会に出てきた彼女を追ってきた男が変わってしまった彼女を撃ち殺す『コンクリート・カーニバル』

母娘がコンビを組む『アマゾン・ストリート』

霧の中に浮かぶ血まみれのナイフを持った女の謎を解く『ゴースト・リバー・サイド』

蝋人形が燈台の光によって霧の中に浮かんだ映像ということで解決した。しかし、謎が残った。目撃者は皆、血まみれのジャックナイフを見ていたのだが、蝋人形は血がついていない小型ナイフを持っているのだった。

『ジャッキー・レクイエム』は、警察官がおのれの責務と正義感に神経が圧迫されちょっとしたことでも許せなくなるワイアット・アープ症候群。これにかかると検挙率が高くなるが長生きできなくなる・・・。少し悲しい物語だ。

キャンプ場に銀行強盗が侵入する。銀行強盗とマックがリボルバーとオートマティックで勝負する『早撃ちマック』

一発目を撃つには不利なオートマティックだが、恋人からもらった蹄鉄のお守りを使って装弾したマックが勝つ。このトリックは考えつかなかった。

引退間際の目がほとんど見えない警官ジョニーが目が見えないがゆえに音や雰囲気に敏感で大停電の中でも見事に任務を完遂する『グラス・マンハッタン』

任務を終え引退してフロリダに行く夢を持ったジョニーだが・・・。ラストが悲しすぎる。

ローラー・スケートを使って不良達を更正させる『シルバー・スター・チルドレン』

 

どの話も意外性があり面白い。