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さいとう・たかを『ゴルゴ13 81 すべて人民のもの』(リイド社)(1992/01/06)

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第262話 すべて人民のもの(1988/05作品)

脚本協力:ミハイル・L・ゴーツ
ページ数:89ページ
依頼者:人権擁護委員会ウィルソン
ターゲット:売春組織のボスであるフランク・ボネ
依頼金額:ロックフェラー・グループ、日本貿易財団、国連人権擁護委員会の基金を運用した100万ドル
殺害場所:
  1)セント・トーマス島のフランク・ボネのアジト
  2)セント・トーマス島の海岸
  3)セント・トーマス島の会場
殺害人数:
  1)2人
  2)8人
  3)4人
殺害相手:
  1)フランク・ボネの手下サムとリッキー
  2)フランク・ボネの手下ウィリー達
  3)売春組織のボスであるフランク・ボネと手下のマックと娘のアンジー(アンジェラ)とパイロット
H:1人(フランク・ボネの娘アンジー(アンジェラ))

 

 カリブ海、セント・トーマス島で、一人の女ドミが走って逃げるが、3人の男達に捕まった。
 そこへゴルゴ13が現れた。
 ゴルゴ13が「通行のじゃまだ・・・よそへ行ってやれ!・・・」と言う。
 そして、一人を手刀打ちで気絶させ、一人が放った毒蛇の首をナイフで斬った。
 その間にドミは逃走した。
 
Part1 二十世紀の奴隷船
 ロムロが説明していた。
 スイスのジュネーブでパリの朝刊紙『ル・マタン』特派記者ロジュ・モールズ氏のスクープで、セント・トーマス島の港に残った貨物船のコンテナ中に少女60人が詰め込まれており、その中の28人が既に死亡していた。
 少女達は全員、英領ドミニカ島出身だった。
 セント・トーマス島は、カリブ海への主要な入口でパナマ運河への海路でもあるので、1917年にアメリカが戦略上の理由で2500万ドルで買収した。
 セント・トーマス島の売春組織に頼まれ、ドミニカ島の少女を集めて運び出していたのだ。
 組織のボスはフランク・ボネだ。1948年、アルジェリアでフランス外人部隊に入隊したとき、フランク・ボネと名乗り、57年に、妻を殺害して、63年までモロッコで服役、66年に傷害、74年に麻薬密売と殺人教唆の罪で逮捕されたが、保釈中に逃亡し現在に至っている。
 テイラー特別捜査官は、9月に取り締まりを実施したが、手入れを事前に察知した者達が、逃げ込んだため、数人の経営者だけしか逮捕できなかった、と話した。
 イギリスもフランク・ボネ逮捕に特捜隊を4度送ったが、結果はアメリカと同じだった。
 
Part2 ウィルソン女史の断
 ウィルソン女史は、毒をもって毒を制す、ために、あるプロフェッショナルに依頼した、と話した。
 
Part3 ボネの売春宿
 フランク・ボネの売春宿へやってきたゴルゴ13は、フランク・ボネの娘アンジーとSMプレイをして、女を抱く。

 

Part4 連れ去られた"男"
 ゴルゴ13は、制服警官に変装したフランク・ボネの手下によって連れ去られた。
 
Part5 夜の港
 ゴルゴ13は、フランク・ボネのアジトに連れて行かれた。
 「・・・ふしぎな所に、警察があるんだな・・・」とジョークを言うゴルゴ13。
 セント・トーマス島に飛行艇が着水した。
 
Part6 男の正体
 ゴルゴ13は笞打ちの拷問を受ける。
 飛行艇からフランク・ボネが降りて来た。
 フランク・ボネが欲しがっていた男が見つかった、とアンジーがフランク・ボネに言う。
 その男は、サムとリッキーが連れて行った。
 マックが出した写真に写ったその男とは、ゴルゴ13だった。
 フランク・ボネを殺すために国連機関が100万ドルでゴルゴ13を買ったのだ。
 アンジーは悔しがって、ペニスを切り落とす、と言う。
 ゴルゴ13はネック・シザースで拷問していた男の首を折った。
 ドミがゴルゴ13を救出した。そこへもう一人の男が戻ってきたが、ゴルゴ13が射殺した。
 ゴルゴ13とドミは車で脱出した。
 
Part7 教会の見える丘
 アジトについたフランク・ボネ達は、サムとリッキーが殺されていることを発見した。
 ドミの本名はドミニク・ベルナルディーノと言った。
 ゴルゴ13は、ドミを教会に置き去りにした。
 
Part8 爆破された小屋
 ゴルゴ13はフランク・ボネの飛行艇を双眼鏡で見ていた。
 ゴルゴ13を発見したフランク・ボネの手下達が、ゴルゴ13が奪った車を発見し包囲した。
 しかし、彼らの背後にゴルゴ13が現れ、機関銃で抹殺した。
 
Part9 気づいた"罠(トラップ)"
 フランク・ボネはゴルゴ13を見失っていた。ウィリー達とも連絡がとれなくなっていた。
 ゴルゴ13がリッキー達に捕まったのは、フランク・ボネを呼び出すための罠だった、とフランク・ボネは気づいた。
 そして飛行艇でセント・トーマス島を離れることにした。
 
Part10 飛びたった水上機
 フランク・ボネとアンジーとマックらが乗った飛行艇が水上を滑走する。
 その前にカヌーが一隻いた。その中にはゴルゴ13が乗っていた。
 M16を構えたゴルゴ13は、飛行艇のフロートに付けた爆弾を狙撃し飛行艇は大爆発してバラバラになった。
 
Part11 神の前で・・・
 神父とフランスの記者であるロジュ・モールズ氏が、ドミからいきさつを聞き出そうとするが、彼女は、すんでしまったことだからいいのだ、と話す。

 

【感想】
 2025年の大河ドラマ『べらぼう』でも描かれているが、売春組織とそこに連れてこられる女性の問題は、洋の東西を問わず時代を問わず、ずっと続いている問題だ。
 ゴルゴ13のSMプレイが見どころの作品だ。
 

 

第263話 悪魔の島影(1988/05作品)

脚本協力:K・元美津
ページ数:84ページ
依頼者:PAC(パン・アフリカニスト会議)の隊長のアガテと情報部のシーラ
ターゲット:PACの裏切者ロニ・オバンゴ
依頼金額:80万ドル
殺害場所:南アフリカ共和国 ロベン監獄島
殺害人数:2人
殺害相手:ロベン監獄島の看守長クルーガーとPACの裏切者ロニ・オバンゴ
H:1人(PAC(パン・アフリカニスト会議)の情報部のシーラ)

 

 南アフリカ共和国ケープタウンの沖合の小さな島g刑務所ロベン島だ。
 そこにゴルゴ13が連行された。
 
Part1 監獄島の新入り
 刑務所の所長レーマンがトーゴ・ロドリゲス38歳フィリピンダバオ市出身漁船員(ゴルゴ13)を尋問している。
 罪状は、アンチ・アパルトヘイト(反人種隔離政策)デモに参加中、取締中の白人警官を殴打、致傷させた。
 そしてC棟に収監された。
 看守長クルーガーが、ゴルゴ13に、3つの生活訓を守れ、と言った。
 1つ争いを起こすな、2つたとえ表情でも反抗的な態度をとるな、3つ脱獄は不可能と思え、だった。
 
Part2 囚人たちのいらだち
 ゴルゴ13は、ボンバという黒人にしこたま殴られた。
 刑務所所長のレーマンと看守長クルーガーは、その光景を見ていた。
 
Part3 招待された動物学者
 ゴルゴ13は、タンザニア南部国境付近で隊長のアガテと情報部のシーラと会った時を回想する。
 
Part4 裏切者オバンゴ
 シーラは標的がロニ・オバンゴだと言った。
 ロニ・オバンゴは、かつてはPAC(パン・アフリカニスト会議)の同士だったが、オバンゴの裏切りによってPACは弾圧され崩壊した。
 PACは、オバンゴ抹殺のために2度刺客を送ったが、通称BOSS(ビューロー・オブ・ステート・セキュレタリー)と呼ばれる特別秘密警察によって阻まれた。
 オバンゴは身の危険を知り、ロベン島に逃げ込んだ。
 そんなオバンゴを抹殺してほしいのが依頼だった。報酬は80万ドルだった。
 ゴルゴ13は引き受けた。
 タンザニア・南部のリンデイで、ゴルゴ13はシーラを抱いた。
 
Part5 A棟にいる標的
 ゴルゴ13は、同室の男に、ロニ・オバンゴの居場所を聞いた。ロニ・オバンゴはA棟にいることがわかった。
 
Part6 看守長のマークした男
 看守長のクルーガーは、BOSS(南アフリカ秘密警察)に身元を照会中だ、とゴルゴ13に言った。
 
Part7 オー・ピティ
 作業中の服役者達が、"オー・ピティ"という歌を歌い始めた。その歌は、歌うことが禁じられている歌だった。
 止めようとした看守に反攻したポニーが撃ち殺された。
 
Part8 真実の血清
 所長のレーマンにクルーガーは、ゴルゴ13がポニー射殺の時眉ひとつ動かさなかったので、怪しい、と言った。
 レーマン署長は、トーゴ・ロドリゲスが2年前に事故死していると、いう公安局からの情報を話した。
 クルーガーは、自白剤を使ってゴルゴ13を尋問しようとする。
 
Part9 高熱のトーゴ
 ゴルゴ13は身体の傷に貼った何かを口にした。
 ゴルゴ13は高熱を出した。
 
Part10 うわ言から出た名
 ゴルゴ13は医務室に運ばれた。うわ言でロニ・オバンゴの名前を出した。
 
Part11 救急ヘリ到着
 ロニ・オバンゴが呼ばれ、ゴルゴ13の顔を見せた。
 ロニ・オバンゴはゴルゴ13の顔を知らなかった。自分を狙った殺し屋かもしれない、と言ったが、クルーガーは脱出できないロベン島にやって来る仕事を受ける殺し屋がいるはずがない、と言った。
 救急ヘリがロベン島に到着した。
 
Part12 追いすがる者
 病気のゴルゴ13を救急ヘリに乗せようと運ぶ途中、ゴルゴ13がむくっと起き上がり、看守から拳銃を奪い、ロニ・オバンゴを人質にして、ヘリに乗りこもうとした。
 クルーガー看守長が拳銃を抜こうとするとゴルゴ13がクルーガーを射殺した。
 そこへゴルゴ13と同房のマサンガが、自分も連れて行ってくれ、と駆け寄るが、無情にもヘリコプターは上昇した。
 マサンガは射殺された。
 
Part13 空中の処刑
 ゴルゴ13は、ロニ・オバンゴを突き落とし、眉間を撃ち抜いた。
 

【感想】
 ゴルゴ13は、第164話『ロベン監獄島』でも、ロベン監獄島に潜入し脱獄した。
 その時の教訓がロベン監獄島では生きていなかったのだろうか?
 絶対脱出不可能な監獄島からどうやって脱出するのか気になる作品だ。
 しかし、さすがに南アフリカ共和国政府や看守達ももバカではないだろうから、ゴルゴ13が潜入するのは難しいと思う。
 その点だけは、リアリティーがなさすぎるのが残念だ。
 ロベン監獄島のような架空の監獄島が他にあることにした方がよかったと思う。

 

 

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