第593話『AIメティス』 (2019/09作品)
脚本協力:テーラー平良
ページ数:106ページ
依頼者:
1)なし
2)15年前 不明
3)なし
ターゲット:
1)なし
2)武器商人フリッツ・フォルカーの父親と傭兵達
3)なし
依頼金額:不明
殺害場所:
1)ニューヨーク
2)地中海の島
3)ニューヨーク タイムズスクエア
殺害人数:
1)2人
2)22人
3)1人
殺害相手:
1)ニューヨーク市警の制服警官
2)武器商人フリッツ・フォルカーの父親と傭兵達
3)AIメティスの開発者フリッツ・フォルカー
H:0人
ドイツのブランデンブルク門で、ナイフ使いの男が襲われていた。相手に自慢のナイフがかすりもしない。相手は「メティスによって、全て読まれているのさ。」とほくそ笑む。ナイフ使いの男は自分のナイフで殺された。
Part1 殺し屋狩り
ニューヨークで、CIAの男が、殺し屋がそれぞれの得意な方法で殺されている、とゴルゴ13に話す。
Part2 行動解析
翌日、ゴルゴ13が前日会ったその男は殺された。地下鉄に乗っているゴルゴ13は、メティス社のAI眼鏡をかけた駅員が話しているのを聞いた。そのおかげで、電車内で危険な行動を取る可能性があるから鞄の中を調べるように、とか、飛びこみを事前に察知して止めたのだった。
Part3 熟練の読み
大学教授で数学界から表彰されたシゲル・サクがホテルに泊まる。ゴルゴ13がその近くにいたが、ホテルの従業員がメティス社のAI眼鏡でゴルゴ13に気づいた。警察官にもAI眼鏡が支給されており、ゴルゴ13を追跡したが、ゴルゴ13によって返り討ちに遭った。ゴルゴ13は死んだ警察官のAI眼鏡を覗きこみ、破壊した。
Part4 血塗られた一族
フリッツ・フォルカーという男が、AIメティスを開発していた。血の繋がっていない姉を抱いた。フリッツは、父親が黒の覆面男に殺されたのだった。
Part5 地獄の使者
15年前、地中海の島に住んでいたフリッツと父親だった。フォルカー家は代々武器商人で、自分が狙われていると知って、傭兵達を集めて防備を固めた。
Part6 Gの記憶
黒覆面で黒装束のゴルゴ13が、島に降りて来て、傭兵達を皆殺しにしていった。塔に突入し、フリッツの父親を殺した。
Part7 歪(ゆが)んだ美学
フリッツは父を殺した相手であるゴルゴ13に感動を覚えたのだ。フリッツはいずれゴルゴ13と戦うつもりだった。フリッツの姉は、殺人を美と勘違いしているフリッツが開発したAIが世界に広まると大変なことになる・・・と懸念する。
Part8 天才に見えるもの
ゴルゴ13は、ホワイト・ハッカーのショーン・鍛冶屋に会って、AIメティスの眼鏡について、情報を得て、自分の情報を消せ、と命じた。ショーン・鍛冶屋は、フリッツ・フォルカーの経歴を話した。彼は、スポーツ万能でプログラミングもショーン・鍛冶屋とトップを分け合った天才で、イケメンだった。ショーン・鍛冶屋が好きだった女性の弟だった。
Part9 創造と判別
ショーン・鍛冶屋の元に、レベッカが現れた。彼女はフリッツの姉だった。
ペンタゴンでは、フリッツが開発したAIメティスを使うかどうかで議論していた。今回の標的はファラジ・ハザだった。
メティスは、創造器(ジェネレーター)が様々な状況を作り出し、それを判別器(ディスクリミネーター)が判別し偽物と判別したら何回でも直させて現実と同じように作り上げているのだ。
Part10 神からの啓示
シリアでフリッツと彼が率いる部隊がファラジ・ハザ抹殺のために突入しようとしていた。メティスが作戦を指示する。
Part11 作戦開始
メティスの指示通りに作戦を実施し、ファラジ・ハザを抹殺した。
Part12 AI論争
ニューヨークのABCテレビで、フリッツ・フォルカーがと佐久滋が出演していた。人間がやがてAIの奴隷になるのではないか、という質問に、フリッツは、AIが手に入れたのはまだ目と耳だ、と答えた。これからの社会に必要な人間について質問が出たが、佐久滋は、AIの言うとおりに作業ができる人間が選ばれ、人間はAIの奴隷になるかもしれない、と答えた。フリッツ・フォルカーはAIに従うことは悪ではない、と反論した。佐久滋は、「人が本当にやらなければならない事は、AIの力で完璧な勝利を得る事ではない。間違いながらも自らの学ぶ力を育てる事、だ。」と答えた。そして誰かからもらった答えでは、真の力も想像力も育たず、身の破滅にもなりかねない、と言った。
Part13 完全情報ゲーム
ショーン・鍛冶屋は、ゴルゴ13にレベッカから聞いた情報を伝えた。完全情報ゲームではAIは無敵だが、麻雀やポーカーなどの不完全情報ゲームならまだ人間がAIに勝てる可能性がある、とショーン・鍛冶屋は言った。また、将棋でも序盤は勝敗の計算ができないことを利用して奇襲とも嵌め手とも言える戦法で人間がAIに勝った例をゴルゴ13に話した。
ゴルゴ13は、ショーン・鍛冶屋に、サーバーに侵入して戦闘パターンを盗むよう指示した。
Part14 情報入手
レベッカがサーバーにアクセスしてショーン・鍛冶屋にAIメティスの戦闘データを送った。ゴルゴ13はそれを受け取った。
Part15 解析
フリッツは、サーバーから戦闘データをダウンロードしたレベッカを殺した。ゴルゴ13は、データを解析していた。
Part16 静かなる銃
デイブ・マッカートニーがゴルゴ13に依頼された銃を用意していたが、ゴルゴ13はいずれもボツにする。ゴルゴ13の要求は60デシベル以下だった。ニューヨークのタイムズスクエアで撃ち合うつもりだからだ。
ショーン・鍛冶屋は、レベッカともゴルゴ13とも連絡がつかなくなって心配していた。そして防犯カメラをハッキングしてフリッツ・フォルカーがどう動くか調べようとした。
デイブ・マッカートニーは60デシベル以下の銃開発に頭を抱えていた。薬莢が落ちたのを見て、金属の箱とひらめいた。
ショーン・鍛冶屋は、フリッツが、出てきたのをハッキングした監視カメラで見た。フリッツはMaxim9という消音性能が抜群の銃を携帯していることに気づき一歩も外に出ないと誓った。
Part17 武器職人(ガンスミス)の技
デイブ・マッカートニーは、リボルバー拳銃をゴルゴ13に見せた。そして、音を封じ込めるための特殊な銃弾を説明した。薬莢内で起きた音が全て薬莢内に留まる仕組みなのだ。ゴルゴ13は早速試射して、満足して金を払った。
Part18 募る不安
ショーン・鍛冶屋は、フリッツ・フォルカーに殺されるのではないか、と不安いっぱいだった。
Part19 視察
Part20 決闘(ゲーム)
フリッツ・フォルカーが外出した。
ニューヨーク、タイムズスクエアで、フリッツ・フォルカーとゴルゴ13が出会った。フリッツ・フォルカーはゴルゴ13が不完全情報ゲームを仕掛けるつもりだと読んだ。メティスは心配ないと答えた。
ゴルゴ13は20歩歩いて撃ち合おう、とジェスチャーでフリッツ・フォルカーに伝える。
メティスは細かく指示を与える。
フリッツ・フォルカーが撃った。ゴルゴ13の右頬を銃弾がかすめた。ゴルゴ13がその後撃った。フリッツ・フォルカーの胸に銃弾が当たった。メティスの戦闘パターンをゴルゴ13が読んでいたのだ。メティスは常に装着者の安全を第一に考えて指示したので、今回もフリッツ・フォルカーが姿を隠すと読み、フリッツ・フォルカーの銃から飛び出した薬莢を元に位置を割り出して彼を撃ったのだ。
Part21 後始末
メティス社の社長フリッツ・フォルカーが狙撃されたことを伝えるニュースを見たショーン・鍛冶屋は、喜んだ。
【感想】
ゴルゴ13のスーパー・ショットの一つだ。AIを嵌めるゴルゴ13の凄さに感動する。しかし現実的には、この作品で描かれているように人間はやがてAIの奴隷になってしまうような気がする。
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