====もくじ=====
- 第147話 ミステリーの女王(1979/07作品)
- 増刊第11話 刑事(バッジ)よさらば(1978/10作品)
- 第144話 ヒット・エンド・ラン(ひき逃げ)(1979/04作品)
- 増刊第9話 皇帝と共に北へ向かう(1978/04作品)
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第147話 ミステリーの女王(1979/07作品)
脚本協力:北鏡太
ページ数:118ページ
依頼者:なし
ターゲット:なし
依頼金額:なし
殺害場所:
1)アメリカ アラスカ上空
2)アメリカ アラスカ
3)アイスランド ボスナフェルジュル米軍基地
殺害人数:
1)1人
2)ヘリコプター1機(乗員3名以上)と9人と3匹
3)4人
殺害相手:
1)軽飛行機のパイロット
2)ゴルゴ13を追跡するヘリコプターの乗員達と陸でゴルゴ13を追跡する兵士と軍用犬
3)ゴルゴ13をモデルにした小説を書こうとするマッジ・ペンローズ
マッジ・ペンローズのエージェント・ファーガソン
ボスナフェルジュル米軍基地の司令官ウォルトン少将
アメリカ情報部エリック大佐
H:0人
Part1 "女王"の決断
ロンドンーイギリスー
イギリス首都警察庁 刑事捜査部特別課
ミステリーの女王というニックネームを持つマッジ・ペンローズがゴルゴ13をモデルにした小説を書こうとして資料を閲覧した。
Part2 夕焼け空の罠
アラスカ ブリストン湾地区
ゴルゴ13がやって来て、アンカレッジまでの軽飛行機に乗る。
ゴルゴ13は依頼人に会うためにアラスカにやって来たが、会えなかった。
それは、アメリカ情報部のエリック大佐とマッジ・ペンローズによる罠だった。
軽飛行機のパイロットは射出座席で脱出した。
ゴルゴ13はパイロットをM16で射殺した。
軽飛行機がきりもみに陥って墜落するが、ゴルゴ13は懸命に不時着しようとする。
Part3 アラスカ戦線
不時着したゴルゴ13をヘリコプターを使ったり、軍用犬を伴った兵士達が追跡する。
Part4 追われる男
ゴルゴ13は深手を負い、必死で逃げる。
野草のワレモコウで急ぎ止血する。
Part5 アラスカの追跡
ゴルゴ13はスギの花粉で臭跡を消して逃げる。
ヘリコプターの赤外線探知装置でもゴルゴ13の行方がわからない。
どうやらゴルゴ13は川に入り渡河したようだった。
Part6 手負いのけものは牙をむいた!
追跡する軍用犬がゴルゴ13の臭いと血痕を発見した。
ゴルゴ13が兵士4人と軍用犬2匹を射殺する。
ヘリコプターからの攻撃を受けたゴルゴ13はそのヘリコプターも撃墜する。
いつの間にか兵士4人が殺され残った1人もゴルゴ13に殺された。
Part7 宣戦は布告された
ニューヨーク-U.S.A.-
マッジ・ペンローズと2人の男が、アラスカ隊が潰滅したことを知った。
今はゴルゴ13は傷を癒やしているが、その間に完全な罠を考える、と言うマッジ・ペンローズ。
Part8 マンディをたずねる
マッジ・ペンローズは、第59話『日本人・東研作』でゴルゴ13の過去を追ったマンディ・ワシントンのもとを訪れた。
マッジ・ペンローズはマンディ・ワシントンからゴルゴ13の情報を得ようとしたが、マンディ・ワシントンは断った。
Part9 己(おのれ)の身を"罠"に
マッジ・ペンローズは、新聞に新作『Gと呼ばれる男』に関する記事を出した。
自分自身を罠にしてゴルゴ13をおびき出す作戦だった。
彼女はエリック大佐と協力し、アイスランドのボスナフェルジュル米軍基地にたてこもっていた。
Part10 火と氷の島(アイスランド)の要塞
マッジ・ペンローズは電流で防御された建物の中に入り執筆に集中する。
マッジ・ペンローズのエージェントであるファーガソンやウォルトン少将は外にいる。
Part11 調達員の狼狽
以前メッサーシュミットBf109を調達した調達員にゴルゴ13は今回はロッキードF104を3日以内に100万ドルで調達するよう依頼した。
Part12 美しい島に・・・
イギリスとアイスランドのほぼ中間に位置するフェーア諸島の島を買ったゴルゴ13は、昼夜兼行の突貫工事を依頼する。
また有能な整備士3名と空港での清掃や積み下ろし作業の経験ある作業員5名を依頼した。
Part13 うばわれた巨人機
ボスナフェルジュル米軍基地に向かうロッキードC5Aギャラクシーが飛行している。
そこへゴルゴ13が操縦するF104戦闘機が飛んできて、フェーア諸島の島にある地上の滑走路に下りるよう指示した。
C5Aギャラクシーがやむを得ず緊急着陸する。
Part14 トロイの木馬
ロッキードC5Aギャラクシーがボスナフェルジュル米軍基地に向かう。
操縦席の背後でゴルゴ13が銃を構えて脅している。
ボスナフェルジュル米軍基地ではマッジ・ペンローズの作品が完成し、関係者が祝杯をあげていた。
そこへロッキードC5Aギャラクシーが着陸した。
ロッキードC5Aギャラクシーの機首が開口し中にはF104戦闘機がエンジンをかけていた。
F104が離陸した。
マッジ・ペンローズ達が祝杯をあげている建物にF104がミサイルを発射した。
F104が地対空ミサイルにもミサイルを撃ち込んだ。
「小説の最後の一章は・・・あばよマッジだったなぁ・・・」と言うゴルゴ13。
【感想】
ゴルゴ13に大胆不敵にも挑戦するマッジ・ペンローズ。
ゴルゴ13による報復手段が、金に糸目をつけず破天荒で痛快だ。
島を買って滑走路を作り、C5Aギャラクシー大型輸送機に搭載できる翼幅の小さな戦闘機F104を購入して、C5Aギャラクシーをハイジャックして、ミサイルでマッジ・ペンローズを襲うとは・・・
ゴルゴ13を題材にしようと思うなら、宣戦布告せずにこっそり執筆して、さっさと発表した方がいい、と資料から判断できなかったマッジ・ペンローズの負けだ。
増刊第11話 刑事(バッジ)よさらば(1978/10作品)
脚本協力:林律雄
ページ数:44ページ
依頼者:孫娘をクラレンスキーに殺されたスコット氏
ターゲット:連続婦女暴行殺人犯人のクラレンスキー
依頼金額:不明
殺害場所:アメリカ、イリノイ州シカゴの公園
殺害人数:1人
殺害相手:連続婦女暴行殺人犯人のクラレンスキー
H:0人
Part1 刑事ボイル
アメリカ・イリノイ州シカゴ
若い女が暴行され射殺された。
刑事エディ・ボイルが仲間と共に現場に到着した。
狙われる女がコールガールかフーテンだから風紀係がよろこんでいる、と仲間が言ったら、ボイルが怒ってその仲間の襟首をつかんだ。
ボイルの女がフーテンだったから怒ったのだ。
現場近くにゴルゴ13が立っていた。
Part2 "刑事"の生活
40歳を過ぎているボイルが家に帰ると、19歳の女ネービーがセクシーな恰好で抱きつく。
Part3 警察のいらだち
また女を暴行して射殺する事件が起こった。
ボイルは群衆の中にゴルゴ13を見つけた。
Part4 情報を追って・・・
ボイルは情報屋から、公園でカモをを捜していたオカマが暴行射殺犯人の顔を見た、という情報を得る。
ボイルがオカマに話を聞くと、同じことを聞きに来た目の鋭い東洋人が来た、と話した。
ボイルはゴルゴ13の顔を思い浮かべた。
バーに入ったボイルはそこで飲んだくれているクラレンスキーという男を捕まえた。
Part5 おまえが犯人だ!!
ボイルは厳しくクラレンスキーを取り調べる。
連続暴行射殺犯人の血液型はB型だった。
課長はクラレンスキーを釈放する。
ボイルは怒って、課長と喧嘩する。
ボイルは刑事をやめて島に行って農業でもやるか、とネービーに話す。
Part6 公園の銃声
ボイルが公園のベンチに座っていると、樹の陰にゴルゴ13がいた。
ボイルがゴルゴ13に向かおうとベンチを立つと、拳銃を持ったクラレンスキーがボイルを狙って、彼の背後に現れた。
ゴルゴ13が正当防衛でクラレンスキーを撃ち殺した。
Part7 ボイルを救った男
クラレンスキーが持っていた拳銃のライフル・マークは、7人の女を射殺した銃と同じだった。
ボイルがみたとおり、クラレンスキーが犯人だったのだ。
ゴルゴ13は釈放となった。
ボイルは、ゴルゴ13に命を救ってくれたことの礼を言った。
Part8 おれはピエロ
ミスター・スコットが孫娘の墓参りに来ていた。
そこへボイルが現れた。
財閥の孫娘がフーテンをしていた、と騒がれたことを思い出したボイルは、スコットがゴルゴ13を雇って正当防衛という形で仕事をやりとげた、とスコットに話した。
ゴルゴ13がボイルの眼前で犯人を射殺したのは、犯人の指摘と契約遂行を依頼人に知らせるためで、自分がゴルゴ13に例をいうことはなかった、と気づいたボイルは、刑事のバッチを捨てる。
【感想】
一匹狼の刑事エディ・ボイルは、上司や仲間に嫌われている。
だが、正確に犯人を追いかける力がある。
そんな彼はゴルゴ13に利用され刑事であることに嫌気がさしてやめてしまう。
ボイルは頑固でなかなか面白いキャラクターなので、他の作品にもゲスト出演してほしい男だ。
第144話 ヒット・エンド・ラン(ひき逃げ)(1979/04作品)
脚本協力:北鏡太
ページ数:45ページ
依頼者:なし
ターゲット:なし
依頼金額:なし
殺害場所:なし
殺害人数:0人
殺害相手:なし
H:0人
サンフランシスコ-U.S.A.
禿げ頭の男と若い女が乗った車が一人の女性をひき殺した。
禿げ頭の男はその場を逃走した。
Part1 被害者(ガイシャ)の身元
ひき逃げされたのはマギーという女性で、婚約者はエドという元市警の有能な刑事で今は私立探偵をしていた。
エドが警察をやめた理由はゴルゴ13による狙撃事件だった。
Part2 元敏腕刑事エド
エドが自動車廃棄工場に行き、ひき逃げ犯が廃車にしていないか、盗難届が出ていないか調べていた。
Part3 自動車窃盗団
エドが自動車修理工場に、警察に追われている、と言って入り、そこの経営者を拳銃で脅して情報を引き出す。
Part4 送検できず!
エドが聞き出した情報は、ひき逃げ犯人は、元締めのジョージだった。
しかし脅して供述を取り、証拠の車を処分されているので、送検できなかった。
別な手を考えよう、と言うエド。
エドは、ゴルゴ13のことを思い出した。
Pat5 驚愕の情報
ギャングでひき逃げ犯のジョージの元に情報屋が来て、私立探偵のエドが殺し屋ゴルゴ13を雇った、という情報を伝えた。
それを聞いたジョージはビビってしまった。
Part6 ふるえあがった悪党
ジョージは、自分の護衛とエド殺しを部下に命じた。
エドは事務所を閉鎖して姿をくらました。
Part7 撃ち込まれた一弾
ジョージは怯える。
取引先や手下たちが次々とジョージの元を離れていく。
そしてジョージの家の窓に銃弾が撃ち込まれた。
Part8 マギーよ安らかに
怯えたジョージは警察に出頭し、マギーをひき逃げしたのが自分だ、と自供した。
【感想】
ゴルゴ13が登場しない異色作だ。
ゴルゴ13を利用してエドは無事なのだろうか、と思う。
増刊第9話 皇帝と共に北へ向かう(1978/04作品)
脚本協力:きむら・はじめ
ページ数:48ページ
依頼者:アメリカ陸軍大佐
ターゲット:兵器用ウイルスを研究・製造していたコーニング博士
依頼金額:50万ドル
殺害場所:南極
殺害人数:1人
殺害相手:兵器用ウイルスを研究・製造していたコーニング博士
H:0人
Part1 アムンゼン海岸の秘密基地
南極の無基地地域、アムンゼン海岸の島にあるB(生物)兵器用ウイルス製造・貯蔵の秘密基地で、コーニング博士は一人娘のクリスチナをインフルエンザで失って気が変になった。
アメリカ陸軍大佐がゴルゴ13に説明し依頼する。
Part2 水死菌φx(ファイエックス)176
南極に細菌兵器研究所を移したこと、南極の軍事利用は、禁止されている。
ゴルゴ13への依頼は、コーニングを始末し保冷筒を回収することだった。
ゴルゴ13は、シリコン・グリースとハンド・ミキサーを要求した。
通所のシリコン・グリースは零下20度まで凍結しないが、攪拌し気泡を混入すると零下100度近くまで潤滑効果を失わない。
Part3 死の研究室
上空1万5千にナパーム弾装備の海軍機が待機している。
ゴルゴ13は雪上車でアムンゼン基地に向かう。
基地では、φx(ファイエックス)176を作っていた。それは哺乳類の代謝機能に致命的な影響を与える。
感染してすぐはのどが痛いカゼのような症状だが、6時間後にはガン化増殖が始まり2日後には死亡する。
そのため、関係者は、水死菌と呼んでいる。
ゴルゴ13は仕事の最中に、φx(ファイエックス)176に感染する心配がある。
基地内で研究者の死体があった。
ポットは2本しかなかった。コーニングが持ち去ったのだろう。
研究者の死体には浮腫はなかった。
ゴルゴ13の防護服の一部が破れていた。
Part4 博士を追って
海軍のF14戦闘機が基地を爆破した。
ゴルゴ13は雪上車でコーニング博士を追跡する。
コーニング博士が雪上車から投げだされた。雪上車は海に転落した。
コーニング博士には「南へ南へ」と神の呼ぶ声が聞こえていた。
Part5 大した(グレイト)男
コーニングの雪上車が氷の下に転落したことに気づいたゴルゴ13は、まだコーニングが生きているので、徒歩で追跡を始めた。
ゴルゴ13がφx(ファイエックス)176に感染し消毒されたら、報酬の50万ドルがどうなるか、と大佐の部下デイビスが、大佐にきく。
大佐は、金は国庫に返納されるが、ゴルゴ13は感染の有無にかかわらず時間の許す限りコーニングを追う、たいした(グレイト)男だ、と言う。
Part6 氷上にひびく銃声
ゴルゴ13はコーニングが3時間前に通った足跡を発見した。
コーニングは南極点に円盤(U・F・O)が迎えに来る、憎悪の支配する人類文明を見捨て、神が自分一人を選んだ、とつぶやきながら歩く。
コーニングの眼前にゴルゴ13が現れ、コーニングを撃ち殺した。
Part7 消毒すべき"モノ"
ゴルゴ13から大佐にコーニングの死について連絡があった。
しかしポッドはなかった。
「コーニングは死ぬ前に"5月になれば、宇宙の意志は皇帝と共に北へ向かう"と言い残した」とゴルゴ13が言う。
大佐は異常者のたわごとだと片づけた。
そしてコーニングの死体に発炎筒を立てるよう指示した。5分後に消毒するのだ。
発炎筒が空爆され消毒された。
Part8 優雅なる帝王たち
ゴルゴ13は大佐たちに回収された。
基地の職員の死因はボツリヌス菌と判明し、ゴルゴ13への感染の危険はなくなった。
ヘリコプターで上空からペンギンたちを見たゴルゴ13は、ペンギンの回遊時期と地域を質問する。
皇帝ペンギンは5月に北上する、と答えた大佐に、「ぴったりだな・・・"5月になれば、宇宙の意志は皇帝と共に北へ向かう"」というゴルゴ13。
大佐は、コーニングがφx(ファイエックス)176をペンギンの営巣地ばらまいた、と判断した。
そして、ペンギン掃討を命じた。
Part9 ペンギンの回遊時期
皇帝ペンギンたちの群れ上空に多数のヘリコプターが飛来した。
【感想】
新型コロナ禍以前は、遺伝子改変や細菌兵器関連の話はSFの中の話だけだと思っていたが、新型コロナ禍以後、現実のものと感じられるようになった。
それにしても、何の罪もない虐殺される皇帝ペンギンは、かわいそうだ。
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