三島由紀夫 仮面の告白
三島由紀夫の、自伝的小説。
男性の肉体とその身体が血に染まる夢想への欲求。それを隠し、女性に興味がある演技の仮面をかぶり続ける私。
あまり使われない漢字の熟語を多用するが、わかりやすいのが三島の文体だ。感覚や無意識までも論理的に書いているからだろう。
男色というショッキングなストーリーにしているが、誰しも仮面をかぶりながら生きている。特に性的なことについては。
だがら、仮面と素面の葛藤というのは誰しも
抱えながら生きている。だからこそ、本書は長く読み継がれているのだろう。