アリス/0001
アリス/0001
アリスが2001年に再結成した時に出した11枚目のオリジナルアルバム。
新曲2曲とアレンジを変えた曲を交えた新録音のアルバムだ。
1.散りゆく花
アリスⅡに収録された曲でライブで定番の曲をロック調にアレンジし再生した曲だ。アリス結成時に谷村新司が描いていたサウンドに生まれ変わった。アリスⅡと聞き比べてみるといい。
2.夢去りし街角
『チャンピオン』の次のシングル曲だ。オリジナルとほぼ同じアレンジだ。
3.ライトハウス
このアルバム用の新曲。ライトハウスというのは灯台という意味だ。若い頃は灯台の光に気づかず暗い海を溺れそうになりながら泳いでいたり、時には目を閉じていて灯台の光に気づかないという象徴的な歌詞が印象的だ。アリスを聞き始めた頃だとわからなかっただろうが今だと、実際、そうだよなぁ、と共感できる。
4.冬の稲妻
アリス最初のビッグヒット曲。オリジナルとほぼ同じアレンジだ。同じアレンジの同じ曲でも歌っている時期によって違う感じに聞こえるのはアリスの成長でもあり、聴き手の成長でもあるのだろう。
5.ジョニーの子守唄
中学生の頃、この曲は曲の良さだけが好きで、歌詞の意味は理解できていなかった。今、実際に自分に子供ができてみると、「子供ができた今でさえ、あの頃は忘れない」という歌詞が本当に心から共感できる。
間奏での堀内孝雄のハミングが、彼のノリノリの気分を表現している。
6.涙の誓い
これもオリジナルと同じアレンジだが、「ヒットさせなきゃ」という焦りと力みがあったシングル発表時に比べると、よりリラックスして、いい意味で力を抜いて歌っている。
7. LOVE SONGを忘れない
これは、このアルバムに収録されたオリジナル曲だ。「初恋より」「 甘く苦くそして激しく よみがえる」LOVE SONGは、どんな曲だろう。確かに実際の体験よりも強く心に響く歌が、人にはあると思う。それだけ歌には人の心に残るパワーがある。そんな歌のパワーの強さを歌った曲で、歌を作るアーティストにとっては、そんな曲が一曲でも書ければ本望だろう。そんなアーティストのホンネを歌った曲だ。
8. 秋止符
これもオリジナルと同じアレンジだ。自分自身がこの曲をあまり好きではないのであまり感想が無い。
9. テーブルという名の海
浮気者の男に振り回されてきた女が男と別れることを決意した、という歌。一度決意を決めた女の意思の強さをうまく表現した傑作だ。
10. 何処へ
発表当時は、バラード調の静かな曲だったが、ロック調のアレンジに変えていて、私はこのアルバムの最高傑作だと思う。
11. 狂った果実
この曲もオリジナルより、いい意味で力を抜いて、より大人の目線で歌っている。
12. 帰らざる日々
アリスや谷村新司が、コンサートで必ず歌ってきた名曲だ。こなれた安心感のある曲に仕上がっている。それだけに、何か別のアレンジをして、この曲の新しい魅力を聴かせて欲しかった。
13. 遠くで汽笛を聞きながら
アリスや谷村新司や堀内孝雄が、何度も歌ってきたこの曲は、安定感十分だ。それだけに、何か別のアレンジをして、この曲の新しい魅力を聴かせて欲しかった。
14. チャンピオン
谷村新司のソロの『チャンピオン』を彼のコンサートで聴いた時に、「やはりこの曲は堀内孝雄とのダブルボーカルでないと迫力が無い。」と思った。そんな時に発表されたダブルボーカル版の『チャンピオン』だったので、初めて聴いた時には、わくわくどきどき興奮した。
