haruichibanの読書&視聴のおと

読書メモや映画やテレビ番組視聴メモです

森山 徹 (著) 『ダンゴムシに心はあるのか (PHPサイエンス・ワールド新書) [新書]』

■森山 徹 (著)

ダンゴムシに心はあるのか (PHPサイエンス・ワールド新書) [新書]

■出版社: PHP研究所 (2011/3/19)

■ISBN-10: 4569796559

■ISBN-13: 978-4569796550

■発売日: 2011/3/19

 「心とは何だろう?」「心はどこにあるのだろう?」この問いは人類最大の謎の一つだろう。

本書は、大脳を持たないダンゴムシを観察することで、彼らに心があるのか、ヒトと比べると単純な生物であるダンゴムシに心の萌芽があるとしたら、ヒトの心を考える上でとても参考になるはずだ。タイトルを見たときそんな期待を持って、本書を手にした。

 内容は、実験を中心にしており、学術論文を若干、わかりやすくしたものなので、学生や文系人間には少し難解で理解するのが難しい。

 ただ、これらの実験でわかったことだが、ダンゴムシには個体差があり、単純な条件反射とは別な、「選択」を行っていることには驚いた。

 実は「心」の定義自体が難しいのだが、自己の意思で選択していれば、それを「心」と呼んでいいと思う。そしてダンゴムシは「選択」しているのだから驚いてしまう。

 この研究をもっといろいろな動物や状況で行うことで、「心」について、科学的に迫ることができると思う。