もとは昭和13年(1938)年8月発行だ。日中戦争は南京攻略後も継続し、日本軍は徐州や漢口・広東攻略を目指している頃だ。
前巻で、豚に勝利した猛犬軍。
豚はしぶとく猛犬連隊に攻撃をしかける。
のらくろ率いる部隊は、逃げる敵を追いかけ進撃する。しかしそれは敵の計略だった。
そのため、主力部隊の兵力が減り、苦戦してしまったのだ。
その罰として、のらくろは軍事探偵となって変装して豚縣城に忍び込む。
豚から奪った卵爆弾で戦車を破壊したり、地雷をうめた場所を示す目印を移動して敵に地雷を踏ませて自爆させたりする。
豚軍の作戦計画地図を奪い、猛犬連隊に戻るが、変装のせいで豚と間違えられて味方につかまってしまう。
部下のデカによって救出され、作戦計画地図をブル連隊長に見せる。
豚軍の作戦は豚山、珍山、漢山方面を砲撃して猛犬軍を倒す作戦だ。
猛犬軍は豚山、珍山、漢山方面から攻めるそぶりを見せて、豚を引きつけておき、豚尾平方面から攻める作戦だ。
のらくろの小隊は大活躍をして豚軍を追い払う。
しかし、ここでのらくろ軍は後方に配置される。
すると豚勝将軍にいじめられていた現地の豚たちが慰問に訪れる。そこに輜重隊がやってきてのらくろ軍や現地の豚たちに大盤振る舞いだ。
のらくろ軍はお菓子の箱に爆弾を詰めて、川に流し、それを開けた豚軍を全滅させる。
豚尾山からコブタ村をのらくろ小隊は白兵戦で攻略する。
豚縣城攻略を目指す猛犬連隊だが、苦戦している。のらくろ小隊は決死隊となって豚縣城に攻め込むこととなった。
のらくろ決死隊の活躍で、豚勝将軍は、逃亡する。のらくろが追跡するが、あと一歩のところで取り逃がす。豚軍は次々と素豚橋(すとんきょう)からトンチキ村に逃げていくのだった。
そして、豚縣城を占領した猛犬軍は堂々の入城をするのだった。
日中戦争の戦況を描いているかのようなストーリー展開だ。