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マルセル・プルースト『失われた時を求めて〈7〉第四篇 ソドムとゴモラ〈2〉 (ちくま文庫) [文庫]』筑摩書房 (1993/04/01)

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■マルセル・プルースト

■井上究一郎(訳)

■失われた時を求めて〈7〉第四篇 ソドムとゴモラ〈2〉 (ちくま文庫) [文庫]

■出版社: 筑摩書房 (1993/04/01)

■ISBN-10: 4480027270

■ISBN-13: 978-4480027276

■発売日: 1993/04/01

 

 主人公は、アルベルチーヌに対して、同性愛の疑いを持ち始める。彼女に対する愛情と嫉妬が語られる。シャルリュス男爵と、ヴァイオリニストのモレルとの間の同性愛関係が描かれる。主人公は、アルベルチーヌに疎ましさを感じ、結婚を断念しようと思い始める。しかしアルベルチーヌから、彼女と同性愛者であるヴァイントゥイユ嬢の女友達との親しい関係を告げられると嫉妬に駆られ、彼女をパリに連れて行き自宅に住まわせることにする。

 第一巻でスワン氏がオデットに嫉妬するシーンもそうだが、この巻での、主人公のアルベルチーヌへの嫉妬の叙述も細かく丹念でリアリティーがある。嫉妬を描かせたら、プルーストは、一番だ。