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柳田理科雄『最後の空想科学大戦!』ジャイブ(2006/09/08)

 

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著者:柳田理科雄

タイトル:最後の空想科学大戦

出版社:ジャイブ

ISBN:4-86176-329-0

発行年月日:2006/09/08

価格:\950

 

 おなじみの空想科学大戦シリーズの最終第5弾!猫柳田博士、アサハカ、ウーターマン、仮名ライダー、カガクゴー、モドキング、パッチー、ズキンちゃんなどのおなじみメンバーに加え、今度はワルサー総統が登場。今度の戦場は宇宙空間だ。地上32,000kmの静止衛星軌道上だ。(地球の重力が地表の2%)

 宇宙空間に出るための課題点、地上の生活と宇宙空間での生活の違い、地上と同じように宇宙空間での戦うとどうなるかを、わかりやすく表現している。文字だとわかりにくい点が、漫画なのでよくわかる。

 これまでのシリーズどおり、ストーリーも十分楽しめる。

 柳田氏があとがきで、宇宙空間と地上の違いについて、まだ書ききっていない、と言っているが、「最後」と言わす、続編で、今回書ききっていない点を、ぜひ書き続けてほしい。

 

 幼少の頃から私は、「どこから宇宙空間になるのだろうか?」と思っていたが、柳田氏も同じように思っていたようだ。違うのは柳田氏が調べて私は疑問を放っておいた点だ。

 大気圏が100km。(東京-日光間)スペースシャトルは300kmから400km(そこでも地表の1億分の1の空気があるそうだ。東京-名古屋間)1000kmまでが気圏。(東京-札幌間) 32,000kmが静止衛星軌道。(地球4/5周)。こうして数字を並べてみると、意外と空気の層が薄いことがわかる。本書では柳田氏の文章でこの点を書いているが、筆吉氏の漫画で描いてほしかった。きっともっとずっと実感できたと思う。

 宇宙空間で戦う場合の速度や反動の問題が、漫画によってわかりやすく描けている。文字では十分には伝わらなかっただろう。惜しむらくは宇宙空間での理想的な戦い方も提示してほしかった。

 

 宇宙にロマンを感じる人、柳田理科雄ファンには、★★★★★