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箱田忠昭 『「できる人」の話し方&コミュニケーション術 なぜか、「他人に評価される人」の技術と習慣』フォレスト出版(2005/03/15)

 

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 コミュニケーションをよくしたい人のための入門書として、お薦めできる。とてもわかりやすい文章で、コミュニケーションをよくするための方法を具体的に述べている。

 

 まずは人のコミュニケーションの本質を解説している。「人は事実ではなく、言葉に反応する」「人はあなたの話を見ている」「人は否定から始まる」つまり、人は話の内容ではなく、態度や言い方やボディ・ランゲージで人の好悪を判断する。UCLAのアルバート・メラビアンの研究では、内容=7%。言い方・話し方=38%。ボディー・ランゲージ=55%だそうだ。

 その本質を理解したうえで、コミュニケーションをよくするためには、「こまめに顔を出し」、「ほめ」、「楽しい雰囲気(明快肯素)をつくり」、「相手の重要性を満たし(あなたが大切、重要、必要、すごい)」、「相手に"触れる"こと」が大事だ。

 コミュニケーションの土台となる良好な信頼関係をフランス語では、ラポールと言うが、ラポールを切る悪い癖は、「すぐ否定」「すぐ話の腰を折る」「上の空で聴く」ことだ。逆に言うと、「肯定」「相手の話を最後まで聴く」「集中して聴く」ことでラポールを形成できる。

 「LIKE(似ている)=LIKE(好き)」のが人間だから、5つの共感ゾーン(趣味、知人、住所、事実、仕事・信念)が似ていると相手に好意を持ちやすい。そのため、「物まね+α」「Yes Taking法」(相手がYesと言わざるを得ない質問を何問かぶつけて、Yesの答えを引き出す方法)が効果的だ。また、人が好意を持つのは、PMA(Positive、Mental、Attitude)な人に対してである。

 次に、説明の仕方についていくつか、方法をあげている。PREP法(Point、Reason、Example、Point)、SDS法(Summary、Detail、Summary)、

DESC(Describe事実 Example例 Suggest提案 Consequence結果)だ。説明するときは、「断定表現」、「短文」、「発声にメリハリ」が効果的だ。

 そして、いよいよ交渉について解説している。人は、交渉については、大きく3種類に分類できる。服従型-攻撃型-アサーティブ型だ。目指すはアサーティブ型だが、「前向き」「言いたいことを言う」「代替案」がポイントだ。

 交渉術には、「突然変異法(人、場所、ノンバーバル)」「既成事実法」「引き延ばし法」「ダメモト法」「フェイント法」「同士討法」「サラミソーセージ法(大きなものを小さく切って少しずつ要求を通す)」があげられる。

 そして難易度の高いクレーム対応は、「クッション話法」「Example」「reason」を解説している。