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読書メモや映画やテレビ番組視聴メモです

アリスⅡ

アリスⅡ  このアルバムはアリスの方向性が決まり、事実上のアリス最初のオリジナルアルバムと言っていい。ジャケットは、「愛の光」を絵にしたような感じで、黒いバックの中に輝く一つの星が描かれている。 1.愛の光 キンちゃんが「この曲と出会ってアリスを続けていこうと思った」と言っていた。その理由がわかる。アリスの方向性(ツインボーカルとパーカッションを組み合わせたサウンド)を決めた曲。 2.帰り道 片想い中の悲しい帰り道を、堀内孝雄が静かに歌った曲。誰でも片想いの経験があると思うが、「あ~、あったあった」、と必ず納得できる歌。 3.おまえ 別れの曲が多いアリスには珍しく恋愛中(同棲中?)の男の喜びを歌った曲。70年台は24歳の男がお菓子の箱を持つのは照れくさいものだったのか?ちょっと信じられない。ちなみに元オフコース鈴木康博がバックコーラスで参加している。 4.知らない街で 故郷を捨てて旅に出る…。谷村新司がよく歌詞に使うテーマだ。曲調は好きだが、サビ部分の歌詞の盛り上がりが今ひとつ。この頃アリスはヒット曲が出なくて苦しんでいたが、その理由がよくわかる。  5.白い夏 キンちゃんがボーカルを担当した最初の曲。大好きな彼女の絵を描こう、というラブ・ソング。アコースティックギターで、鈴木康博が参加。 6.誰もいない 秋の公園のベンチで彼氏を待つ女心を歌った曲。日本の季節を歌詞に含めるところは谷村新司らしい歌詞だ。秋になると、私の頭の中には、必ずこの曲が流れてくる。   7.散りゆく花 散りゆく花=桜や春雨や燕が歌詞に登場するので、この曲も日本の春の風景と失恋の痛手を重ねた曲。『アリス/0001』では全く別なアレンジで、より力強くなっている。その方がこの曲の良さがよく現れている。この曲のバックコーラスは、元オフコース小田和正鈴木康博。   8.そこにいる貴方 この曲の歌詞の背景は、私には実はよくわからない。君と僕と「そこにいる貴方」が出てくる。1番の歌詞だと君と貴方が同一人物と捉えられる。そうすると僕と君の恋が成就したことになる。だが、2番の歌詞だと、君は「貴方」と二人なのだ。とすると、僕は「貴方」に君をとられたということになる。いたいどっちなのだろう?私にとっては、そんな謎の曲なのだ。 9.無題  この曲は、「無題」とするにはもったいない。後年、アリスのシンボルは三つの首を持つ天馬になるが、この曲には、白い翼を持った馬が登場する。私には、あのシンボルとなった馬とこの曲がダブるのだ。 10.雪 このアルバムの中では異色の曲。ソロの谷村新司風の詞と曲だ。