====もくじ=====
- 第37話『AT PIN-HOLE!(アット ピンホール!)』(1971/01作品)
- 第22話『Dr・V・ワルター』(1970/01作品)
- 増刊3話『国際ダイヤモンド保安機構(インターナショナル・ダイヤモンド・セキュリティー・オーガニゼーション)』(1971/11作品)
- 第36話『番号預金口座(コント・ヌメロテ)』(1970/12作品)
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第37話『AT PIN-HOLE!(アット ピンホール!)』(1971/01作品)
ページ数:86ページ
依頼者:CIAフラナガン部長
ターゲット:ハイジャック犯フリッツ・スタイン
依頼金額:10万ドル
狙撃場所:エル・パソ国際空港
殺害人数:1人
殺害相手:ハイジャック犯フリッツ・スタイン
H:1人(ビリーの店の歌手)
Part1 ハイジャック
あと15分でエル・パソに到着する旅客機の中でハイジャックが起こった。犯人はキューバへ飛べ、と要求するが、機長が燃料がない、と答えるとエル・パソに降りて燃料を補給することになった。
Part2 その男を釈放しろ!
テキサス州ダラスのFBIダラス支局にCIAのフラナガン部長とFBIのリーガン部長が訪れていた。
部長は、KKK団テキサス支部長エドガー・E・サリバン射殺事件の犯人として、別件逮捕しているゴルゴ13を釈放しろ、と命令した。ハイジャック犯フリッツ・スタインはスパイで、身の危険を感じて亡命するか何かを運び出そうとしてハイジャックを起こしたのだ。
Part3 9万ポンドの給油
エル・パソ国際空港
給油にはあと1時間はかかりそうだった。
Part4 ピン-ホール
テキサス州ダラスのFBIダラス支局ではFBI局員マイケルと、CIAのフラナガン部長とFBIのリーガン部長の話が続いていた。
乗っ取られた727機には126人の乗客と5人の乗務員が人質になっていた。
1km先のフットボールを射抜ける男が必要になる。
そのためにゴルゴ13を釈放するのだ。
Part5 男は出て来た
釈放されたゴルゴ13の前にCIAのフラナガン部長が現れ、状況を話し、ハイジャック犯フリッツ・スタイン狙撃を依頼した。
Part6 あと15分!!
飛行場では必死の引き延ばし交錯をしていたが、ハイジャック犯フリッツ・スタインは、あと15分で飛び立つ、と言う。
Part7 ビリーの店
開店前のビリーの店にゴルゴ13が現れ「オスカー・ウイラードに会いたい。黄金の銃(ゴールドガン)グレアムに聞いてきた」と言う。
用心棒達がゴルゴ13をからかうが、オスカー・ウイラードが丁重にゴルゴ13を案内する。
Part8 時間は消却された
ハイジャック犯フリッツ・スタインは、15分経ったので、出発する、と言う。スチュワーデスの脚を撃ったのを見て、機長は管制塔に出発を宣言する。
Part9 特別製(スペシャル)
ビリーの店の地下に降りてきたゴルゴ13。デイブが登場する。
ゴルゴ13は1km先のフットボールを撃つ、と言って、3時間以内に、準備するよう命令する。銃に1万ドル、時間に1万ドルを払うと言う。
Part10 "目前"と”1キロ"との接点
今にも飛び立つハイジャック機。
FBIは727機のタイヤを狙撃し時間をかせぐことにした。
FBIのマイケル・ハワードが管制塔に現れた。
Part11 デイブありがとう
ビリーの店の歌手と寝るゴルゴ13。
腕時計のタイマーが鳴り、服を着て立ち去るゴルゴ13。
デイブは銃の改造を終え、銃弾をゴルゴ13に渡した。
ゴルゴ13は「デイブ!ありがとう…」と言う。
Part12 ゴールド・メダリスト
エル・パソ国際空港では、引き延ばしを図っていたが、よくのばせてあと10分だ。
ゴールド・メダリストのクロスビーが犯人を狙うが、撃てない。
Part13 やつはやって来た!!
そこへ小型機が着陸し、ゴルゴ13が降り立った。
距離は1020m
北北西の風風速6m
気温16度
湿度60%
ゴルゴ13は銃を構えた。
タイヤ交換が終わったハイジャック機が出発しようとしたその瞬間、操縦席の窓ガラスに穴が空き、ハイジャック犯フリッツ・スタインの右こめかみに穴が開いて倒れた。
FBIのマイケル・ハワードがゴルゴ13が狙撃した場所を見ると、もう彼はいなくなっていた・・・
[感想]
1,020m先の人間を狙撃する神業を見せたゴルゴ13。
銃職人デイブ・マッカートニーが初登場し大活躍する。
ゴルゴ13の数ある狙撃の中でもトップクラスの狙撃の一つだ。
第22話『Dr・V・ワルター』(1970/01作品)
42ページ
依頼者:1)KGB 2)なし
ターゲット:電子工学の権威 元モスクワ大学教授 Dr・V・ワルター
依頼金額:不明
狙撃場所:
1)琉球大学
2)沖縄の隠れ家と回収地点
殺害相手:1)電子工学の権威 元モスクワ大学教授 Dr・V・ワルター
2)KGBの男達5人 CIAの男達9人
H:1人(KGBのカリーニ・オルガ)
Part1 霧のオキナワ近海
ゴルゴ13が乗艦している潜水中の潜水艦が潜望鏡を上げて、第一ケラマ丸という漁船を確認した。場所は北緯25度13分、統計28度30分だ。
浮上しボートを出し、ゴルゴ13がボートに乗船した。
それを見守る女・・・
Part2 ターゲット イン オキナワ
女は5日前のスイス・サンモリッツを回想する。
ゴルゴ13がスキーで滑って行くのを女が追いかけるが転倒する。
女の名前はカリーニ・オルガ。
ゴルゴ13は無事、第一ケラマ丸に乗船した。
Part3 星条旗のもとに
アメリカ極東戦略の拠点・・・オキナワ
1972年沖縄返還は、同時にレーダーシステム化へのリミットだった。
レーダーシステムの技術担当は、元モスクワ大学教授のDr・V・ワルターだった。
基地の出入り口を双眼鏡で観察するゴルゴ13は「いつ・・・基地を出る・・・Dr・V・ワルター。」と心の中でつぶやく。
Part4 同志(タワーリシチ)
フィリピン・ホマリグ島内の基地にオルガが入った。
サングラスをかけたボスから、ライターを持って沖縄に向かうよう、オルガは命令された。
ライターは火をつけてから10分後に爆発するのだ。
Dr・V・ワルターを殺したゴルゴ13を始末しろ、ということだ。
カリーニ・オルガとゴルゴ13は寝た後にDr・V・ワルターの過去について話していた。
ワルターは大戦中に祖国ソ連軍によって妻子を殺されていた。
そのためECM(エレクトリック・カウンター・メジャー)の開発後、彼は亡命したのだ。
Part5 その中のひとり
琉球大学で、Dr・V・ワルターの講演が行われようとしていた。
ゴルゴ13は琉球大学の構内から双眼鏡でDr・V・ワルターを見つめる。
Part6 深く頭をたれて
Dr・V・ワルターが話し始めたところ、ゴルゴ13が彼の眉間を撃ち抜いた。
そこに反対派の学生たちが投石してガラスが多数割れた。
Part7 迎えのことばはさようなら その①
荒れ果てた民家の隠れ家でラジオのニュースを聴きながら迎えを待つゴルゴ13。そこへオルガともう一名がやってきた。背後には2名が銃口を向けていた。ゴルゴ13はM16を捨てる。
オルガは、ライターの火をつけ、仲間がゴルゴ13のポケットに入れる。
Part8 迎えのことばはさようなら その②
「新しいお迎えはCIAらしいな・・・そしておれが逮捕される・・・ところが、このライターがすべての証拠をふっとばしてしまうというわけか!」とゴルゴ13がKGBの作戦を読み切って話す。
ゴルゴ13はオルガ以外の3人をパンチやキックで倒し、M16を奪い返す。
オルガは毒薬を飲んで「ダスビダーニヤ(さようなら)」と言って自害する。
Part9 囲みをやぶれ!!
ゴルゴ13はKGBの3人に、3人を回収する仲間への合図、場所、時間を尋問する。
ゴルゴ13がM16でKGBの男達を射殺した。
隠れ家にアメリカのジープがやってきた。
ゴルゴ13はライターを手榴弾代わりに投げ、3人を殺す。
隠れ家にCIAの男達3人が入ってきたが、ゴルゴ13が射殺しバイクで逃走する。
バイクで逃走する際、1人をM16で殴りつけ、2人をバイクで轢き倒す。
Part10 帰ってきたひとり
KGBの回収場所にはオルガに命令したサングラスの男ともう一人がボートで待っていた。
そこにゴルゴ13が現れ1人を射殺した。サングラスの男に、銃口を向け「約束どおり送りとどけてもらおうか」と言うゴルゴ13。
[感想]
最後のコマはサングラスの男の恐怖の顔で終わっているが、ゴルゴ13のルールを破ったのだから彼も殺されただろう。
この物語は沖縄返還前に発表されていたことを見て、『ゴルゴ13』の連載期間の長さに、あらためて驚いた。
私はまだ幼かったので、その頃の学生運度がどうだったか知らないが、この話の中で描かれたように投石などがあったのだろう。
増刊3話『国際ダイヤモンド保安機構(インターナショナル・ダイヤモンド・セキュリティー・オーガニゼーション)』(1971/11作品)
43ページ
依頼者:バンク・ホンテーヌ総裁のアドリン・カザリアン
ターゲット:クリューガー兄弟
依頼金額:50,000ドル以上
殺害場所:ベイルート郊外
殺害人数・相手:5人 クリューガー兄弟3人 アドリン・カザリアンの影武者 アドリン・カザリアン
H:1人(マッサージするよう依頼された女)
ソ連の核戦力は、米国ミニットマンの10倍の運搬力を持つSS-9が280基、ミニットマンに相当するSS-11が800基で合計1350基。潜水艦発射ミサイル250基、核積載の戦略爆撃機150機、核弾頭数合計2,155発だ。その背景には中央アフリカから秘かに運ばれた工業用ダイヤモンドがあった。
世界のダイヤモンドは、ロンドンに「ダイヤ中央販売機構」を有するユダヤ系財閥、デビス社が発掘から販売までの全てを掌握していた。このダイヤモンド独占を守るためにIDSO(国際ダイヤモンド保安機構)というシンジケートがある。
ダイヤの密輸を行うIDB(不正ダイヤモンドバイヤー)と勝される集団が存在し、ダイヤモンドをソ連に送られていたのだ。
Part1 クリューガー兄弟
南アフリカ、タンガニーカ鉱山にほど近い小さな町
列車から3人の兄弟(次男チェスター、三男キッド)が降りてきた。彼らはIDSOに雇われて、ホテル・ランブルに逗留している赤毛の女を締め上げて、IDBの元凶に、たどりつこうとしていた。
Part2 赤毛のバージニア
ホテル・ランブルから赤毛の女バージニアと男2人が乗った車が出発した。
その後ろをクリューガー兄弟の車が尾行する。
バージニアの車が速度を落としたとき、クリューガー兄弟の車が追い抜く時に、チェスターがバナナの皮を投げ捨てフロント・ウィンドウを汚した。ウィンド・ウォッシャーを出した時、葉巻の吸い殻を投げつけた。フロント・ウィンドウが炎上した。チェスターがウィンド・ウォッシャー液にガソリンを混ぜていたのだった。
車から脱出したバージニアとISDの手下1人だったが、キッドが手下を殺した。
Part3 拷問(プレイ)
クリューガー兄弟がバージニアを拷問する。
体中に蜂蜜を塗りつけ、蟻の群れの中に転がすと、バージニアはボスの名が、バンク・ホンテーヌ総裁のアドリン・カザリアンだと白状した。キッドがバージニアを射殺した。
クリューガー兄弟はベイルートに向かう。
Part4 13に賭けた男
レバノン共和国・首都ベイルート 市の中心から車で40分の小高い山の中腹にあるカジノ・ド・リビエール
カジノの客が、アドリン・カザリアンがカジノのオーナーでバンク・ホンテーヌの総裁で百貨店を3つも持つこの街の最重要人物だが、ひどいあばた面のため、人前に姿を現さない、と噂していた。
カジノにゴルゴ13が客としてやってきて奥に通された。
カルド・マーフィという執事が出迎える。
ゴルゴ13に前金50,000ドルを送っていた。
執事のカルド・マーフィは奥にあるダイヤの秘密工場に案内する。カザリアンは、ダイヤの秘密工場を副業にしていたのだ。
カルド・マーフィの依頼はカザリアンをクリューガー兄弟から守ることだった。
ゴルゴ13は引き受けることにした。
Part5 汗を流して
サウナに入るゴルゴ13をマッサージするよう、カルド・マーフィに命令された女と、ゴルゴ13が寝る。
Part6 彼等は到着した
クリューガー兄弟がクーガーと名乗ってホテルに泊まった。
そして、本部に指示されたホテルに向かい、カザリアンの顔写真を見た。
その顔写真はゴルゴ13だった。
Part7 3対1
執事が運転する車でカザリアンの所に向かうゴルゴ13を、クリューガー兄弟が襲った。
ゴルゴ13は拳銃でクリューガー兄弟3人を始末した。
そこへカルド・マーフィが戻ってきた。
ゴルゴ13をカザリアンの所へ車で連れて行く。
Part8 わしが・・・アドリン・B・カザリアン!!
屋敷の中でカルド・マーフィが車椅子を押してやってきた。
車椅子の男が銃でゴルゴ13を狙った瞬間、ゴルゴ13が男を殺した。
男は影武者だった。
ゴルゴ13は、クリューガー兄弟3人の襲い方が素人を狙ったものであることを見抜いていた。そしてクリューガー兄弟が持っていた写真がカジノで隠し撮りしたものだとわかっていた。
執事のカルド・マーフィが本物のアドリン・カザリアンだった。
彼の一人娘リーハがゴルゴ13にかつて殺されたことに対する復讐だった。
ゴルゴ13はアドリン・カザリアンを拳銃で射殺した。
[感想]
一瞬で勝負が決まったクリューガー兄弟との戦いが見開きでカッコいい。
執事のカルド・マーフィが実はアドリン・カザリアンで、組織が崩壊する危険を冒して一人娘の仇討ちをしようとしたのが驚きだ。もっとうまい方法があったと思うが・・・。
アドリン・カザリアンの死体を見下ろすゴルゴ13の顔が印象的だ。
第36話『番号預金口座(コント・ヌメロテ)』(1970/12作品)
83ページ
依頼者:スペイン人金融業者セラーノ・フーリオ
ターゲット:ドミニカの独裁者ラファエル・レオニダス・トルヒーヨの息子トルヒーヨ二世
依頼金額:不明
狙撃場所:レケナからナーオ岬までの道近くの灯台
殺害人数・相手:3人(トルヒーヨ二世 その愛人エルビーラ セラーノ・フーリオ)
H:0人
1969年8月・・・スイス連邦刑務所の門を、一人の初老の男が出てきた。
Part1 銀行屋(バンキーア)
ドミニカの独裁者ラファエル・レオニダス・トルヒーヨがI1961年に暗殺されるまでの30年間にくすねててきた現金は10億ドルと言われており、その現金のうち6億ドルを投機ですってしまい、捕らえられた男が23万ドルの保釈金を積んで出てきた。
男の名はローマ・フーリオ銀行頭取、スイスのジュネーブ商業信用銀行とサンクト・ガレンのスイス貯蓄信用銀行も支配下に置いていたスペイン人金融業者セラーノ・フーリオだった。
セラーノ・フーリオを出迎えたのはエルビーラと言われる女で、23万ドルの保釈金を用意したのはトルヒーヨ二世だった。
セラーの・フーリオはトルヒーヨ二世の命令でスペイン・マドリードに連れて行かれるのだった。
Part2 トルヒーヨ二世
スペイン・マドリード
ラムフィス・トルヒーヨは、ドミニカ独裁者ラファエル・レオダス・トルヒーヨの息子で10億ドルのうち3億5000万ドルを持ってスペインに亡命した。
トルヒーヨ二世がスポーツ大会に出ると周りが忖度するため優勝してしまうのだった。
トルヒーヨ二世のジムでゴルゴ13がトレーニングしていた。
Part3 パーティーの夜
ラムフィス・トルヒーヨ邸でパーティーが催されていたが、酔っ払ったトルヒーヨ二世は皆を追い返した。
Part4 生きるための条件
トルヒーヨ二世が持つ金に群がり媚びを売る者達に嫌気がさしていた彼は、何をしたらいいのか、と悩んでいた。壁に掛かった絵を見て、闘牛士になろうと決意する。牛は彼に忖度しないからだ。
Part5 死のゲーム計画
トルヒーヨ二世はセラーノ・フーリオを呼び寄せた。殺されると思っていたセラーノ・フーリオに、死のゲームを提案する。
セラーノ・フーリオが雇った殺し屋が一ヶ月以内にトルヒーヨ二世を殺したら、セラーノ・フーリオの勝利だ。殺し屋への報酬はトルヒーヨ二世が払う。セラーノ・フーリオが負けたら、彼の命はない。
エルビーラを抱きながら、トルヒーヨ二世は、このゲームに勝ったら、闘牛士マタドール・ディエゴ・デ・アルバラドとして充実した生活を送るのだ、と宣言する。
Part6 エゴータ夫人
セラーノ・フーリオは「丘の上のラムロッサ」からの紹介で、孤児院を経営するエゴータ夫人のもとにきた。
セラーノ・フーリオは殺し屋ゴルゴ13を紹介してもらう。
Part7 おばけ屋が来た
トルヒーヨ二世のもとに「おばけ屋」と名乗る男が来て、「どんなに急いでも2週間かかる」と言う。
トルヒーヨ二世はおばけ屋を地下室に案内する。
Part8 ゲーム参加への招待
プラド美術館でセラーノ・フーリオはゴルゴ13と会った。
セラーノ・フーリオはトルヒーヨ二世の死のゲームについて話し、まきこまれた理由も話す。
Part9 冷たいトルヒーヨ
エルビーラが、椅子に座っているトルヒーヨに近づいたが返事をしない。
トルヒーヨが死んでいる、と思ったエルビーラ。
おばけ屋が作ったのはトルヒーヨの人形だった。
トルヒーヨ二世は、その人形が武器になる、と言った。
Part10 ただジッと・・・
電話ボックスに入ったセラーノ・フーリオはゴルゴ13に、トルヒーヨ二世が部屋にこもって動こうとしない、と報告する。ゴルゴ13は必ず動く、と断言する。
Part11 おじいさんのプレゼント
ロンダ
セラーノ・フーリオはマリオ・プラードと親しい者と称して、花屋のマリーナに近づく。
18歳のマリーナと青年との結婚にマリオが反対しているがマリオの本心は違っていて、既成事実をつくってしまえば、出る幕がないといって、金を預けた、と話した。
Part12 おじいさんへのプレゼント
マリオ・プラードはトルヒーヨ二世の執事だった。
マリオ・プラードの所に電話がかかってきて、ロンダに住んでいる孫娘のことでスダードという男がすぐに会いたい、と言った。トルヒーヨ二世はマリオが向かうことを許可した。
スダートと名乗った男はセラーノ・フーリオだった。
スダートはマリーナをあずかった、と言い、身代金はいらないので、トルヒーヨ二世の予定を教えるように、伝えた。
Part13 朝の定期連絡
セラーノ・フーリオのもとにマリオ・プラードから朝の定期連絡が入った。
電話ボックスでゴルゴ13に連絡するセラーノ・フーリオに、ゴルゴ13は「トルヒーヨ二世のところに出入りした者で何か気づいたことは?」ときく。
Part14 二世が動いた
トルヒーヨ二世が突然動き出した。
マリオ・プラードが予定のメモをセラーノ・フーリオに渡した。
エルビーラが昼前にレケナのサン・ピス教会に出向いた。そこで誰かと会うとのことだ。
Part15 二世の予定表
電話ボックスでゴルゴ13に連絡したセラーノ・フーリオはエルビーラが行ったレケナのサン・ピス教会に向かった。
教会に入ったセラーノ・フーリオの前にトルヒーヨ二世が現れた。
そしてトルヒーヨ二世の車にはトルヒーヨ二世の人形が乗っていた。
睡眠薬をかがされたセラーノ・フーリオはその車に乗せられた。
レケナからナーオ岬までの道中を狙撃する、と読んだトルヒーヨ二世の作戦だった。
Part16 標的は・・・
レケナからナーオ岬までの道にある灯台から道路を通る車に照準をつけるゴルゴ13。上空にはヘリコプターが飛んでいた。
ヘリコプターにはエルビーラとトルヒーヨ二世が乗っていて、エルビーラが、人形とセラーノ・フーリオが乗る車を遠隔操縦していた。
ゴルゴ13がトルヒーヨ二世の人形を狙撃し、車は海中に没した。
しかし、ゴルゴ13は「ナマリ玉をぶちこまれた時のショックは品物によって、それぞれちがうものだが・・・思いもよらないものに・・・撃ちこまされた時は・・・いやなものだ・・・」とつぶやく。
Part17 そして・・・標的は!!
新聞に「トルヒーヨ二世、自動車事故死!」という見出しが躍っていた。その横に「観光のヘリコプター墜落!乗っていた男女死亡!」という見出しもあった。
[感想]
おぼっちゃまのトルヒーヨ二世がゴルゴ13に仕掛けてはいけないゲームを仕掛けてしまった。
ゴルゴ13は、トルヒーヨ二世が人形だったことを見抜いたのだ。
これは凄いと思う。ゴルゴ13の「ナマリ玉をぶちこまれた時のショックは品物によって、それぞれちがうものだが・・・思いもよらないものに・・・撃ちこまされた時は・・・いやなものだ・・・」というセリフがとても印象に残る佳作だ。
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