■トーマス・フリードマン
■伏見威蕃(翻訳)
■出版社: 日本経済新聞出版社; 増補改訂版 (2008/01/19)
■ISBN-10: 4532313775
■ISBN-13: 978-4532313777
■発売日: 2008/01/19
個人的には2011年に読んだ本No.1!
筆者の言う「フラット化」は、丸い地球が平らになったということだが、昨今の言葉でいえば「グローバル化」と言っていいだろう。会社員にとって「フラット化」の悪影響は、自分が今やっている仕事のライバルが国内だけでなく、海外に、しかも安価な値段でやる人がおり、それによって、最悪の場合、失業する可能性がある、ということだ。逆に言うと、スキルを持っている人がいなくて、国内でできないと思われたことが、実は海外におり、それによって、プロジェクトをあきらめずに進める可能性がある、ということだ。
上巻では、10個のフラット化の要因を挙げている。抜粋すると、要因2 インターネットの普及。要因4 アップローディング:コミュニティの力を利用する 要因5 アウトソーシング 要因6 オフショアリング 要因7 サプライチェーンなどだ。
まさに現在、世界で起こっていることを、2006年に著者は発見していたのだ。
日本国内では、自動車メーカーなどの輸出産業、一部のIT企業や外資系企業を除くと、影響が無いように見える。国内だけ相手にしていればいい企業や官公庁やマスコミは気づいていない。だが、確実に本書に描かれていることは起こっているし、加速してきている。