■出版社: PHP研究所 (2012/02/15)
■ISBN-10: 4569802354
■ISBN-13: 978-4569802350
■発売日: 2012/2/15
■評価:★★☆☆☆
邪馬台国の場所や、大和朝廷の歴史といった、日本古代史最大の謎に、自然科学者が挑んでいるのだが・・・。
魏志倭人伝から読み解く、邪馬台国の位置については、それなりに説得力があった。
しかし、奴国は越に滅ぼされた呉の人々が建てた国、邪馬台国は徐福が起源となり、出雲の高志勢力は楚に滅ぼされた越の民だったと著者は主張しているあたりは自然科学的な論理展開では無い。
『古事記』『日本書紀』から大和朝廷が、宮崎から大和へ移動した、と著者は説明するが、それも自然科学的な論理展開ではない。
筆者は、日本の人文科学を批判しているが、残念ながら本書での筆者の論理展開はけっして科学的とはいえず、説得力が無い。
日本古代史を、気楽に楽しむ一冊、くらいに思って斜め読みするくらいがちょうどいい。