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石ノ森章太郎『番長惑星』竹書房

 石ノ森章太郎リュウ三部作の第三部。

 普通の学生だった等々力竜が、神社の穴に落ちたらパラレルワールドに行ってしまった。その世界は力こそ第一の世界だった。殺人許可証を持つ者は殺人さえも許される世界だった。ハカセこと左巻ツトム、バクダンこと伴太郎、ツギハギこと五井四郎、逃げ足の哲、宮田哲郎、カタメ、ネズミ、ポルノこと秋津久美、記者の風祭一ら、そしてマヤ人とともに、影(シャドウ)と戦う。

 イースター島、ピラミッド、バミューダ・トライアングルなどの世界の謎が解明されていく。

 影(シャドウ)は実は第五惑星人だった。彼らは科学を進歩させ自分たちの星を破壊してしまった。地球に来た。しかも、パラレルワールドを行き来する。リュウがもといた地球と番長惑星である地球を行き来する。それがわかったリュウ達は影(シャドウ)の野望を阻止するために戦う。

 

 科学の進歩と、それが必ずしも幸福につながらないのではないか、という当時の疑問、不安が、この作品に描かれている。

 環境問題が人類の無視できない問題となっている今、再読してみたい作品だ。